リアリティ番組のベテランを雇ったNetflix、オーディション番組に力を入れていく

ストリーミング業界で、各プラットフォームがヒット作を生み出そうと凌ぎを削るなか、Netflixは、米NBCユニバーサルの元CEOでリアリティ番組に造詣が深いジェフ・ガスピンを雇用し、今後はオーディション番組に力を入れていく計画だという。

まずはボーイズバンド発掘番組!

ガスピンはNBCに在籍中、候補者がビジネスの課題に挑むリアリティ番組『アプレンティス』や、ダイエット番組『The Biggest Loser(原題)』などをヒットさせ、NBCユニバーサルのCEOに就任後は、オランダからオーディション番組『ザ・ヴォイス』を購入した人物だ。

米Deadlineによると、現在Netflixは、『ザ・ヴォイス』のようなオリジナル番組を製作する取り組みに注力しているとのこと。すでにNetflixでは、『Building The Band』と題したオーディション番組の企画が進行中で、この番組では次なる偉大なボーイズバンドを結成するために、50人の才能あるシンガーが競い合う。

ガスピンは、同番組を「歌のコンテストと組み合わせた社会実験」と称し、馴じみのある番組に新鮮なアプローチを加えることを目指しているという。「私たちがやろうとしていることのいくつかは、間違いなく地上波番組に代わるものです。『Building The Band』はその一つになります。しばらく、アメリカを拠点とする新しいボーイズバンドは登場していませんからね」と語った。

リアリティ番組を製作するうえで、Netflixにとって課題となるのはオリジナル番組を生み出すことだ。『ザ・ヴォイス』をはじめ、NBCの体力勝負番組でシーズン16まで続いている『American Ninja Warrior(原題)』は日本の番組『SASUKE』の米版となり、アメリカで人気を博しているリアリティ番組の数多くが他の国の番組が基になっている。オリジナル番組でなければ、Netflixは著作権料を支払う必要があるからだ。

その点についてガスピンは、「我々は、リアリティ番組で世界的な権利を所有すること目指しています。Netflixでは、世界的なヒットを生み出すチャンスがあるからです。とはいえ、時には既存のIP(知的財産)の権利分割を検討することもあるでしょう」と述べている。

NetflixのIPといえば、韓国の人気ドラマ『イカゲーム』で描かれたゲームに出場者が挑み、賞金を競うリアリティ番組『イカゲーム: ザ・チャレンジ』が製作・配信された。最新のデータによると、同番組は2023年前半の視聴率ランキングでトップ15に食い込んだという。

ではNetflixは、『イカゲーム: ザ・チャレンジ』の二番煎じを狙い、『ブリジャートン家』をテーマにしたデート番組や、『ナイト・エージェント』を基にしたコンペティション番組などを製作することはあるのだろうか?

その質問にガスピンは、「私はIPのファンです。IPはアイデアを与えてくれますし、親しみも持てますからね。ですが脚本付きのコンテンツを、すべて脚本なしの番組にしてよい訳ではありません。注意が必要です。罠に陥る可能性もありますが、私はIPを潜在的な情報源として見るのが大好きです」と答え、可能性は否定しなかった。

現時点では、ガスピンが言及したオーディション番組『Building the Band』の配信時期などについては不明。『イカゲーム: ザ・チャレンジ』はNetflixにて独占配信中。

(海外ドラマNAVI)

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Photo:Netflixシリーズ『イカゲーム: ザ・チャレンジ』は独占配信中