『イカゲーム』バトル型リアリティ番組の参加者、過酷な撮影環境を告発

Netflix史上最高の視聴者数を記録した韓国ドラマ『イカゲーム』のバトル型リアリティ番組『Squid Game: The Challenge(原題)』の参加者が、過酷な撮影環境を告発している。

『イカゲーム』は、借金まみれの中年男ソン・ギフンが賞金456億ウォン獲得を目指し、他の参加者らと危険な“子どものゲーム”に興じる姿が描かれる。そこから着想を得たバトル型リアリティ番組『Squid Game: The Challenge』では、出場者が賞金456万ドル(約6億円)の獲得を懸けて競うことになる。

マイナス3度の中、9時間以上「ダルマさんが転んだ」

しかし、このリアリティ番組の撮影はドラマシリーズの内容と同様に、ゲーム参加者にとって劣悪な環境が待っていたようだ。

米Rolling Stoneのインタビューに応じた番組の参加者によると、1月23日に英東部のベッドフォードシャーの旧空軍飛行場を改造したカーディントン・スタジオで開始された撮影は、初日からマイナス3度という極寒の中、9時間以上にわたって「ダルマさんが転んだ」をプレイしたのだという。その結果、10人の出場者が椎間板ヘルニア、膝の腱の断裂、肺炎、耳の感染症、咳などで治療を必要としているとのこと。

リアリティ番組に出場したグループは、共同製作スタジオであるStudio LambertとThe Gardenに対して、労働安全違反と過失、虚偽の事実を理由に訴訟を起こすことを検討しているという。

“事前に仕組まれたゲーム”だった?

また出場者は、Netflixが特定のTikTokやInstagramのインフルエンサーを選出し、チャレンジの結果に関係なく先に進める“事前に仕組まれたゲーム”であったとも主張。応募した出場者たちは、「テレビ番組のエキストラのように扱われた」としている。ちなみに、「ダルマさんが転んだ」の撮影後、456人の出場者のうち、次のゲームに進んだのは288人だったそうだ。

Netflix側は反論

これに対し、Netflix、 Studio Lambert、The Gardenは声明を発表して反論。

「我々はキャストとクルーの健康と、この番組の品質に深く配慮しています。競技が不正に行われているという指摘や、プレイヤーに深刻な健康被害が及ぶという主張は、単に事実と異なるものです。アフターケアを含め、安全対策は万全です。また、(ゲームは)誰にとっても公平に行われており、各ゲームの審判を務めるのは独立した判定員です」

「ダルマさんが転んだ」撮影時、番組側が参加者に対してハンドウォーマーや防寒用の下着などを提供していたとの情報も報じられている。

現時点では、『Squid Game: The Challenge』の配信日は未定。なお、本家となる『イカゲーム』シーズン2は、現在プリプロダクションの段階だ。シーズン1はNetflixにて独占配信中。

参照元:IndieWire

(海外ドラマNAVI)

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Photo:『イカゲーム』©YOUNGKYU PARK