『シックス・センス』M・ナイト・シャマラン、盗作をめぐる訴訟に勝利

人気監督のM・ナイト・シャマラン(『シックス・センス』)はApple TV+のドラマ『サーヴァント ターナー家の子守』著作権をめぐって訴えられていたが、陪審員が無罪判決を下した。米Varietyが伝えている。

類似性について協議するには至らず

2019年から2023年まで4シーズン続いたサイコサスペンス『サーヴァント』は、シャマランが製作総指揮・監督・出演を兼任。さらに娘のイシャナ・ナイト・シャマランが脚本・監督・製作を担当した。

配信開始から間もない2020年初めに著作権をめぐって訴えを起こしたのは、イタリア出身の監督フランチェスカ・グレゴリーニ。『サーヴァント』は自身が2013年に発表した映画『The Truth About Emanuel(原題)』から主要な要素を盗用したと主張した。その訴えは連邦裁判所の判事によって一度は棄却となったが、2022年に第9巡回控訴裁判所によって決定が覆され、両作品が「実質的に類似している」かどうかについての争点があると判断されたことから、今月中旬からカリフォルニア州リバーサイドの連邦裁判所で裁判がスタート。グレゴリーニはシャマランとAppleを相手取って8100万ドル(約126億円)の損害賠償を求めていた。

シャマランを含むApple側の関係者たちは当初から疑惑を否定しており、1月22日(水)にはシャマラン自身が証言台に立って改めて無罪を主張。今回の訴訟が起きるまで問題の映画を観たことはなく、「明らかに、100%誤解」だと語り、作品を模倣した可能性を否定した。

陪審員たちは裁判の初めに、問題の映画と『サーヴァント』の最初の3話を視聴したほか、映画製作とAppleの財務に関する専門家の証言も聞いていた。

そしてシャマランの証言から2日後の24日(金)、被告側に無罪判決が言い渡された。原告のグレゴリーニ側は、著作権侵害を証明するためには被告が同作にアクセスしており、さらに両作が「実質的に類似している」ことを示さなければならなかった。しかし陪審員は被告がそもそも映画にアクセスしていなかったと全員一致で判断したことから、類似性について協議するには至らなかった。

『サーヴァント ターナー家の子守』全4シーズンはApple TV+にて配信中。(海外ドラマNAVI)

参考元:米Variety