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Netflix『ブラッドライン』がシーズン3で打ち切りになった理由

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2015年から2017年にかけてNetflixにて配信されたサスペンス・ドラマ『ブラッドライン』。配信開始当初は、『ハウス・オブ・カード 野望の階段』『オレンジ・イズ・ニュー・ブラック』といった人気作品と双璧を成す視聴率を獲得していたが、他2作と比べると、やや短命な3シーズンという期間で製作がストップ。一体どういった理由から『ブラッドライン』は、シーズン3で打ち切りになってしまったのだろうか。米Slash Filmがその理由を説明している。

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豪華キャストの『ブラッドライン』

『ブラッドライン』は、フロリダ・キーズを舞台に、そこでリゾートホテルを営むレイバーン家の面々が、家族の闇に翻弄されながら、凶悪事件の渦へと巻き込まれていく、サスペンス・ドラマ。『アルゴ』のカイル・チャンドラー、『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』のベン・メンデルソーン、『キャリー』のシシー・スペイセクら豪華キャスト共演も話題となった。

シーズン1では、息をのむほどに美しいフロリダ・キーズの風景と複雑に絡み合う家族ドラマから、視聴者を大いに惹きつけ、他の人気作に引けを取らないクオリティを誇った。しかしながら、シーズン1のエモーショナルなストーリーは、リミテッド・シリーズであるかのような印象を与えたことから、シーズン2への更新が決まった際には驚いたというファンも少なくなかった。

そのため、シーズン2、シーズン3とシーズンを重ねるごとに、視聴率が徐々に低下。キャストの演技に対する評価は高かったが、批評家からも辛辣な意見が飛び交う始末だった。

もともと製作陣は5、6シーズン続くものだと仮定して、ストーリーを練っていたと言うが、視聴者の印象とのすれ違いが打ち切りの要因の一つとなったことは言うまでもない。

高額な撮影コスト

視聴率が低下したことで、当然のことながら製作費を調達するのも難しくなってくる。しかも、『ブラッドライン』の撮影スタイルがコストのかかるものであったことも大きく影響した。というのも、本作の撮影のほとんどはロケーション撮影であったため、製作費がかなり高額だったのだ。さらに、追い打ちをかけるように、シーズン3に入ると、製作陣が頼みの綱としていたフロリダ州のエンターテイメント税のご加護も受けられなくなってしまった。フロリダ州の特殊な税金制度のおかげで、最初の2シーズンではコストカットに成功していたのもまた事実だったのだ。

このことについてクリエイターのトッド・A・ケスラーは「舞台をフロリダ・キーズに決めたのは、税金制度のためではなく、それが本質的な部分で非常に重要だったからだ。しかし、財政的な影響は避けられなかった。それにより、本作はさらに大きな困難に直面することになった」と、高額な製作費を調達できなかったことがシリーズ打ち切りの最大の理由だったことを明かしている。

米Vultureによると、本作の製作に当たりNetflixはソニー・ピクチャーズ・テレビジョンに対して、1エピソードあたり700万ドルから800万ドルを支払っていた。つまりは全10話と仮定すると、単純計算で1シーズンあたり7000万ドルから8000万ドルもの製作費を負担することになる。こうしてNetflixは、2016年、税額控除が受けられなくなったシーズン3をもって、『ブラッドライン』を打ち切ると発表した。

当時のNetflixには『ストレンジャー・シングス 未知の世界』『13の理由』といった話題作も多く、その中で人気ランキングに食い込むことは難しかったであろう。しかしながら、そんな状況の中でも、なかなか気を吐いた作品だったことは間違いない。果たして、Netflixの判断は正しかったのだろうか?

『ブラッドライン』全3シーズンはNetflixで独占配信中。(海外ドラマNAVI)

参考元:Flash Film

Photo:Netflixシリーズ『ブラッドライン』全3シーズンは独占配信中

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海外ドラマNAVI編集部

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