16世紀にイギリスのヘンリー8世の側近として活躍したトマス・クロムウェルを主人公にした2015年の歴史ドラマ『ウルフ・ホール』。当初リミテッドシリーズだった同作が、『Wolf Hall: The Mirror and the Light(原題)』というタイトルで、およそ10年の時を経て帰ってくることが分かった。英BBCが伝えている。
当時は出版されていなかった小説を原作に
ブッカー賞受賞のヒラリー・マンテルによる小説を原作に、BBCでもともと全6話として制作された『ウルフ・ホール』は、ゴールデン・グローブ賞で作品賞、英国アカデミー賞で作品賞と主演男優賞(マーク・ライランス)を受賞、そしてエミー賞でも8部門にノミネートされるなど高い評価を受けた。
マンテルはクロムウェルを主人公にしたシリーズを3冊発表しており、2015年のドラマ版はそのうちの最初の2冊、「ウルフ・ホール(原題:Wolf Hall)」と「罪人を召し出せ(原題:Bring Up the Bodies)」を元にしていた。この度、制作が決まった新シーズンは、2020年に出版された「鏡と光(原題:The Mirror and the Light)」を原作にするという。
間もなく撮影が始まる新シーズンも全6話に。トマス・クロムウェル役のマーク・ライランス(『ブリッジ・オブ・スパイ』)をはじめ、ヘンリー8世役のダミアン・ルイス(『HOMELAND』)、ヘンリー8世の3番目の妻ジェーン・シーモア役のケイト・フィリップス(『ピーキー・ブラインダーズ』)、トマス・ウルジー枢機卿役のジョナサン・プライス(『ザ・クラウン』)が続投。また、シーズン1を担当した監督のピーター・コズミンスキー、脚本家のピーター・ストローハン、美術や衣装のスタッフも戻ってくる。
およそ10年の時を経て作られる新作では、かつての妻も邪魔になれば処刑してしまうような残忍な面を持つヘンリー8世に仕えたクロムウェルの生涯の、最後の数年間を描くという。コズミンスキーは「新シーズンは、前シーズンが終わった直後、ヘンリー8世の2番目の妻アン・ブーリンが処刑された直後から始まる。自分たちが始めたものを、きちんと終わらせたいと考えているよ。そうすることで、我々の世代で最も優れた作家の一人、ヒラリー・マンテルによって書かれた最後の小説に敬意を示したい」と説明している。原作者のマンテルは「鏡と光」を出版した2年後の2022年に70歳で生涯を閉じている。
『ウルフ・ホール』新シーズンにして最後のシーズンとなる『Wolf Hall: The Mirror and the Light』は、英BBCで2024年後半か2025年初めの放送になると見られている。『ウルフ・ホール』はAmazon Prime Video(アマゾンプライム)、Hulu、U-NEXTにて配信中。(海外ドラマNAVI)
参考元:英BBC、英Radio Times
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Photo:『ウルフ・ホール』Ed Miller © Company Pictures/Playground Entertainment for BBC 2015