マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)ドラマ『ホークアイ』のスピンオフとなる『エコー』は、これまでにDisney+(ディズニープラス)でリリースされたマーベルドラマとは少し異なるフォーマットになる模様で、このシリーズが果たしてMCUの正史なのか、疑問が投げかけられている。
マーベルドラマ『エコー』は「Marvel Spotlight」第一弾に
『エコー』は、『ホークアイ』に登場した聾唖(ろうあ)でネイティブアメリカンのマヤ・ロペスを主人公に描くスピンオフシリーズだ。
従来のディズニープラスによるMCUドラマは、毎週1話ずつ新エピソードが配信されるスタイルだったが、2024年1月10日(水)にデビューする『エコー』は全話一挙独占配信となり、初の試みとなる。また、アメリカではディズニー傘下にある米Huluでも同時リリースになるというから、これまでのディズニープラスオリジナルのMCUドラマとは一線を画していると言えるだろう。
さらに米Deadlineによると、『エコー』は「Marvel Spotlight」と題された新サブシリーズに属するのだという。「Marvel Spotlight」は、1971年にマーベルによって初めて導入されたアンソロジー・コミックシリーズに由来していており、読者が数号にわたってコミックを読破する必要のない新キャラクターが登場した。
『エコー』のプレスイベントにて、マーベル・スタジオのストリーミング部門でトップを務めるブラッド・ウィンダーバウムは、こう説明している。「『Marvel Spotlight』は、より地に足の着いたキャラクター主導のストーリーを、スクリーンにもたらすためのプラットフォームを提供してくれます。『エコー』の場合は、より大きなMCUの継続性よりもストリートレベルの戦いに焦点を当てています。コミックファンが『ゴーストライダー スポットライト』のコミックを楽しむために、『アベンジャーズ』や『ファンタスティック・フォー』を読む必要がなかったのと同じように、視聴者はマヤの物語で何が起こっているのかを理解するために、他のマーベルシリーズを観る必要はありません」
MCUは映画とドラマシリーズを又にかけ、ほとんどのストーリーとキャラクターに関連性があり、全作品を観ていないと内容が把握できないケースが少なくない。しかも、映画だけで31本も公開されていることから、これからMCUを観ようかという映画ファンにとって取っ付きやすい環境とは言い難い。「Marvel Spotlight」はそういった問題点を解決し、新たなファン層を取り込むためのシリーズだと言えるかもしれない。
現時点で、『エコー』がMCUの正史に属するのかどうかは定かではないが、「Marvel Spotlight」の第一弾という位置づけだけに、正史から外れる可能性は否めない。
とはいえ、『エコー』にはNetflix版『Marvel デアデビル』に出演したデアデビル/マット・マードック役のチャーリー・コックスとキングピン/ウィルソン・フィスク役のヴィンセント・ドノフリオも登場し、二人はディズニープラスで復活する『Daredevil: Born Again(原題)』にも出演することから、『エコー』が正史と大きな繋がりがあることは間違いないだろう。
『エコー』は、2024年1月11日(木)にディズニープラスにて全話一挙配信予定。(海外ドラマNAVI)
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Photo:(c) 2023 Marvel