『ジェン・ブイ』シーズン2、キャストの急死を受けてほぼすべて再考へ

Amazon Prime Video(アマゾンプライム)で配信中の異色スーパーヒーロードラマ『ザ・ボーイズ』のスピンオフ『ジェン・ブイ』は、メインキャストの一人、チャンス・パードモの死を受けてすべてが再考されることになったと製作陣が語っている。米Entertainment Weeklyが伝えた。

「それが僕たちにできる最低限のこと」

『ジェン・ブイ』のアンドレ・アンダーソン役で注目されたチャンスは、今後の活躍にさらなる期待が寄せられる中、今年3月下旬の交通事故により27歳の若さで急逝。その衝撃的なニュースに共演者や俳優仲間が追悼コメントを寄せていたが、その悲しみを乗り越えるにはまだまだ時間がかかりそうだ。

「共演者たちが本当に可哀想だと思う。彼らはまるで家族のようだったから」とEntertainment Weeklyに話したのは、本家『ザ・ボーイズ』のクリエイターであり『ジェン・ブイ』で製作総指揮を務めるクリプキ。「多くの人にとってとても辛いことであることは分かってる」と話す彼は、悲しみと向き合う一方で作品の今後を考えなければならない。

チャンスの死から1ヵ月あまりが経った5月上旬、製作陣は声明を発表。「我々は彼の思い出に敬意を表する最善の方法を見つけようとしている。誰にもチャンスの代役は務まらないため、この役はリキャストしない」と代役を起用しない方針を明かした。「代わりに、5月に製作開始予定だったシーズン2のストーリーを練り直すため、時間とスペースを割いている。チャンスと彼のレガシーに敬意を表するつもりだ」と述べていた。

そんなストーリーの練り直しについて、クリプキは「控えめに言っても、挑戦的だった」とコメント。「チャンスがこの世を去ったのは製作開始を目前に控えた時だったから、ほんの数週間のうちに、ほぼすべてを考え直さなければならなかった。でも、“それってとても大変だね”って言う人たちに伝えたいのは、彼の遺族や友人が乗り越えようとしていることに比べたら大したことじゃないって。それが僕たちにできる最低限のことだから」と話した。

さらに「彼を愛した人たちは痛みや辛さを感じている。彼らに寄り添いたい。起きたことはとても悲劇的で恐ろしい。そんな中で僕たちがチャンス自身と彼が演じたヒーローに敬意を表することができれば、それは彼の愛する人たちが今経験していることに対するささやかな証となると思う」と、遺された人々への思いを明かした。

『ジェン・ブイ』シーズン2の撮影は年内開始を予定しているという。シーズン1はAmazon Prime Video(アマゾンプライム)で配信中。本家は『ザ・ボーイズ』シーズン4が6月13日(木)より配信開始。(海外ドラマNAVI)

参考元:米Entertainment Weekly