ドリフトマーク島ではある人物の葬儀が執り行われようとしていた。島にはレイニラ、デイモン、ヴィセーリス王をはじめとしたターガリエン一族とコアリーズ、レイニスといったヴェラリオン家が集結。彼らが集結するのは、およそ10年前のレイニラとレーナーの婚儀以来となるが、今回もまた不穏な空気が蔓延し、何やら重大な事件が起こりそうな気配をプンプンさせている。(※本記事は『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン』第7話「ドリフトマーク」のネタバレを含みますのでご注意ください)
王妃アリセントの父親が“王の手”へと復帰
“海蛇”ことコアリーズ・ヴェラリオンの娘であるレーナがドラゴンの炎によって自ら命を絶ったことから、ドリフトマーク島では彼女の葬儀が執り行われた。
『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン』は、エピソードごとに多かれ少なかれ、時の流れを印象づける描写が多く、今回もまた前エピソード「王女と王妃」で命を落としたライオネル公に代わり、前任者であるオットー・ハイタワーが“王の手”へと復帰に至っている。
どのような経緯で復帰を果たしたのかは定かではないが、オットーの娘で王妃のアリセントが一枚噛んでいることは明らかで、サー・クリストン・コール、ラリス公に加えて、さらなる味方を招き入れた格好だ。
そんなアリセントから鋭い眼光で常に目をつけられている王女レイニラは、ドリフトマーク島で久方ぶりに再会を果たした王弟デイモンと再び一線を越えた関係を持ってしまう。この行動が後々のストーリーに大きな影響をもたらし、王位継承者争いはさらに加速していくことになる。
子どもたちの小競り合いが発生…
大人たちがそれぞれに思惑を抱きながら、行動を起こしていく中、ある事件が起きる。ヴィセーリス王とアリセントの次男坊であるエイモンドが、亡きレーナのドラゴンであったヴァーガーを得る。これが発端となり、デイモンとレーナの娘たち、レイニラの息子たちとの小競り合いが発生。争いの最中、レイニラの息子によって左目を傷つけられたエイモンドは、左目を失ってしまう。
このエイモンドというキャラクターは、原作ではエイリオン・ターガリエンの名で知られており、のちに“隻眼のエイリオン”として名を轟かせる存在。兄のエイゴンやレイニラの2人の息子たちと比べると登場回数もさほど多いわけではなく、それほど重要な存在のようには見えなかったのだが、随所にドラゴンを持っていないことや兄への劣等感が取りざたされて描かれていることもあり、何かしら物語を動かす役割を果たすのであろうなぐらいの注目度だったエイモンドが、一気に物語の命運を握るキーパーソンとして名を上げた。
そして、エイモンドが左目を失ったことにより、黙ってはいないのが、王妃アリセントだ。息子の目を奪った報いとして、レイニラの息子の目を抉ろうとする。しかし、ヴィセーリス王はその要求を断固拒否。アリセントはあろうことか自らヴァリリア鋼の短剣を振りかざす。そして、その刃はレイニラを傷つけてしまう…。
もともとはエイモンドがレイニラの息子を“落とし子”呼ばわりしたことが、左目を失う原因だったわけだが、この噂を息子たちに吹聴したのは何を隠そうアリセントだ。
前回のエピソードでラリス公と共に取り返しのつかない謀略を企ててしまったアリセントは、行きすぎた行動がしばしば目に付き、今回の一件でヴィセーリス王の信頼をも失いかけている。王妃であることを良いことに、あまりにも調子に乗り過ぎたということか、どんどん孤立していっているようにさえ見えるアリセントは、今後どのような道筋を辿っていくことになるのだろうか…。なんだか、悲劇が待っていそうだ。
レイニラとデイモン
孤立するアリセント陣営とは裏腹に、息子たちの出自に疑いの目を向けられるレイニラは、今回のエピソードで強力な味方を得た。それは、かねてより信頼し合う関係であった叔父のデイモンだ。
もはや彼らが手を組まない理由が見つからないほどの関係性であった2人がようやく結ばれた。2人のドラゴンが手を組むことで、“鉄の玉座”を巡る争いが激化することは間違いなく、まさに原作のタイトルでもある「炎と血」で塗れた戦いの火ぶたが切って落とされることになるだろう。
残り3話…ヴィセーリス王の後継者の座は誰の手に!? ドラカリス!
『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン』は、U-NEXTにて毎週月曜日に新エピソードが配信中。
(文/Zash)
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