『パワーパフ ガールズ』実写ドラマ化がお蔵入りになった原因とは?原作者が語る

米CW製作の実写版ドラマ『パワーパフ ガールズ』は数々のトラブルに見舞われた末、最終的にお蔵入りとなった。企画が白紙になってしまった原因について、原作者のクレイグ・マクラッケンが胸内を語っている。米comicbookが報じた。

『パワーパフ ガールズ』実写ドラマ化について原作者のクレイグ・マクラッケンは…

マクラッケン原作のコミックをアニメ化したシリーズは、天才科学者ユートニウム博士が生み出した、強くて可愛いブロッサム、バブルス、バターカップの三人娘が、タウンズヴィルの街にはびこる悪と戦い平和を守るというストーリー。

対するドラマ版の主人公三人は、悪と戦っていた子ども時代とは程遠い、夢見る少女ではいられなくなってしまった20代の女性に設定が変更された。

米The Los Angeles Timesの取材に応じたマクラッケンは実写版が失敗した原因について、「あるミーティングで彼ら(製作チーム)に、“彼女たちを大人にしたら、もうパワーパフガールズではなくなってしまいますよ”と言ったんです。なぜなら彼女たちが大人なら、もはや“子どもであること”に対処する必要のない、ただの三人のスーパーガールズだからです。あれは全く違う番組でした」と説明した。マクラッケンは、キャラクターを子どもから大人へ変更したことで、オリジナルが持っていたマジックが消えてしまったと言いたかったようだ。

2021年5月、実写版ドラマはパイロット版の製作途中で「やや内容が過激すぎる」との理由で、再撮影をして仕切り直すことが発表。その後、新パイロット版製作に向けてキャストの契約延長が進められていたが、2021年8月にブロッサム役のクロエ・ベネット(『エージェント・オブ・シールド』)がスケジュールの都合がつかずに降板。バブルス役には、『ディセンダント』シリーズのダヴ・キャメロン、バターカップ役にはブロードウェイで活動するヤナ・ペローがキャスティングされていた。

パイロット版の再撮影が決定した際、CWの会長兼CEOだったマーク・ペドウィッツは、「パイロット版を製作する理由は、時に失敗することもあるからです。今回は失敗でしたが、成功に向けての十分な要素があるので、もう一度チャレンジしてみたいと思いました」と仕切り直しに向けて意気込みを語っていたが、残念ながら実写版は実現せずに終わってしまった。(海外ドラマNAVI)

Photo:米The Los Angeles Timesより