ある一家のコミカルな日常を描いた大人気ファミリードラマ『フルハウス』とその後を描いたNetflixオリジナルシリーズ『フラーハウス』。その両作でタナー家の長女D.J.を演じたキャンディス・キャメロン・ブレと次女ステファニー役のジョディ・スウィーティンが、キャンディスの取った行動をきっかけにすれ違っているようだ。米Varietyが報じている。
LGBTQ擁護派か否かで立場が分かれる
事の発端は、キャンディスが長年世話になっていた放送局である米Hallmark Channelから米Great American Familyに鞍替えをしたこと。だが、衝突の原因はその際にWall Street Journalの取材に対して彼女が発した以下のコメントにあった。
「私は、もっと意味と目的と深みのあるストーリーを伝えたいのです。Great American Familyを支えているのは、神を愛するクリスチャンであり、信仰心にあふれた番組と良質なファミリーエンターテイメントを製作したいと思っていることは知っていました。Great American Familyでは昔ながらの伝統的な結婚を核に描いていきます」
キャンディスが去ったHallmarkは、同性カップルに焦点を当てた初のオリジナルホリデー映画を来月放送するなど、LGBTQ+のストーリー展開を強く推進しているが、Great American Familyではそうはならないとキャンディスは述べた。また彼女は、Great American Familyで自分の選んだ映画に出演できるだけでなく、「キャンディス・キャメロン・ブレ・プレゼンツ」というバナーのもとで宗教的なタイトルをプロデュースしてもいる。
LGBTQを排除するテレビ局で出演するだけでなくプロデュースも行うというキャンディスの動きは大きな議論を呼び、業界関係者からも批判の声があがった。“伝統的な結婚 "に関する発言をめぐってキャンディスに反論した一人に、タレントのジョジョ・シワがいる。そして、そのシワを支持する姿勢を示したのが、『フルハウス』のステファニー役で知られるジョディだった。2021年に同性愛者であることを公にしているシワは、「キャンディスがLGBTQIA+を排除する意図で映画を作るだけでなく、それを堂々とマスコミに話すなんて信じられない。これはコミュニティ全体に対して失礼であり、傷つけるもの」とInstagramに投稿した。すると、そのコメントにジョディは「あなたのことが大好きよ!」と返答。ジョディはさらに、メディアにおけるLGBTに関するポジティブな描写を推奨する非政府組織のGLAADをInstagramのストーリーで取り上げ、LGBTQへの支持を表明している。シワのほかには、『One Tree Hill』のペイトン役などで知られるヒラリー・バートンもキャンディスを批判。「差別主義者。イエス・キリストが彼女のような偽善者を好きだったという覚えはないけど。どんどんお金を稼いで、銀行まで続く偏見の波に乗っていけばいいわ」とツイートした。
キャンディスが批判に反論
数々の批判を受けたキャンディスは、のちにこのように反論。「私の先のコメントについて説明したいと思います。私のことを知っている皆さんは、私があらゆる人に愛情を抱いていることを、疑う余地もなく理解してくれています。私が意図的に誰かを怒らせたり傷つけたいと考える人がいるなんて、心が痛みます。メディアがしばしば、クリスマス映画のような楽しい気分になる話題の時でさえ、私たちを分断しようとすることを悲しく思っています。しかし、今の文化における有害な風潮を考えると、驚くことではないのでしょうね。私たちにはこれまで以上にクリスマスが必要です」
D.J.とステファニーはたびたびケンカしながらも最後は仲直りしていたが、キャンディスとジョディも和解することができるだろうか。
『フラーハウス』全5シーズンはNetflixにて配信中。Netflixで配信中の、大人向けおすすめドラマ一覧はこちらより。
(海外ドラマNAVI)
参考元:米Variety
Photo:Netflixオリジナルシリーズ『フラーハウス』は独占配信中