DC、マーベル映画の監督も参加!製作者の意図に沿った設定がTVで楽しめることに

DC映画『ダークナイト』3部作でメガホンを取ったクリストファー・ノーランや、マーベル映画『ブラックパンサー』で監督を務めたライアン・クーグラーをはじめとする何百人もの映画製作者が協力し、TVで映画製作者の意図に沿った画質や設定で作品を楽しめる「Filmmaker Mode(フィルムメイカー・モード)」が誕生することが明らかとなった。

米Hollywood Reporterによると、ノーランやクーグラーをはじめとする大勢の監督が、ハリウッド・スタジオや家電メーカーをメンバーとする団体、UHD Allianceに協力し、映画のクリエイターの意図に沿った画質で作品を楽しめる視聴モードを発表した。

テクノロジーの進化に伴い、自宅で使用されるTVにも数多くの設定が搭載されるようになったことで、映画の撮影とポストプロダクションの段階で下される映画製作者のクリエイティブな決定が必ずしもTVの画面で適切な形で反映されるとは限らないという懸念が映画製作者の間で高まっている。だが、この新しいフィルムメイカー・モードを搭載したTVでは、映画製作者が意図した色やコントラスト、アスペクト比やフレームレートが提供されるとのこと。大手電機メーカーのLG、パナソニック、Vizioが同機能を搭載したTVを今後売り出すことになるようだ。

同機能を開発する上で、UHD Allianceは140人の監督と撮影監督を含む400人以上の映画製作者に意見を求めたそう。その中には、『タクシー・ドライバー』『レイジング・ブル』のマーティン・スコセッシ、『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』のライアン・ジョンソン、『タイタニック』『アバター』『ターミネーター』シリーズのジェームズ・キャメロン、『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』のポール・トーマス・アンダーソン、『ライフ・オブ・パイ』のアン・リー、『ワンダーウーマン』のパティ・ジェンキンス、『LOST』『SUPER 8/スーパーエイト』のJ・J・エイブラムス、『ストレンジャー・シングス 未知の世界』のダファー兄弟などの名前もある。

ジョンソンは「一つのボタンを押すだけで、映画を観るのに最適な設定をしてくれるんだ。映画好きには絶対オススメだよ」とコメント。長年にわたって映画の質保全のために尽力してきたというスコセッシは「現代では多くの人がクラシック映画を劇場ではなくTVで観る。しかしこうした作品は劇場で上映されることを想定して作られたため、特にこの機能が重要な違いを生み出す」と説明している。(海外ドラマNAVI)

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戦争映画『ダンケルク』を全編IMAXカメラで撮影するなど、映像にはひと際こだわりのあるクリストファー・ノーラン監督
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