大ヒットドラマ『SUPERNATURAL/スーパーナチュラル』で15年もの間、主人公の一人であるサム・ウィンチェスターを演じたジャレッド・パダレッキが主演・製作総指揮に挑戦した話題のクライム・アクションドラマ『WALKER/ウォーカー』。本作の独占日本初放送記念を記念して、ジャレッドと製作総指揮&ショーランナーを務めるアナ・フリックの2人が、先日行われたオンライン・ライブトークイベントに登場。撮影の舞台裏や製作秘話を語ってくれた。
目次
『WALKER/ウォーカー』あらすじ
『WALKER/ウォーカー』は、往年のアクションスターとして語り継がれるチャック・ノリスが主演を務めたドラマシリーズ『炎のテキサス・レンジャー』を現代版としてリブート。
テキサス州独自の法執行官であるテキサス・レンジャーのコーデル・ウォーカーが、何者かにより殺害された妻の死の真相を探りながら、子供たちの関係修復に勤しみ、日夜、メキシコとの国境に位置したテキサスの街で巻き起こる凶悪犯罪に対処していく姿を描く。
ジャレッド・パダレッキ&アナ・フリック、自宅から参加
そんな注目作で主人公ウォーカーを演じるジャレッド・パダレッキ。『SUPERNATURAL』で長年主演を務め、日本でも高い人気を誇っている彼だが、意外にもこういったイベントで日本のファンの前に姿を現すのは今回が初めて。これまで来日も叶わなかったジャレッドから、どんな言葉が飛び出すのだろうか? 製作総指揮&ショーランナーを務めるアナ・フリックと共に、自宅と思われる場所から撮影の舞台裏や製作秘話を思う存分に語ってくれた。
ジャレッド“さん”、作品の魅力を語る
ジャレッドは、「『WALKER』を撮影しているテキサスから、日本のファンの皆さん(「Y'all」というテキサス独特の方言を使い)に挨拶できて、本当に光栄だよ。ありがとう」と日本語も交えて挨拶。今回のイベントではジャレッドに敬意を表して「ジャレッド“さん”」と呼ばせてもらっても良いかというMCの問いかけにも、「素晴らしい!」と答えてくれるなど、冒頭からジャレッドの優しさが画面いっぱいから伝わってくる。イベントはまず、「作品について」というテーマからスタート。通訳がそのことを伝える際に「ジャレッド」と呼ぶと、「ジャレッド“さん”ね!」というリアクションが帰ってくる一幕もあった。
そして、「テキサス州オースティンで家族と暮らしているジャレッドにとってテキサス・レンジャーとはどのような存在なのか? チャック・ノリスがかつて演じたキャラクターを演じることをどのように感じているか?」という質問が飛ぶ。
ジャレッドは、「まず質問と関係のないことを言わせてほしい。日本語というのはとても美しい言語だね」と日本語の印象を話す。そして、「本作についてアナと話し合った時に、医者であっても、タクシーの運転手であっても、芝刈りをする人でも、どんな仕事でも、自分の旅(=人生)というものがある。チャック・ノリス版はアクションがすごく多かったけど、今回の『WALKER』は、コーデル・ウォーカーがテキサス・レンジャーである前に一人の人間として、様々な問題に立ち向かっていく、誰もが共感できる普遍的な作品にしたかったんだ」と、作品の魅力を語る。
一方のアナには、「ジャレッドの魅力とは?」という質問が向けられ、「彼には魅力がたくさんあるって、ここでは言わなくてはならないわね!」と一言。これには、ジャレッドも文字通り抱腹絶倒といった姿を見せる。二人の信頼関係が見て取れる一幕であった。
肝心の質問への解答は、「今回の役柄は家族を想った人間であるというところが重要だった。ジャレッドはティーンエイジャーの頃から長年TV業界で仕事をしてきた。でも、今回は大人のキャラクターを演じることが大切だった。賢くて、力強い、家族を大切に思う父親のキャラクター。そこに脆さを加えて演じてくれている。そこが彼の魅力」と答えてくれた。
「コーデル・ウォーカーは今の僕」
続いて、「『SUPERNATURAL』のサム役から今回のコーデル役を演じる際に気をつけていること、単独主演となって大変なことは?」と、長年愛され続けてきた『SUPERNATURAL』ファンからの質問に対してジャレッドは次のように語る。
「アナと共に、2020年の3月から10月の間にいろいろな話し合いを持ってキャラクターを作り上げてきた。掘り下げる時間が結構あったわけだけど、サム・ウィンチェスターを15年見てきて、今度は違う役をやってるのかとファンは思うかもしれない。ただ、サムとコーデルの共通点も多いんだ。困難な状況にある時、自らのベストを尽くし前進するという点などだ。そして、アナと僕は愛する者を守る姿など、人間的な部分を前面に出そうと考えた。
コーデル・ウォーカーは今の僕。共通点だけでなく、父親であるという点はサムとは違う部分だね。僕自身も父親だし、結婚もしている。初めて兄という立ち位置のキャラクターでもあるんだ。そういったところにすごくやりがいを感じていて、こういった役柄を与えられたことに感謝したい」
イベントは次なるテーマ「製作・撮影現場に関して」へ。2人に「印象に残っている舞台裏でのエピソードは?」というファンからの質問が投げかけられる。
ジャレッドは「とにかく現場は楽しいよ。仕事はストレスが溜まるというけれど、しっかりと準備すれば楽しいことばかりだよ。撮影はコロナ禍で行われてきた。マスクをしているから誰が誰だかわからないということもある。でも、僕が一番弄られるキャラクターなんだ。ジョークも言い合っているしね。みんな仕事ができないということがたくさんあった中で、自分が一番好きことを仕事にできるって言うことで、楽しくて仕方ないよ」と、キャスト、スタッフを含め、和気あいあいとした雰囲気で撮影が行われていることを明かした。
続いて、今回、プロデューサーという役職にも挑戦しているジャレッドに大変なことはあるか?という問いが。ジャレッドは「すでにTV業界で22年仕事をしている。『ギルモア・ガールズ』で5年、『SUPERNATURAL』で15年。だから、TVの現場には慣れているんだ。プロデューサーとして働いてみて、今まで点と点だったものが線になったような実感がある。俳優だけの時はフラストレーションを感じることもあったけど、プロデューサーをやってみて、これは脚本だったり、ロケーションの問題なんだということが分かった。アナからプロデューサーも一緒にやってくれと言われて本当に光栄だし、最高の番組にしていきたいと思っているよ」と今後の意気込みまで語ってくれた。
続いてのテーマは「仕事について、プライベートについて」。「製作総指揮、ショーランナー、クリエイターとして名を連ねているが、ショーランナーとは一体どんな仕事をするのか? 本作ならではの仕事は?」と問われたアナは、海外ドラマのニュースなどでよく耳にするショーランナーという職業を詳しく解説してくれた。「ショーランナーはパートナーであるジャレッドといろいろ話し合って、脚本にも関わり、各部門長と調整したりもする。TV局の上役とも話し合うし、作品全体を見る人のこと」
次の質問はジャレッドへの「奥さんのジュヌヴィエーヴとの撮影はどのように行われているのか? 撮影で楽しかったエピソードは?」というもの。実は本作でジャレッド演じるコーデルの妻役を演じているのは、何を隠そう彼の妻であるジュヌヴィエーヴ・パダレッキなのだ。
恐らくはすべてのファンが聞きたいであろうこの質問にジャレッドは、「アナからジュヌヴィエーヴを起用するのはどう?と聞かれて、ものすごくうれしかった。そうしたら、次の日に電話ですぐに死んでしまう役だけどねと言われたんだ。でもぜひやってほしいとアナに言われたと妻に伝えたら、嬉し涙を流して喜んでいたよ。妻が一緒にいるからしっかりできているというのがある。今度は僕の子供たちと共演させてくれとアナに頼んでいるところだよ」とジョークを交えながら素敵なエピソードを披露してくれた。
そして、ここで『SUPERNATURAL』ファン垂涎の質問が飛ぶ。本国アメリカではすでにシーズン2が放送されており、その中のエピソードで、ジェンセン・アクレスが監督を務めたエピソードが存在する。再び一緒に仕事をすることになったわけだが、そのことについてジャレッドは「彼は最高だよ! ジェンセンは僕にとって家族同然の存在なんだ。一緒に学び、一緒に成長してきた仲間だから、みんなに彼を紹介できるのがうれしかったし、最高だったよ。それに彼はとてもハンサムだしね」と、ファンにとっては思わず鳥肌ものの解答をしてくれた。
いま世界で最も行きたい場所は日本…!
一つ一つの質問に丁寧な対応をしてくれる2人のおかげで時間はあっという間に過ぎ去り、最後の質問「もし、日本に来ることがあればやってみたいことは?」と問われる。
ジャレッドは「実は、以前『SUPERNATURAL』のプレスツアーで日本へ行くというプランがあったんだ。僕は凄く乗り気だったんだけど行けなくなってしまったんだ。でも、ジェンセンだけは日本へ行って…。帰ってきたら彼が“最高だ!すごく良いところだ!と言っていたんだ。それが悔しくてしょうがないから、いま世界で最も行きたい場所が日本だよ」と『SUPERNATURAL』時代の来日エピソードも交えながら、嬉しい答えを聞かせてくれた。
一方のアナは「実は夫のジェレミー・カーヴァー(『SUPERNATURAL』のプロデューサー)は大学卒業後に1年間日本にいたことがあるの。でも私は一度も日本へ行ったことがないから、何でも見てみたいわ!」と述べる。
さらに、「日本を舞台としたエピソードを考えてくれないか?」という質問に対して、アナは「それはみんな観てみたいエピソードになると思うわ! もちろんジャレッドも乗り気だと思うしね。可能性としては“あり”ね」と今後日本を舞台にしたエピソードの製作に前向きなコメントを残した。
イベントではその他にも、ジャレッドがテキサス・レンジャーの制服で気に入っているのは、カウボーイハットとブーツであること、アナのお気に入りのエピソードはシーズン1の第13話「牧場を守れ」であることなど、普段なら聞くことのできない貴重なトークが繰り広げられた。
そして、最後に日本のファンへ向けたメッセージを求められた2人。アナは「今日は本当にありがとう。ぜひ本作を楽しんでご覧になってください」、ジャレッドは「本当に今日はありがとう。テキサスで撮影しているものが日本で観てもらえる。これがとにかく嬉しいことなんだ。気に入ってくれたら嬉しい。実際に日本へ行って皆さんに会える日を楽しみにしているよ」というメッセージをくれた。
今回のイベントで、ジャレッドとアナはお互いが信頼し合っている素晴らしい関係性であることが見て取れた。ジャレッドは最後に愛犬と共にポーズを決めるなど、気さくな性格でファンを喜ばせるだけでなく、「できるだけ早く日本に行くよ」という嬉しい言葉も残してくれた。
『WALKER/ウォーカー』放送情報
スーパー!ドラマTV #海外ドラマ☆エンタメにて(全18話)
独占日本初放送中
【二カ国語版】毎週水曜23:00ほか
【字幕版】毎週日曜19:00ほか
(海外ドラマNAVI)
Photo:『WALKER/ウォーカー』© 2022 The CW Network, LLC. All Rights Reserved.