英BBCがアガサ・クリスティーの「殺人は容易だ」をドラマ化

アガサ・クリスティー作品を次々とドラマ化している英BBCが、新たに手掛ける長編小説を発表した。番組公式サイトが発表している。

ミス・マープル作品として何度か映像化された作品

BBCは近年いくつものクリスティー作品をドラマ化している。これまで2015年の「そして誰もいなくなった」を皮切りに、サラ・フェルプスの大胆な脚色で「検察側の証人」「ABC殺人事件」「無実はさいなむ」「蒼ざめた馬」が映像化されてきた。そのほかには、2022年に『ドクター・ハウス』でおなじみのヒュー・ローリーが監督・脚色・製作・出演を兼任した「なぜ、エヴァンズに頼まなかったのか?」も全3話のミニシリーズとして放送されている。

それらに続いて新たに制作されることが決まったのは、クリスティーが1939年に発表した「殺人は容易だ」。現役から退いた元警官のルーク・フィッツウィリアムスは、列車で乗り合わせた女性から彼女の暮らす村で自然死や事故死に見せかけた連続殺人が起きていると聞かされる。女性はロンドン警視庁へそのことを訴えに行くと言っていたが、フィッツウィリアムスは駅で別れた彼女が直後にひき逃げで死んだことを翌日の新聞で知り、事件について調べ始める…というストーリーだ。

今回脚色を担当するのは、Netflixのロマコメ映画『スイッチング・プリンセス3:思いがけないスイッチ!』のシアン・エジウミ=ルベール。2話構成となり、この夏に撮影が行われる予定だ。キャスティングは後日発表される。

「殺人は容易だ」の原作にはクリスティー作品で有名な探偵たち、エルキュール・ポワロやミス・マープルは出てこないが、「ゼロ時間へ」やポワロ作品「ひらいたトランプ」に出てきたバトル警視が端役で登場する。これまで何度か映像化されており、1982年にアメリカ人のヘレン・ヘイズがミス・マープルを演じた米CBSのTV映画のほか、英ITVの『アガサ・クリスティー ミス・マープル』の一編に組み込まれるなど、ミス・マープルものとして脚色されることも多い。今回のドラマ化にもクリスティー作品で知られたキャラクターが登場するのか、続報を待ちたい。(海外ドラマNAVI)

参考元:英BBC

Photo:『アガサ・クリスティー ミス・マープル』の「殺人は容易だ」© Agatha Christie Ltd. (a Chorion company) 2005 © Agatha Christie Ltd 2013