ケヴィン・コスナー、打ち切られた『イエローストーン』について口を開く

このところ泥沼離婚劇が騒がれているケヴィン・コスナー。これまで主演ドラマ『イエローストーン』の打ち切りに関して口を閉ざしてきた彼が、離婚調停の中でこの件について言及し、不当解雇で訴える可能性もあると話したと米Deadlineが伝えている。

シーズン7までオファーされていた!

2004年に結婚した元モデルのクリスティーン・バウムガートナーと離婚調停中のケヴィン。婚前契約を無視したり、高額な養育費を請求したりするクリスティーンとの攻防戦で疲弊しているに違いないが、その離婚申請とほぼ時を同じくして、主演・製作総指揮を兼任したヒット作『イエローストーン』もシーズン5をもって打ち切られることが決まり、立て続けに不幸に見舞われている。

これまで『イエローストーン』の打ち切りについて触れることはなかったケヴィンだが、初めて公の場で言及。離婚をめぐる証言の中で『イエローストーン』のために「おそらく法廷に行くだろう」と話し、訴訟を起こす可能性があることを示唆した。そうなった場合、訴えの相手になるのは101 Studiosの製作陣や放送局Paramount Networkの親会社Paramount Globalになると思われる。

米Fox Newsが報じたところによると、別居中の妻クリスティーンの弁護士から『イエローストーン』シーズン6への出演をオファーされたかどうか尋ねられたケヴィンは「複雑だった」と回答。「交渉はした」と続け、シーズン5、6、7の出演料として2400万ドル(約35億円)を提示されたことを明らかに。「クリエイティブに関していくつか問題があった」ため、クリエイターであるテイラー・シェリダンをはじめとした製作陣と話し合って「問題を解消しようとしたけれど、彼らは立ち去った」と述べた。

実際に打ち切りが発表される数ヵ月前、シーズン5の撮影スケジュールをめぐってクリエイターとケヴィンの間での意見の相違が生じていると報じられていた。当時、双方ともにこれを否定していたが、水面下での衝突はやはりあったようだ。

最終シーズンで撮影が済んでいるのは前半までで、残るシーズン後半をフィナーレとしてまとめる必要がある。しかし、ケヴィン自身はシーズン5の撮影日数としてもともと65日間しか想定しておらず、その大半をシーズン前半に費やしたために、シーズン後半の撮影には1週間しか使いたくないのだという。その理由は自身が主演・監督・脚本を担当する西部劇映画『Horizon: An American Saga(原題)』。公開前にもかかわらず既に続編も企画していることからも、力の入りようが伺えるが、その両立のためにスケジュールに制限があるのだという。「彼らがシーズン5を前後半に分けたがったことで、『Horizon』に影響が出た。『イエローストーン』の前半を撮ったら、一旦自分の映画をやって、それから『イエローストーン』の後半に臨む。年に1回だけだったドラマ撮影が年に2回に増えたんだ」

Paramount側は『イエローストーン』をシーズン5で終了すると5月に発表した際、シェリダン率いるチームによってタイトル未定の続編が製作され、物語は今後も続く予定であると述べていた。製作陣にとってケヴィンは作品の顔と言える大物俳優だとしても、彼の都合によって制作スケジュールが左右される状況を打破したかったようにも見える。

製作総指揮にも名を連ねていたケヴィンが不当解雇を訴えるための訴訟を本当に起こすつもりでいるのか、その真意は分からない。日を追うごとにますます酷くなる離婚バトルの最中の法的駆け引きの一つである可能性もある。

『イエローストーン』製作陣は、法廷でのケヴィンの発言についてコメントしていない。

『イエローストーン』シーズン1~3、前日譚『1883』はU-NEXTにて配信中。(海外ドラマNAVI)

参考元:米Deadline

Photo:『イエローストーン』©2019 Viacom International,Inc.