『スター・トレック』生みの親、あの女性キャラの出番カットを後悔

『スター・トレック』シリーズの生みの親であるジーン・ロッデンベリーが、「ジャニス・ランドを演じたグレイス・リー・ホイットニーの出番をカットしたことを後悔している」と語った。

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「私がランドに対して犯した間違いは、何度も後悔している…」

米Total Filmによると、 マーク・A・アルトマン＆エドワード・グロスによるノンフィクション書「The Fifty-Year Mission: The Complete, Uncensored, Unauthorized Oral History of Star Trek: The First 25 Years（原題）」でロッデンベリーが、ドラマシリーズと映画シリーズでジャニス・ランドを演じたグレイス・リー・ホイットニーに言及したという。

グレイスは、オリジナル版ドラマシリーズとドラマ『スター・トレック／ヴォイジャー』、映画『スター・トレック』や『スター・トレックVI／未知の世界』をはじめ計4本の映画に出演してランド役を演じた。

グレイスが演じたランドは、怒りや悲しみをストレートに表現して時に感情的になるが、困難な状況に直面しながらも冷静に立ち向かっていくキャラクターとして描かれている。

ランドについて振り返ったロッテンベリーは、「ランドには強さとガッツが豊富で、さらに彼女のキャラクターを発展させられることが出来たと思います。最初、ランドはマッコイ（レナード・H・“ボーンズ”・マッコイ）と同じ大きさの役で、メインの女性キャラクターになる予定だったんです」と明かした。

もともと、オリジナル版ドラマシリーズのシーズン1で13話にわたって登場する予定だったグレイスは、最終的に8話にしか出演していない。当時、その理由については伏せられていたが、グレイスは製作総指揮者の一人から性的暴行を受け、その悲惨な体験のせいで出演契約を履行できなかったのだという。

後にグレイスは、1998年に出版された回顧録「The Longest Trek: My Tour of the Galaxy（原題）」で、番組から降板した理由を赤裸々に明かしている。

また、事件が起こる前にロッデンベリーはスタジオから、ジェームズ・T・カーク艦長（ウィリアム・シャトナー）とランドのロマンスにフォーカスするのではなく、複数の恋愛対象を登場させるようプレッシャーをかけられ、ジャニスの出番を減らすように言われていたとのこと。

その当時を振り返ったロッデンベリーは、「私がランドに対して犯した間違いは、何度も後悔していることですが、“この件について話し合いをしてきたが、君がすべきことは、毎週違うエキサイティングな若い女性を起用することだと思う。同じ人物ではなくね”と局に言われたことです。私は局に何度も“ノー”と言ってきたので、今回は“イエス”と答えるべきかもしれないと思いました。ですが今振り返ると、私ならランドを番組に出演させ続けていただろうし、そうしなかったことを残念に思っています。どれほどグレイス・リー・ホイットニーが失望したかは分かっています……」と語っていた。

グレイスはオリジナル版の出演中に悲惨な体験をしたが、その後に映画シリーズに同役でカムバックした。

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