米ウォルト・ディズニー・カンパニーでCEOを務めるボブ・アイガーが、MCU作品について「集中力と注意力が希薄になった」とコメントし、クオリティの低下を認めた。
ファンの間で「マーベル疲れ」や「スター・ウォーズ疲れ」…
2019年11月、ディズニーは配信サービスDisney+(ディズニープラス)をローンチし、それ以来、同プラットフォーム向けのコンテンツ製作に力を入れ、次々にマーベルや『スター・ウォーズ』のドラマシリーズがライブラリに加わった。
しかし、その反面でマーベル作品からピクサーのアニメーションに至るまで、映画の興行収入やドラマシリーズの視聴率が伸び悩み、今年初旬にディズニーは、55億ドルのコスト削減を含む事業の大規模な再編を打ち出した。
米CNBCのインタビューに登場したアイガーは、ストリーミングでオリジナル・コンテンツを充実させようとするディズニーの“熱意”を示す例としてマーベルを挙げ、こう述べている(参照)。
「特にマーベルが良い例ですね。それまでにマーベルはTV事業に参入していなかったのに、映画のリリース数を増やすだけでなく、数多くのTVシリーズを製作することになりました。その結果として、集中力と注意力が希薄になってしまったのです」
またアイガーは、コスト削減対策の一環として、マーベル・スタジオとルーカスフィルムのフランチャイズ向け映画や、TVシリーズの数が少なくなることも認めている。実際、マーベル作品と『スター・ウォーズ』のドラマシリーズが次々にリリースされたことで、ファンの間で「マーベル疲れ」や「スター・ウォーズ疲れ」が起き、そういった現象が映画の興行成績や視聴率に影響を及ぼしていた。
すでにマーベルは、2023年にディズニープラスで配信を予定していた新作ドラマ『Echo(原題)』と『Ironheart(原題)』のリリースを、2024年以降に延期。
2023年に配信開始されるドラマは、6月に配信が始まった『シークレット・インベージョン』と、10月6日(金)より配信開始予定の『ロキ』シーズン2のみとなっている。(海外ドラマNAVI)
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Photo:James Warren/Famous