最近、NetflixやDisney+(ディズニープラス)などの配信サービスで、各プラットフォーム製作によるオリジナルの映画やドラマシリーズがライブラリから削除されるケースが報告されている。そんななか、ベネディクト・カンバーバッチ主演のNetflixオリジナル映画『パワー・オブ・ザ・ドッグ』が、間もなくイギリスでライブラリから削除されることがわかった。
Netflixオリジナル映画『パワー・オブ・ザ・ドッグ』がイギリスで削除。でも…?
ジェーン・カンピオンが監督を務め、アカデミー賞作品賞にノミネートされた映画『パワー・オブ・ザ・ドッグ』が、英Digital SpyによるとイギリスのNetflixページにて、「視聴できる最終日は8月18日です」との案内が表示されているという。しかし、日本やアメリカのNetflixページでは同様の表示がないため、現時点では特に視聴期限は設けられていないようだ。
Digital SpyがイギリスのNetflixに問い合わせたところ、『パワー・オブ・ザ・ドッグ』は同プラットフォームに二度と戻って来ない訳ではないとのこと。英Netflixの代理人は、この映画のオリジナル配給契約にはBBCと交わした1年間の独占期間が含まれており、その年が終わるとイギリスのNetflixで復活すると説明している。ということは、2024年8月頃には英Netflixのライブラリに復活すると考えてよさそうだ
Netflixは、特定の地域で独占契約を結んだり、時にはプロジェクトを共同制作したりする際、作品に「オリジナル」(またはNetflix映画/Netflixシリーズ)というタグを付けることが多い。
例えば、『ベター・コール・ソウル』は日本やイギリスではNetflix Seriesのタグが付いているが、初放送はアメリカのケーブルテレビチャンネルAMCだ。
『パワー・オブ・ザ・ドッグ』の場合、Netflixがほとんどの世界的配給を担当し「Netflix Film」というブランドが付けられている。しかし、製作会社はBBCフィルムズとニュージーランド・フィルム・コミッションで、Netflixは名を連ねていない。今回の動きには、こういった背景も影響しているのだろう。
ちなみに、過去には本作と同じくNetflixオリジナルのタグがつけられているイギリスの映画『獣の棲む家』がイギリスのNetflixから削除されるも、BBC iPlayerで視聴可能になったことがある。
『パワー・オブ・ザ・ドッグ』あらすじ・視聴方法
『パワー・オブ・ザ・ドッグ』は、トーマス・サヴェージによる同名小説の映画化。1920年代半ばのモンタナ州で、聡明ながら粗野で威圧的なフィル・バーバンクは、地味で繊細な弟ジョージと二人で牧場を経営して平穏な日々を送っていた。ところが、ジョージが未亡人のローズと結婚したことをきっかけに、家族に歪みが生じていく。やがて長年にわたってフィルが隠してきた秘密が暴かれ…。
フィル役をベネディクトが主演し、ジョージ役を『ブレイキング・バッド』のジェシー・プレモンス、ローズ役を『FARGO/ファーゴ』などで活躍し、ジェシーの実生活の妻でもあるキルステン・ダンスト、ピーター役を『X-MEN』シリーズなどのコディ・スミット=マクフィーが務めている。
『パワー・オブ・ザ・ドッグ』はNetflixにて独占配信中。UK版のBlu-rayも販売中だが「リージョンコード B/2」と日本で販売しているプレイヤーは非対応の可能性があるので購入の際は注意を。(海外ドラマNAVI)
Photo:Netflixオリジナル『パワー・オブ・ザ・ドッグ』