アルコール依存症の主人公を演じた1995年の映画『リービング・ラスベガス』でアカデミー賞主演男優賞を受賞し、その後も『コン・エアー』『フェイス/オフ』といった大作を含む数多くの映画に出演してきたニコラス・ケイジ。普段はあまりテレビを見ない彼が、息子に説得されて昨年ようやく『ブレイキング・バッド』を視聴し、「素晴らしい」同作の影響で質の高いドラマの仕事に興味を持つようになったと語っている。米Deadlineが報じた。
「テレビが僕にとって次のベストなステップ」
来年初めに60回目の誕生日を迎えるニコラスは、これまで100本以上の映画に出演してきたが、ドラマシリーズに出たことはない。2007年にファンタジーホラードラマ『ドレスデン・ファイル produced by ニコラス・ケイジ』で制作総指揮を務めたものの、自身がキャストに名を連ねることはなかった。しかし、エミー賞で2度の作品賞を含む多くの主要部門に輝いた傑作ドラマのおかげで心境に変化があったようだ。
「(映画だけでなく)ほかのフォーマットの作品も模索してみたい」とニコラスは米Uproxxでコメント。「エピソード形式の没入型ストリーミング作品にとても興味がある。決められた時間内で表現できるキャラクターとして、できることをいろいろ見てきた。『ブレイキング・バッド』のあるエピソードでは(ウォルター・ホワイト役の)ブライアン・クランストンが1時間スーツケースを眺めていた。長編映画で同じことをやる時間はないから、テレビが僕にとって次のベストなステップなのかもしれない。いずれ分かるよ」
「およそ45年間、100本以上の映画であれこれやってきて、映画で言いたいことはほとんど言い尽くしたと思っている。“アディオス"と言っていい状態で去りたいね。そこに辿り着くまでには、あと3、4本は映画を撮らなければならないだろうが、できれば違うフォーマットで自分の演技を表現する方向へ進みたい」
「(新作映画)『Dream Scenario(原題)』のように、最高の形で去りたかった。でも、ほかにも果たさなければならない契約があるから、どうなることか。今後は、何をやるかの選考プロセスには非常に厳しく臨むつもりだ」
なお、今年9月にトロント国際映画祭でプレミア上映された『Dream Scenario』は先週末、限定公開だったにもかかわらず好調なオープニングを飾った。6館上映で21万5552ドル(約3169万円)、一館あたりの興行収入は3万5925ドル(約528万円)で、『シック・オブ・マイセルフ』のクリストファー・ボルグリ監督とキャスト登壇のQ&Aセッションのチケットは完売している。ノルウェー人監督ボルグリにとって初の英語作品は、今後拡大公開される予定だ。(海外ドラマNAVI)
参考元:米Deadline
★『ブレイキング・バッド』を今すぐ視聴する★
Photo:ニコラス・ケイジ © AVTA/FAMOUS/『ブレイキング・バッド』© 2008-2013 Sony Pictures Television Inc. All Rights Reserved.