孤独だが心優しい男が歪んだ社会の狭間で“悪のカリスマ”へと変貌していく様を描き、社会現象を巻き起こした2019年の『ジョーカー』から5年。その最新作にして完結編となる『ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ』(通称『ジョーカー2』)が、10月11日(金)より全国劇場公開(日本語吹替版・字幕版同時上映<Dolby Cinema🄬/ScreenX/IMAX🄬>)となる。世界に衝撃を与えたジョーカーの物語が完結を迎える本作について、1作目に続いて監督を務めるトッド・フィリップスは、「これまでにやったことのない挑戦作」と語り、ジョーカーのアイデンティティをさらに掘り下げることにこだわり、自身にとってもかつてない挑戦作であることを明かした。
「映画製作者としてこれまでやったことがないような挑戦」
前作では、コメディアンを夢見る、孤独だが純粋で心優しい男アーサー・フレックが、理不尽だらけの世の中で不遇な生い立ちに行き場のない怒りを募らせてゆき、最終的に悪のカリスマ“ジョーカー”へと変貌を遂げる物語が描かれた。衝撃的ながらも共感を呼ぶキャラクターとストーリーは観客たちを震撼させ、賞レースを席巻するだけでなく世界中で社会現象を巻き起こす話題作となった。
そんな1作目に続いて“ジョーカー完結編”となる本作でもメガホンを取ったフィリップスが、作品、そしてホアキン・フェニックスが演じるキャラクターに対する愛情について語った。
「ホアキンと私は前作の撮影1日目からジョーカーが大好きでした。通常は、撮影が始まると早く終わってほしいと思うものですが、前作の時は終わってほしくなかったし、できるならあと3ヵ月は撮影を続けたかったんです。なので、本作でジョーカーのいる世界に戻ってくることに興奮を覚えました」と本作に対する並々ならぬ思いを口にしている。
「この映画の冒頭の色合いは、前作を反映しています。その一つがジョーカーの妄想です。前作の中でも私が非常に気に入っている要素を取り入れましたが、焼き直しはしたくありませんでした。この映画は前作とは完全に異なるものにしたかったのです」とこだわりを語り、前作の物語を踏襲しつつもまったく別のトーンに仕上がっていると強調。予告編でも歌やダンスの要素が色濃く映し出されており、ジョーカーの妄想か現実か判別のつかないシーンの数々が早速ファンたちの考察を激化させている。
フィリップスはさらに「もし続編を作るなら全力を尽くさなければならないと分かっていました。映画製作者としてこれまでやったことがないような挑戦をして、ジョーカー自身と同じくらいクレイジーで大胆なものを作りたいと考えていました」と自身にとってもかつてない挑戦作であると述べている。
『ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ』では、前作の2年後を舞台に社会への反逆者・民衆の代弁者として祭り上げられたジョーカーの暴走がさらに加速していく。ジョーカーはリーと呼ばれる謎の女と出会い、ジョーカーの狂気がリーへ、そして群衆へと拡散。世界中を巻き込むジョーカーの世紀のショーが始まる――。
フィリップスは2作目について、「この作品の脚本を書く時の出発点になったのは『今、世界に必要なのは愛だ』という考えです。そして本作ではジョーカーの“アイデンティティ”というテーマをさらに掘り下げた物語を作りました」と語り、謎に包まれているジョーカーの内面がより深く描かれることを示唆している。
本当のジョーカーは誰なのか? かつて孤独で心優しかった男の暴走の行き着く先とは? 最後にして最高の衝撃をもたらす『ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ』は、10月11日(金)全国劇場公開。
(海外ドラマNAVI)
Photo:『ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ』© & TM DC © 2024 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved. IMAX® is a registered trademark of IMAX Corporation. Dolby Cinema is a registered trademark of Dolby Laboratories