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人気シリーズ『赤毛のアン』で主人公のアンを演じたミーガン・フォローズが、新作ドラマで同作の原作者ルーシー・モード・モンゴメリーを演じると米Varietyが伝えている。
主人公アンから彼女を生み出した作家に
カナダの作家モンゴメリーが1908年より発表し、世界中から愛され、何度も映像化されてきた「赤毛のアン」シリーズ。1985年からカナダで制作されたミニシリーズ、『赤毛のアン』『~アンの青春』『~アンの結婚』で赤毛のヒロインを演じたミーガンが、再び「赤毛のアン」の世界に戻ってくる。
新作『Lucy. Maud.(原題)』で原作者のモンゴメリーを演じることになったミーガンは、「(『赤毛のアン』で)若い女性として、自分自身の物語の中心であるキャラクターの持つ力を知ることができたことにいつも深く感謝しています。私が(この番組の)脚本家たちと共有しているのは、私たちの人生がアンに大きな影響を受けたということです。アンは私たちを芸術家として、作家として、そして私を俳優として形作ってくれました」とVarietyにコメント。
19世紀後半のプリンス・エドワード島を舞台に、男の子と間違って養子として迎えられた孤児の少女アンを描く物語でブレイクを果たしたミーガンは、この作品が人々に与える影響の強さを感じているようだ。「(飛行機で)ベルリンへ向かう途中、4人のフライトアテンダントが私のところに来てくれたんです。私のことを『赤毛のアン』で知っていたから。このキャラクターがなぜ彼らにとって特別なのか、それぞれが個人的な理由を持っていました。それは原作者の力が遺したものと言えるでしょう」と実体験をもとに、作品が今もなお愛される理由について述べた。
A Story Girls Productions制作による『Lucy. Maud.』の脚本を執筆するのは、スーザン・コインとローザ・ラボルデ。最近では『デイジー・ジョーンズ・アンド・ザ・シックスがマジで最高だった頃』に参加していたコインは、2015年に作られたテレビ映画で日本では劇場公開されたエラ・バレンタイン主演の『赤毛のアン』でも脚本を手掛けていた。チームはすでにモンゴメリーの伝記「The Gift of Wings(原題)」の映像化権を獲得している。ミーガンは出演のみならず監督、製作も担当予定だ。
‘Anne of Green Gables’ Star Megan Follows to Play Its Author Lucy Maud Montgomery in Series ‘Lucy. Maud’ (EXCLUSIVE) https://t.co/iINyo6yMdN
— Variety (@Variety) February 18, 2025
「私たちのプロジェクトは、モンゴメリーの人生を本格的にドラマ化する初めての試みだと思います」と話すミーガン。「(アンを演じていた当時の)私はいつも彼女の日記を持ち歩いていました。彼女の文章には想像以上の深みがあり、時に型破りで、鋭いユーモアで世界を描き出しているのが分かったからです。彼女は驚くほど知的で、機知に富み、観察力に優れていました。情熱的な恋愛をし、大きな社会変革の時代を生き抜いた女性でした。彼女の声は今の時代にも響くものがあります」と熱い思いを語った。
16歳の時にオーディションで約3000人の中から選ばれて主演した『赤毛のアン』シリーズでブレイクした後、様々な作品に参加し、56歳の今やベテラン女優になったミーガン。2010年代には『ハートランド物語』や『REIGN/クイーン・メアリー』に出演、最近ではキーファー・サザーランド主演・製作総指揮のサスペンスドラマ『ラビット・ホール/指名手配のスパイ』で議員を演じていた。モンゴメリーを演じるのはミーガン一人というわけではなく、ほかの俳優とともに人生の各ステージの彼女を描き出すという。共演者などの続報が入り次第お届けしていきたい。
(海外ドラマNAVI)
参考元:米Variety
Photo:『赤毛のアン』© Sullivan Entertainment Inc. 2010