『ゲーム・オブ・スローンズ』のスピンオフ『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン』にエイゴン・ターガリエン2世役で出演するトム・グリン=カーニーが、嫌われキャラを演じることについて語った。米Entertainment Weeklyが報じている。
シリーズ屈指の嫌われ者たちが対面
2022年12月中旬にロサンゼルスで開催された『ゲーム・オブ・スローンズ』オフィシャルイベントでは、二人の“王”が顔を揃えた。本家でジョフリー・バラシオンを演じたジャック・グリーソンと『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン』でエイゴン・ターガリエン2世を演じるトムの二人が並んで座ったのだ。実は、本家でブラン・スタークを演じたアイザック・ヘンプステッド・ライトも鉄の玉座に座った王の一人として同席する予定だったが、パスポートを紛失してしまい渡航できず、そのため七王国で最も嫌われている二人が隣同士に座り、語り合うことになった。27歳のトムはこう述べている。
「ジョフリーを演じるのは簡単なことではないと思うので、ジャックが歩んできた旅路についてもっと聞きたいね。それに伴う反発や、ジョフリーの裏切りに対して向けられたネガティブな、あるいは不要な注目と呼べるかはわからないけど、視聴者は俳優とその人が演じるキャラクターは別人であると忘れないことが重要だと思う」
Tom Glynn-Carney, who plays Aegon on 'House of the Dragon,' says he wants to make the character unpredictable: 'Season 2 will be a lot more meaty.' https://t.co/CVqwCKxA8B
— Entertainment Weekly (@EW) December 16, 2022
エイゴンは、給仕の女性をレイプし、多くの私生児を産ませ、異母姉から王座を奪ったりといった極悪非道な行為を行うことから、本家で指折りの悪役であったジョフリーのように、スピンオフを代表する悪役と言える。しかし、演じるトム自身はそうした役のイメージは気にしていないようだ。
「ソーシャルメディア上で(エイゴンに関するネガティブな)コメントが飛び交うこともあるけど、僕は気にしていないよ。どちらかというと僕にとっては褒め言葉だね。(こういう反響があるというのは)僕が自分のやるべき仕事をきちんとこなしていて、求められているインパクトを残しているということを意味するわけだから」
またトム演じるエイゴンは、『ゲーム・オブ・スローンズ』で語られる狂気のエイゴン王と同じではない。トムが同役を演じる上で心がけていることを明かした。
「『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン』のショーランナーであるミゲル・サポチニク、ライアン・J・コンダルと制作初期に行ったミーティングの中で、エイゴンについて話したよ。僕としては、彼を白黒つけられないキャラクターにしたいとずっと考えてきた。コイントスでは表裏のどちらの面が出るかわからない。見ている人たちそれぞれに考えがあるだろうけど、僕は善と悪のどちらが出るかわからないようにエイゴンを演じたいんだ」
「エイゴンとジョフリーは嫌われ者だ。こういうキャラクターを演じるのは俳優としてとても楽しいことで、エイゴンは非常に複雑な人間だとも思う。彼は完全なサイコパスではない。別にジョフリーがそうだと言うわけじゃないけど、エイゴンはいろいろな側面を持ち、無限の可能性がある。表面上はなかなか目に見えなくても実は弱さや共感できる点も持っていて、それが彼を人間らしくしているとともに、彼に対して人々の意見が分かれる原因でもあるんだ」
また、トムはシーズン2の撮影が2023年3月に開始されること、そしてすでにその準備をしていることを明かした。「(シーズン1では)物事をうまく進めることができなかった。あっという間に時が経ったという風に感じたよ。出番がそんなに多くなかったしね。でもシーズン2ではエイゴンのキャラがもっと肉付けされるはずだから楽しみなんだ。僕が思うに、彼の弱さが闇を生んでいるのだろう。彼はその弱さを見せないように冷淡になることで自分を守ろうとしているんだ。そういうところをより突き詰めて演じたいし、彼が今後どうなっていくのか見てみたい」
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