トム・ホランドが依存症について語る「飲むことしか考えられなかった」

現在1年間の休養期間中である人気俳優のトム・ホランドが、自身が直面したアルコール依存症の問題について話した。米Varietyなど複数のメディアが伝えている。

否定、苦しみの果てに「最高の幸せ」を得る

5月にアルコール依存症に苦労したことを告白していたトムは、この度ポッドキャスト番組『On Purpose With Jay Shetty(原題)』に出演し、1年以上にわたって禁酒した今だからこそ思う当時の詳細について明かした。彼が飲酒に関して問題を抱えているかもしれないと思うようになったのは、2021年の終わりに泥酔したクリスマスを過ごした後のこと。そこで、年が明けた2022年の1月からアルコールと距離を置こうと思ったと回想する。

「お酒を飲むことしか考えられなかった。本当に怖かったよ」と禁酒1ヵ月目について振り返るトム。「“ワオ、もしかしたら僕はアルコール問題みたいなやつに足をかけているのかもしれない”って感じだった」

トムは当初、もし2ヵ月間にわたって飲まずにいられれば自分は飲酒問題を抱えていないと証明できると考えたようだが、母国イギリスの文化も相まって苦労したようだ。「社交的になれないような気がした」と話すトム。「パブに行って(アルコールでなく)ライムソーダを飲むなんてできない気がした。夕食に出かけることができなかった。本当に葛藤していた。そうやって、アルコールの問題を抱えているかもしれないと本気で心配し始めたんだ」

そこでトムはお酒を飲まない期間を2ヵ月から6ヵ月へと延長。その年の6月に誕生日を祝う際もお酒は飲まなかったことで、曲がり角に差しかかったと感じ、その後は疑いなく禁酒を続けられたという。

「(6ヵ月が経った頃は)これまでの人生で一番幸せだった。前よりよく眠れるようになったし、問題をうまく扱えるようになった。撮影現場でうまくいかないことがあったり、普段ならイライラしてしまったりしまうようなことがあっても、自分のペースで取り組むことができた。頭がすっきりして、より健康になって体調が良くなったことを実感した。“なんで? なんでこの飲み物の虜になってしまうんだ? なんでこの飲み物を飲むという考えに固執してしまうんだ?”と自分に問いかけられるようになった」

今は禁酒して1年半が経つトムは「僕は間違いなくアルコール依存症“だった”と言えて嬉しいよ。それを恥じることはない」とコメント。トムの依存症との葛藤は母親にも影響を与え、彼女も飲まないようになったという。「母も(今の状態を)すごく気に入っているし素晴らしいよね。お酒を飲まないことで感じられる違いが信じられないよ。最高な気分だ」と話した。

最近では心理スリラー『クラウデッド・ルーム』に出演。重いテーマの作品で主演を務めたことで心労が重なり追い詰められていたと話していたが、1年の休業期間をもうけたことで、飲酒問題も克服してリフレッシュすることができたようだ。現在27歳とまだまだ若く才能あふれるトムなだけに、無理せず活躍を続けてほしい。(海外ドラマNAVI)

参考元:米Variety