全米で配信中の海外ドラマおよび映画(ドキュメンタリー・リアリティショー含む)におけるランキングトップ10(ニールセン調べ)が発表された。「オリジナルドラマ」「非オリジナルドラマ(※放映権を獲得した他社作品)」「映画」という3部門における全米でのストリーミング(配信)ランキングを紹介しよう。
配信ランキング(ニールセン調べ)
2024年12月9日(月)から12月15日(日)までの順位は以下の通り。
ドラマ(オリジナル)
- 『ブラック・ダヴ』(Netflix/計6話)...10億200万分
- 『ノー・グッド・ディード ~麗しの家~』(Netflix/計8話)...8億8300万分
- 『ランドマン』(Paramount+/計6話)...8億2600万分
- 『マッドネス』(Netflix/計8話)...5億6000万分
- 『最後通牒 〜結婚、それともさようなら?〜』(Netflix/計28話)...5億5200万分
- 『特殊作戦部隊:ライオネス』(Paramount+/計16話)...4億7400万分
- 『ジェイミー・フォックスの何が起きたって…』(Netflix/計1話)...4億1300万分
- 『ラ・パルマ』(Netflix/計4話)...3億5500万分
- 『グランパは新米スパイ』(Netflix/計8話)...3億800万分
- 『A.P. Bio(原題)』(Netflix/Peacock/計47話)...3億600万分
ドラマ(非オリジナル)
- 『ブルーイ』(Disney+/計154話)...9億500万分
- 『グレイズ・アナトミー』(Hulu/Netflix/計439話)...8億300万分
- 『ボブズ・バーガーズ』(Hulu/計280話)...7億4300万分
- 『ファミリー・ガイ』(Hulu/計435話)...7億3000万分
- 『NCIS ~ネイビー犯罪捜査班』(Hulu/Netflix/Paramount+/計476話)...6億5800万分
- 『LOST』(Hulu/Netflix/計121話)...5億6500万分
- 『アメリカン・ダッド』(Hulu/計369話)...5億4400万分
- 『ギルモア・ガールズ』(Netflix/計153話)...5億2900万分
- 『ビッグバン★セオリー ギークなボクらの恋愛法則』(Max/計281話)...5億1000万分
- 『LAW & ORDER:性犯罪特捜班』(Hulu/Peacock/計561話)...5億600万分
映画
- 『レッド・ワン』(Amazon Prime Video)...21億分
- 『セキュリティ・チェック』(Netflix)...16億9400万分
- 『ふたりで終わらせる/IT ENDS WITH US』(Netflix)...9億7700万分
- 『あの年のクリスマス』(Netflix)...5億9600万分
- 『Subservience(原題)』(Netflix)...5億5800万分
- 『グリンチ』(Peacock)...5億3700万分
- 『エルフ ~サンタの国からやってきた~』(Hulu/Max)...4億8800万分
- 『ホーム・アローン』(Disney+)...4億5100万分
- 『ビートルジュース ビートルジュース』(Max)...3億2200万分
- 『マリア』(Netflix)...3億2000万分
※配信先は、現地アメリカでのプラットフォームを記載。
この週は大作・話題作である映画の配信が相次いだことから、総合部門のトップ4のうち3つを映画が占める形に。そんな中、同部門3位に食い込んだのはNetflixのスパイドラマ『ブラック・ダヴ』。キーラ・ナイトレイとベン・ウィショーが共演し、配信前からシーズン2更新が決まっていた作品は、2週目に視聴時間を伸ばして(8億9900万分→10億200万分)オリジナルドラマ部門のトップに立った。
同部門2位は、12月12日(木)配信開始の『ノー・グッド・ディード ~麗しの家~』。『フレンズ』のリサ・クドローと『Hey!レイモンド』のレイ・ロマノというコメディに覚えのある二人が主演を務め、子どもの独立を機に売りに出した家をめぐって一風変わったコメディドラマを繰り広げる。クリエイターを務めるのは、『デッド・トゥ・ミー ~さようならの裏に~』のリズ・フェルドマン。前週まで2週続けて首位だったサスペンスドラマ『マッドネス』は、3週目のタイミングで大きく視聴時間が減り(12億8800万分→14億8200万分→5億6000万分)、毎週新しいエピソードが加わる『ランドマン』にも抜かれて4位に後退している。
『ノー・グッド・ディード』以外の初登場作品としては、7位に『ジェイミー・フォックスの何が起きたって…』、8位に『ラ・パルマ』がランクイン。12月10日(火)にお披露目された前者は、アカデミー賞やグラミー賞に輝く人気コメディアンのジェイミー・フォックスのトークライブ。彼が2023年の入院騒動を振り返ったことから多くの人の関心を集め、1話分にもかかわらずトップ10入りを果たした。12月12日リリースとなった後者は、2021年に大西洋にあるカナリア諸島のラ・パルマ島で起きた噴火にインスパイアされたノルウェー製作ドラマ。こちらも全4話と話数が比較的少ないものの、3億5500万分を記録。新作が3作加わった一方、4週連続トップ10の『アレックス・クロス ~狙われた刑事~』は圏外となった。
非オリジナルドラマ部門は相変わらず大きな変化はなし。前週2位・3位の『ボブズ・バーガーズ』と『グレイズ・アナトミー』が順位を入れ替えたほかは、10月末よりNetflixでリリースされたことを受けて5週連続トップ10入りしていた『ゴシップガール』が外れ、ここしばらく圏外だった『ギルモア・ガールズ』が同作と交替するようにトップ10に返り咲いた。
対して、映画部門は冒頭で述べた通り、ド派手に様変わり。まずは、11月半ばに全米公開されたドウェイン・ジョンソン、クリス・エヴァンス、ルーシー・リュー出演のアクションコメディ『レッド・ワン』が早くも配信に登場、21億分を記録して総合部門でもトップに立った。11月に配信開始となったマーベル映画『デッドプール&ウルヴァリン』が1週目に記録した視聴時間(13億4200万分)を大きく上回ったが、これは劇場公開から配信登場までの期間が『レッド・ワン』の方が短いことも関係しているかもしれない。
16億9400万分で2位になったのは、12月13日(金)にお披露目されたNetflix映画『セキュリティ・チェック』。イギリス出身の人気俳優タロン・エジャトンがアメリカ運輸保安局職員に扮し、クリスマスイブのフライトに危険な荷物を忍び込ませようとする謎の旅行者と攻防を繰り広げる。
そして、ブレイク・ライヴリー主演のラブストーリー『ふたりで終わらせる/IT ENDS WITH US』がトップ2に続いた。ブレイクが監督であり相手役も務めたジャスティン・バルドーニをセクハラや中傷で訴えたことでも話題になっている同作は10億分近い(9億7700万分)視聴時間をマーク。
4位以下にはクリスマスに関連した作品が引き続き多くランクインする中、10位につけたのは12月6日(金)リリースの『マリア』。聖書を題材に、奇跡の受胎を果たした後に周囲から孤立し、身を隠すことを余儀なくされたイエス・キリストの母マリアを描く。イエスの殺害を命じるヘロデ王を『羊たちの沈黙』のアンソニー・ホプキンスが演じている。
(海外ドラマNAVI)
Photo:『ノー・グッド・ディード ~麗しの家~』© SAEED ADYANI/Netflix