『ビバヒル』ドナが長らくバージンだったのはあの人のせい!?

1990年代に社会現象を巻き起こした青春ドラマ『ビバリーヒルズ高校白書/青春白書』(以下『ビバヒル』)のドナといえば、長らく処女だったキャラクターとして知られる。その設定はそもそも、話の面白さといったものとは別の理由で生まれたようだ。米Entertainment Weeklyが報じている。

身内からの鶴の一言

ロスの高級住宅街ビバリーヒルズに暮らす若者たちの恋愛や青春を、社会問題なども交えながら描き、米FOXにて1990年から10シーズン続いた『ビバヒル』。キャラクターたちがたびたび三角関係などに陥る中、お嬢様で敬虔なカトリック教徒のドナは、高校時代にデビッドと付き合い始めるが、結婚するまで体の関係は持たないと考えていた。結局、ドナは何度か別れたりくっついたりを繰り返した末にデビッドと大学卒業時に結ばれるが、それはシーズン7最終話でのことだった。

『ビバヒル』で製作・脚本を担当したチャールズ・ロージンが、ドナの初期設定が決まった経緯を明かしている。ロージンは、ドナを演じたトーリ・スペリングがケリー役のジェニー・ガースとともにホストを務めるポッドキャスト番組にゲストとして出演。同番組の中で、トーリの父親であり製作総指揮を務めていたアーロン・スペリングから、「ドナは処女であるべき」と言われて、二つ返事で賛同したことを振り返った。

それを聞いたトーリは、「あの設定がどうやってできたのか知らなかった。ただ、ずっと疑ってはいたの。周りの人からも言われたしね。“彼(アーロン・スペリング)は娘を清らかなままにしておきたいんだろう”って」とコメント。

とはいえ、ロージンがこの設定を採用したのは、単にアーロン・スペリングに忖度したわけではない。それによってドナとほかのキャラクターに差異が生まれるため、「完璧に納得のいく判断だった」と話している。

なお、そんなドナの存在は視聴者にもいい影響を及ぼしている。トーリは2013年に受けたインタビューの中で、作品のファンである10代の子から話しかけられることがよくあり、彼女たちはドナのおかげで処女であることはダサいと怯えないようになったと伝えてくれるのだと述べていた。(海外ドラマNAVI)

参考元:米Entertainment Weekly