『私たちの青い夏』シーズン1、ベストセラー原作と違う3点とは?

ヤングアダルト文学作家のジェニー・ハンによるベストセラー小説を、Amazon Prime Video(以下、アマゾンプライム)がドラマ化した『私たちの青い夏』。原作が存在する実写版作品は元のストーリーと異なる点が多いが、本シリーズはどこが違うのだろうか? 米TV Insiderが、その点をいくつか挙げているので紹介する。

『私たちの青い夏』とは?

「The Summer」シリーズと呼ばれる3部作小説を下敷きにしたドラマ版は、2009年に発表された第1作「The Summer I Turned Pretty(原題)」が基になり、主人公はどこにでもいる普通のティーンエイジャー、ベリー・コンクリン。毎夏、母ローレルと兄スティーヴンとともにカズンズ・ビーチで休暇を過ごすベリーが、この夏も避暑地を訪れ、幼馴染みの兄弟コンラッド&ジェレマイア、二人の母親であるスザンナ・フィッシャーと再会を果たす。ベリーのことを妹のように可愛がっていた兄弟は、成長した彼女の姿を目の当たりにして次第に惹かれるようになり、そんな彼らの初恋や失恋、三角関係…魔法のようなひと夏の恋物語が描かれる。

原作との違い


(※これ以降は、『私たちの青い夏』シーズン1のネタバレが含まれます)

タイムラインの違い

まず、小説では現在を舞台にした章と章の間に挟まれた、カズンズ・ビーチで過ごす9~14歳までのベリーの物語も綴られるが、対するドラマ版はタイムラインがより直線的だ。ところどころに何度かフラッシュバックシーンが挿入されるが、そのほとんどはベリーとコンラッドの関係に関わるもので、ドラマ版は基本的に、ベリーが16歳になろうとしている夏を最初から最後まで追っている。

ジェレマイアのセクシャリティ

続く二つ目は、2022年という現代感をドラマ版に反映し、原作者のハンはジェレマイアのセクシュアリティを曖昧にした点だ。ベリーとコンラッドと三角関係に陥るジェレマイアは小説シリーズとは異なり、男性にも興味を示す。ドラマ版ではジェレマイアがパーティーで男子にキスするシーンが登場するが、シリーズ後半ではベリーを追いかけてバイセクシャルであることを示唆している。

語られる視点

そして3つ目は、小説では限定された一人称で物語が綴られるが、ドラマ版はベリーの視点に限られることなく、両家にフォーカスが当てられる点だ。小説では最後まで秘密にされるスザンナの秘密が、ドラマ版ではシーズン1の序盤で明かされ、何十年にもわたって絆を育んできたローレルとスザンナの友情も詳細に描かれている。そのスザンナの秘密と、その秘密に対する子どもたちの反応が、すでに更新されているシーズン2の物語を推し進める原動力になるのではないかとも予想されている。

本作が配信中のアマゾンプライムで視聴することができるおすすめドラマ10選も紹介しているので、併せてチェックしてみてほしい。

『私たちの青い夏』シーズン1は、Amazon Prime Videoにて配信中。

(海外ドラマNAVI)

Photo:『私たちの青い夏』©Amazon Studios