サイモン・ペッグが選ぶお気に入りの映画5選

日本でもファンの多い英国俳優サイモン・ペッグ。ニッチな映画からハリウッド大作まで幅広くこなすサイモンが選ぶお気に入りの映画5選を、Farout Magazineが発表した。

サイモン・ペッグとは?

コメディアン出身というキャリアを活かしたコミカルな演技に定評があり、人懐っこい魅力で唯一無二の地位を築くサイモン。親友であるニック・フロストとエドガー・ライトと作り上げた『ショーン・オブ・ザ・デッド』『ホットファズ 俺たちスーパーポリスメン!』『ワールズ・エンド 酔っぱらいが世界を救う!』は、作中に登場するアイスにちなみ"スリー・フレーバー・コルネット"と呼ばれ、史上最高のジャンル映画のパロディとして人気を獲得。日本でもファンの声によって劇場上映が実現されるなど、世界的にカルト的人気を誇り、映画俳優としての知名度があがるきっかけとなった。

その後は『ミッション:インポッシブル』シリーズや『スター・トレック』といったメガヒットシリーズでバイプレイヤーとしての地位を固め、『レディ・プレイヤー1』や『インヘリタンス』といった映画にも出演するなど、オファーは絶えない。

TVではライト監督と出会った『SPACED ~俺たちルームシェアリング~』以来、実写出演からは離れていたが、2020年『トゥルース・シーカーズ ~俺たち、パラノーマル解決隊~』企画、製作総指揮、脚本、出演を担当しカムバック。『ザ・ボーイズ』や『ステージド2 俺たちの舞台、アメリカ上陸!?』といった人気作にもゲスト出演し、海外ドラマファンの間でも話題を呼んだ。

サイモン・ペッグが選ぶお気に入りの映画

そんなサイモンは映画批評サイトRotten Tomatoesに自信のお気に入り映画5本を紹介。大のコミック好き、SF好きとしても知られるサイモンによって選ばれた作品は次の通り。

『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』(1977年)ジョージ・ルーカス監督

1本目にあげたのはハリウッドを大きく変えた『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』だった。「理由は純粋に、すべての起源といえるから。本質的に帝国がもう少し成熟したものだったら、より良い映画として見られるだろうけど」

『タクシードライバー』(1976年)マーティン・スコセッシ監督

2本目はロバート・デ・ニーロ主演の名作『タクシードライバー』。サイモンは、作品の輝きについて「演技の一つのかけらとして、スコセッシの素晴らしい舞台設定が輝いているし、デ・ニーロの人物描写の輝きもすごい」と絶賛。「畏敬の念を抱きながら見る映画の一つ。だって妥協が一切ないから」

『エクス・マキナ』(2014年)アレックス・ガーランド監督

往年の名作から打って変わって現代SFへ。『エクス・マキナ』を「素晴らしい、素晴らしい映画だ。」と賞するサイモンは特に主演のアリシア・ヴィカンダー(『リリーのすべて』)に圧倒されたようで「この映画の彼女は素晴らしい。何度も何度も観たけど飽きそうにない。秀逸だよ」と褒めたたえた。

『アニー・ホール』(1977年)ウディ・アレン監督

4本目にはウディ・アレン監督の『アニー・ホール』をチョイス。"映画的な詩"と作品を説明するサイモンは「本当に、本当に、巧みに作られている。」と述べ、この場合においては問題が報じられているウディ・アレンというアーティストと芸術作品を分けることができると話した。特にダイアン・キートンが気に入っているようで「彼女の演技だけでも、それだけで話が止まらないほど、僕のお気に入りリストに入るよ」と太鼓判を押した。

『ジム・キャリーのエースにおまかせ』(1995年)スティーヴ・オーデカーク監督

最後にあげたのは『ジム・キャリーのエースにおまかせ』。風変わりなおバカ映画の決め手となったのは、ジム・キャリーがロボットのサイのお尻の穴から生まれてくるみたいに出てくるシーンだそう。「並々ならない自信をもって描き出された天才的なコメディの傑作」と作品への愛が炸裂。

ベスト5を選ぶとなると、ついついお堅いチョイスが並んでしまいがちだけれど、シンプルに笑いや元気をくれる作品こそ映画心をくすぐる時があることをサイモンは思い起こさせてくれた。

2023年、2024年公開予定に向けて製作中の『ミッション:インポッシブル』シリーズ第7作と第8作にも出演予定のサイモン。ハリウッドスターだけれど、映画好きとして親近感のわく彼のお気に入り映画5本をぜひ楽しんでみては?

(KanaKo)

Photo:サイモン・ペッグ©Maurice Clements
『タクシードライバー』