『ザ・ソプラノズ』製作者、実在のマフィアの人生をドラマ化

名作ドラマ『ザ・ソプラノズ/哀愁のマフィア』で製作・脚本を担当したテレンス・ウィンターが、新作ドラマで実在したニューヨークのマフィアの人生を描くという。米Varietyが伝えた。

FBIに寝返ったことで有名

米FXは、ニューヨークに実在した悪名高いマフィア、サルヴァトーレ・“サミー・ザ・ブル”・グラヴァーノを題材にしたドラマシリーズを開発中。『ザ・ソプラノズ』や『ボードウォーク・エンパイア 欲望の街』で知られるウィンターが脚本を執筆し、『トレーニング デイ』『メイヤー・オブ・キングスタウン』のアントワーン・フークアが監督を担当。製作総指揮には、その二人のほか、『グッドフェローズ』のニコラス・ピレッジ、『サンタクラリータ・ダイエット』のアーロン・カプランなども参加する。

主人公は、ニューヨークの5大マフィアの一つ、ガンビーノ家のメンバーだったグラヴァーノ。彼は1960年代に組織犯罪の道に足を踏み入れ、恐喝や窃盗、殺人といった犯罪の数々に関与した。その後、最終的にガンビーノ家のボスとなるジョン・ゴッティと密接な関係を築き、当時ボスであったポール・カステラーノを殺害する計画でゴッティに協力。グラヴァーノはゴッティのもとでアンダーボスに昇進したが、1990年末にゴッティらとともにFBIに逮捕され、政府の証人となる道を選んだ。ゴッティをはじめとするガンビーノ一家メンバーに対する証言を行った彼は、連邦政府に協力したマフィアの中で最も高い地位にあった人物の一人として知られるように。彼の証言は、マフィアの歴史における重要な転換点となった。

彼の人生は、1997年に出版された伝記のほか、1998年に米NBCで放送されたテレビ映画『Witness to the Mob(原題)』でも取り上げられた。現在79歳のグラヴァーノは、自ら多くのインタビューに応じたり、自身のYouTubeチャンネルを運営したりしている。

ギャングドラマに精通するウィンターは、『ザ・ソプラノズ』でエミー賞の作品賞や脚本賞に輝き、『ボードウォーク・エンパイア』でも熱狂的なファンを獲得。『ボードウォーク・エンパイア』のマーティン・スコセッシ監督と再タッグを組んだ映画『ウルフ・オブ・ウォールストリート』ではアカデミー賞脚色賞にノミネートされた。最近ではシルヴェスター・スタローン主演のマフィアドラマ『タルサ・キング』でショーランナーや製作総指揮を務めていたが、本作に集中するためにそちらからは外れることになったようだ。

キャストなどの続報が入り次第、お届けしたい。

『ザ・ソプラノズ/哀愁のマフィア』全6シーズンはU-NEXTにて配信中。(海外ドラマNAVI)

参考元:米Variety

Photo:『ザ・ソプラノズ/哀愁のマフィア』© 2006 Warner Bros. Entertainment Inc.