『ゲーム・オブ・スローンズ』終盤に「苛立ち」。あのキャストが語る

2019年に8シーズンをもって完結した『ゲーム・オブ・スローンズ』。その最終シーズンは全6話と、基本的に全10話だった過去シーズンに比べて話数がかなり減ったこともあり、一話ごとに物語が大きく動く印象を受けたが、演じているキャストも同じ心境を抱いたようだ。米Entertainment Weeklyなど複数のメディアが報じている。

それまでとは違うキャラクターに?

作品に対する不満を口にしたのは、ヴァリス役のコンリース・ヒル。英Times紙のインタビューの中で、彼が当時の思いをあらためて語っている。

“小鳥たち”と呼ぶ手先を使ってあらゆる情報を集める諜報機関の長であるヴァリスは、シーズン1第3話で初登場。情報網の広さと用心深さ、先を読んだ言動が光る彼は、登場人物の死亡率が高いこの作品で長く生き延びることに成功していたが、シーズン8第5話で死亡。暴走するデナーリスを女王にすべきではないと判断したヴァリスは、ジョンを王に擁立しようとしたことが彼女にバレて処刑されていた。

ヴァリスが死ぬことを知った時は「ひどく落ち込んだ」というコンリースは、その退場の仕方に納得がいっていないと語る。「私が何か間違ったことをしてしまったんじゃないかと思ったよ。ラスト2シーズンまでは何の文句もなかった。でも最後の2シーズンには苛立ちを覚えた。というのも、ヴァリスがそれまでずっと知っていたようなキャラクターではなくなっていたからだ。おそらく、物語を終えるために脚本家が描きたいものと、スタジオ(米HBO)側が求めていたものが違っていたんだろう。最終シーズンは少し慌ただしいように感じた。一時は落ち込んだけど、今はもう気にしていないよ」

処刑される前のヴァリスは、それまでの用心深さや先を呼んだ言動が消え失せ、不用意な行動に出たことから裏切りがバレて殺されていた。

ヴァリスが死んだエピソードが放送された直後の2019年5月、Entertainment Weeklyのインタビューに応じたコンリースは以下のように述べていた。「何かしら失敗したと感じずにはいられない。同じ船に乗っている人たちが自分よりも懸命に働いていたというのが、せめてもの慰めだね。実際に経験していない人には分からないだろう」

当時のコンリースは、ヴァリスと同じようにもともとは低い身分ながら策略家として出世した“リトルフィンガー”ことピーター・ベイリッシュの最期に立ち会えなかったことにも反応。「ヴァリスの宿敵とも言える彼の死に全然反応できないことにはすごくガッカリした。ラスト数シーズンのヴァリスは、それまでと比べてより末梢なキャラクターとなってしまった。数多くのキャラクターがいる作品では仕方のないことではあるけど、一種の苛立ちは感じる。全体的には素晴らしい経験だったけど、ラスト数シーズンは気に入っているとは言えないね」

(海外ドラマNAVI)

参考元:米Entertainment Weekly

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