
世界中で絶賛されているNetflixのリミテッドシリーズ『アドレセンス』は、ワンテイクで撮影されたことでも話題を呼んでいるが、全4話となる各エピソードの撮影回数や方法が公開された。
各話、最低10回は撮影する計画だった
『アドレセンス』は、同級生をナイフで殺害した容疑で逮捕された13歳の少年ジェイミーが、ネットの世界に蔓延るインセルやマノスフィアなど女性を蔑視・敵視するカルチャーに影響を受け、犯行に及んだことが明らかになっていく戦慄のシリーズ。
第1話はジェイミーが逮捕される展開、第2話は事件を担当したバスコム警部補がジェイミーの通う学校で取り調べをして彼の犯行動機を知り、第3話はジェイミーと心理療法士の緊迫感あふれる面談、第4話は事件後にジェイミーの家族が受けた影響が描かれる。
では、どのようにワンテイクで撮影したのか? NetflixがXに投稿した舞台裏情報によると、各エピソードは少なくとも10回撮影する計画で、午前中に1回、午後にもう1回撮影するスケジュールだったという。このプロセスは5日間にわたって行われるはずだったが、当然ながら計画通りにはいかないこともあり、いくつかのエピソードではテイクを途中で諦め、10回以上撮影することもあったと説明している。
以下は、各エピソードで採用に至ったテイク数。4話のうち3話が5日間の撮影のうち最終日に撮影されたものが使用されている。
Q: Which takes were chosen for the final episodes?
Ep 1 - Take 2 - shot on shoot day 1 of 5
Ep 2 - Take 13 - shot on shoot day 5 of 5
Ep 3 - Take 11 - shot on shoot day 5 of 5
Ep 4 - Take 16 - shot on shoot day 5 of 5— Netflix UK & Ireland (@NetflixUK) March 15, 2025
第1話:テイク2。1日目に撮影
第2話:テイク13。5日目に撮影
第3話:テイク11。5日目に撮影
第4話:テイク16。5日目に撮影
学校を舞台に生徒役320人、教師・両親役の大人が50人エキストラとして参加した第2話は、合計13回撮影され、最後の13回目のものが採用されたとのこと。
また、どのようにキャストが各エピソードの撮影を準備したかについては、「撮影準備として脚本の一部をリハーサルし、毎日少しずつ追加していった。初日は5分から始めて、進むにつれてさらに追加していき、週末には完全なリハーサルを行なった」と説明。また、キャストがセリフを忘れたり間違えたりした場合は、ミスを無視して続けるか、または無視できないほど大きなミスの場合はリセットしてテイクを放棄したという。
またリハーサルでは、キャストとスタッフがお互いどのように動くかを入念に確認し、時にはスタッフの一部がカメラに映り続ける必要があり、その場合はエキストラとしてシーンに溶け込めるよう衣装を着て撮影に臨んだとのこと。
第2話のラストで使用されたドローン撮影については、殺害された生徒の親友ジェイドが学校を出る様子を追いながら、ドローンに取り付けたカメラで撮影。その後にカメラは約500メートル先の殺害現場へ飛び、別の撮影クルーがスムーズにカメラをキャッチして、花を手向けるジェイミーの父エディ(スティーヴン・グレアム)のクローズアップに移行するという見事な技が披露されたと説明されている、
必見の問題作『アドレセンス』は、Netflixで独占配信中。(海外ドラマNAVI)
Photo:Netflixオリジナルシリーズ『アドレセンス』独占配信中©2024 Netflix, Inc.