『ゲーム・オブ・スローンズ』が打ち切りになった理由

2010年代を語る上で外せない大ヒット大河ファンタジードラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』は、シーズン5最終話の時点でジョージ・R・R・マーティンの原作小説を追い越したため、続けようと思えば、いくらでも新しい物語を紡ぐことが出来たはずなのに、なぜシーズン8で終了したのだろうか？

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まとまりのある物語を計画

2016年にクリエイターのデヴィッド・ベニオフとD・B・ワイスが米Deadlineのインタビューで、不要にエピソード数を増やして迷走することのない、完全な物語を語りたいと考えていたと述べている。「初めてHBOに売り込んだ時から気に入っていたのは、シーズンごとに新しいストーリーラインを考え出そうとする、継続的な番組ではないという点でした。10時間も余分に時間を追加したり、まだ視聴者がいるからという理由で膨らませたりせずに、一つの大きな物語にしたかったのです。望んでいたのは、人々が最初から最後まで観れば、一つの連続した物語として意味が通るような作品でした」と語っていた。

二人がシーズン8で番組を終わらせようと決めたのは、ウェスタロスの世界に飽きたからでも、キャラクターのために生み出す物語が尽きたからでもないということだ。

またベニオフによると、製作の初期段階で、シリーズの総尺を70～75時間にしようと決めていたのだという。始まりと中盤、結末のある一つのまとまりのある物語を伝えようと計画していた二人は、かなり前から終わりについて把握しており、エンディングに向かって突き進んでいるとも述べていた。

なお、シーズン1～6が全10話構成だったのに対し、シーズン7は全7話、ファイナルシーズンは全6話となり、キャラクターの全物語を回収するために先を急ぎすぎた印象を視聴者に与え、特にファイナルシーズンの評価は高くなかった。

本家シリーズの物語は少しばかり不本意な形で幕を閉じたが、ウェスタロスの物語はスピンオフドラマ『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン』で続いているほか、複数のスピンオフ企画も進行中。ナイメリア女王を描く『Ten Thousand Ships（原題）』や、前日譚『A Knight of the Seven Kingdoms（仮題）』などが製作中だ。

『ゲーム・オブ・ザ・スローンズ』全8シーズン、『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン』シーズン1～2はU-NEXTにて配信中。（海外ドラマNAVI）

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