シーズン24までの更新が決定している長寿犯罪ドラマ『LAW & ORDER: 性犯罪特捜班』。同作にシーズン12まで出演していたクリストファー・メローニ扮するエリオット・ステイブラーを主人公としたスピンオフドラマ『LAW & ORDER: 組織犯罪特捜班』がついに日本上陸。放送を記念してクリストファーにニューヨークからインタビューに応じてもらった。作品への思いや、プライベートに関しても赤裸々に話してくれた。
――10年離れていたキャラクターを再度演じることになって苦労などありましたか?
自分でも驚くくらい自然だったよ。一番大変だったのは(『LAW & ORDER』の冠を被っているから)周りの期待に答えるということだったね。でもそれ以外は大変ではなかった。昔着ていた洋服を久しぶりに着るような感じなだけだったよ。
――『LAW & ORDER』フランチャイズ作品はどれも大ヒットしておりそれぞれ素晴らしい作品ですが、この『LAW & ORDER: 組織犯罪特捜班』は、これまでのフランチャイズ作品とどういう点が異なりますか。
やっぱり物語だね。それにもちろん最新の作品だから、他のものより色んな点で進化していると思うよ。
――本作では製作総指揮と俳優業を兼ねていらっしゃいますが、製作総指揮として関わることは俳優として関わることとの違いはありますか?
もちろん違うね。製作総指揮というタイトルがつくと、オフィシャルのライセンスもあるし、自分の意見も脚本に取り入れられるし、編集も手伝うしね。
――本作の脚本家は別の作品に関わっていた人が多いですね。あなたご自身がステイブラーなわけですから、この新作、そしてステイブラーのことを一番ご存知ですよね。「ステイブラーはこんな言い回しはしない」など、そういうアドバイスもされるのですか?
そのとおりだよ! 脚本家が知らないことも自分はわかっているし、なんと言ってもステイブラーを12年演じてきたわけだからね。
――10年経てエリオット・ステイブラー刑事が復活し、彼一人を主人公にした新しい作品を制作すると初めて聞いた時、どのように思われましたか? 嬉しかったですか? プレッシャーを感じましたか?
いいや、どちらでもないよ。ただ単に、「話があるのはわかった。でも、どういう感じの作品にするのかまず教えて欲しい」と思ったよ。そこを知りたかったからね。興味を持ったのは、自分がソロの主演だからではなく、本作の構成が良かったからだ。(それまでの『LAW & ORDER』は基本的には一話完結だったが、)この作品は次のエピソードへとストーリーが続いていく形式だ。何話もまとめて一つの物語を描いていくというのに惹かれたよ。
――本作の新たな側面として、ハイテク犯罪があげられますね。ステイブラーはいわゆる古いタイプの刑事ですが、出演していた10年前の『LAW & ORDER: 性犯罪特捜班』のときにはなかったような現代社会の犯罪に立ち向かっていきます。以前のステイブラーと今の彼は、どう違いますか?
どうだろうね。視聴者のみんなにそれは見てほしいね。私自身もステイブラーも歳はとっているわけだし、多少変わるのは当然だろうね。みんな歳をとれば変わると思うし。物事の視点などは、みんな人間だから進化していくと思うよ。
――ステイブラーとしてこの新作に復帰して一番良かったことはなんですか?
やはり、以前のような一話完結ではなく、ずっと繋がっていく物語を皆に見てもらえるという点だね。
――エリオット・ステイブラーという人物はどういう人間でしょう。
不公平で不正も多いこの世界で、常に真実を突き止めていく正義感に強い人間だね。人間としては欠陥もあるけれど、自分が変わることを恐れないし、より良い人間になろうとしていると思う。世界もより良くしようと思っているしね。
――新たなステイブラーに共感や尊敬できるような点はありますか?
先ほども言ったように、色んな側面で変化した今の世界の環境に苦労しながらも、適応できるように頑張っているところだね。具体的にはネタバレになるので言えないけれど、その点がダイナミックだし興味深いと思う。
――共演者やスタッフとの雰囲気はどうですか?
皆とてもプロフェッショナルだよ。仕事場に来て自分たちがやるべきことをやってそれが終わったらリラックスして過ごすという感じだよ。
――リチャード・ウィートリー役のディラン・マクダーモットとの共演はいかがですか?
最高だよ。実は僕らは同じ演劇学校で勉強していた仲なんだ。同じ演技技法を学んだ人と現場を共にすると、同じ言語を話しているようなものなんだ。彼だけに限らず、同じメソッドが基盤の俳優との共演は少しやりやすく感じるよ。ディランはクリエイティブで面白い人だし、一緒に仕事をするのは楽しいね。
――オリビア・ベンソン役のマリスカ・ハージティとは長年親友の仲ですね。先日、ロサンゼルスで行われたNFLのスーパーボウルでも一緒に観戦された写真が出ていました。優勝したロサンゼルスのチーム、ラムズを応援されていたのですか?
それが今年は珍しくどちらのチームに肩入れしているというわけではなかった。(ロサンゼルス・ラムズもシンシナティ・ベンガルズも)両者とも優勝に値する素晴らしいチームだったからね。ラムズが勝って嬉しかったし、楽しかったし、おめでとうと言いたいよ。
――そうだったのですね。では、そんな私生活でも仲のいいマリスカと、ベンソンとステイブラーとして10年ぶりに共演したときはいかがでしたか?
(マリスカは)酸素のようなものだね。当たり前ものがあるというか、特に努力して演じるということもなかった。もちろん、久しぶりで少し懐かしいような寂しかったような感覚もあった。でも、マリスカと共演できるのは嬉しかったし、ある意味故郷に帰ってきたような感じだったよ。
――では最後に本作を待ち望んでいる日本にファンに一言お願いします。
まず、そもそも日本に自分のファンがいるなんて全然知らなかったよ。
――たくさんいますよ!
そうなんだね。じゃあ、その言葉を信じるよ(笑) ではその方たちに、長年ステイブラーと共に自分の俳優人生を応援してくれて感謝の意を伝えたい。皆さんが幸せでいることを願っている。ステイブラーとして復帰することで、こんなにもファンがいたなんて改めて知って驚いたし、心の底からありがたいと思っている。本当に日本に私のファンがいるなんてびっくりしたよ。
――いつか日本にもぜひいらしてください。
絶対行くよ!本当に。実は日本には行ったことないのだけれど、コロナの少し前、2年前、家族旅行で日本行きを予定していたんだ。でも親族に不幸があってね、チケットをキャンセルしないといけなかったんだ。だから本当に行きたいね。
『LAW & ORDER: 組織犯罪特捜班』放送情報
スーパー!ドラマTV #海外ドラマ☆エンタメにて(全8話)
3月9日(水)22:00より独占日本初放送
【二カ国語版】毎週水曜22:00
【字幕版】毎週水曜24:00
第1話の前編となるクロスオーバーエピソード『LAW & ORDER: 性犯罪特捜班』シーズン22の第9話も放送決定!
【クロスオーバー前編】
3月9日(水)21:00ほか
『LAW & ORDER: 性犯罪特捜班』シーズン22 第9話「再会」[字幕版]
【クロスオーバー後編】
3月9日(水)22:00ほか
『LAW & ORDER: 組織犯罪特捜班』第1話「プーリアでの一件」[二カ国語版]
また、『LAW & ORDER: 性犯罪特捜班』は毎週日曜10:00から10話連続一挙放送中の他、毎週月曜~金曜14:00よりシーズン1からアンコール放送中。
(取材・文/Erina Austen)
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