海外ドラマも歌わにゃ、ソンソン 踊らにゃ、ソンソン

米のTVドラマ界は、今、ミュージカルがブームです。

ブームの元をたどれば、ザック・エフロンやヴァネッサ・ハジェンズを生んだディズニー・チャンネルのTV映画『ハイスクール・ミュージカル』やFOX『アメリカン・アイドル』があります。『アメリカン・アイドル』では、プロのシンガーではない、素人たちがちょっと前に流行った人気の曲を歌う...という、これまで米ではほとんど存在していなかった新しいエンターテイメントを教えてくれました。そして極め付けが、シーズン2に入って、ますますパワーアップした『Glee』です。

『アメリカン・アイドル』でTVを使った音楽の売り方を学んだFOXが、『Glee』では一部のスターを除き、ほとんど無名か素人のような若手を使って番組を大成功させています。ミュージカルドラマと言っても、ミュージカルとしてオリジナル曲を使ってないため、"ミュージック・ドラマ"の方が正しいかもしれません。音楽の使用料は高いでしょうが、『Glee』のサントラ盤は出すたびにバカ売れしていますから、FOXやクリエーターのライアン・マーフィーは笑いが止まらないでしょう!

そんなウハウハ(!)『Glee』に続けと、マーフィーはクリスティン・チェノウェスを起用して新しいミュージカルドラマのパイロット版を製作予定だそうです。クリスティンは『Glee』にもゲスト出演しましたね。新ドラマも『Glee』と縁が深くなるのかも。早くもクロスオーバーの予感がします!

さらに『Glee』にゲスト出演したブロードウェーのスーパースター、イディナ・メンゼルも新ミュージカルドラマ(タイトル未定)に主演するそうです。ABCで放送予定で、イディナは10代の娘を持つシングルマザーを演じます。あれ、この設定どこかで?(ヒント『G...』)と思い出してしまいますね。イディナが他ネットワークの新ミュージカルドラマに主演となれば、『Glee』に再出演はなくなってしまいそうなのが残念。(代わりと言っちゃなんですが、同じくABC『プライベート・プラクティス』に出演中のテイ・ディグスがゲスト出演しそうな予感?! イディナの夫はテイですからね~)

ミュージカルドラマとは言えないのかもしれませんが、『CSI』シリーズのジェリー・ブラッカイマーは音楽業界を舞台にしたドラマを準備中。『Full Nelson』と仮題されたこの新ドラマ、80年代の音楽業界を舞台に、一人の女性が成功の階段を駆け上がる姿を描きます。ブラッカイマーの映画(古くは『フラッシュダンス 』や『トップガン』)には音楽が付き物。ミュージカルドラマとは違った形で、音楽とドラマの融合を見せてくれそうです。

上記のように、今年の秋からミュージカル(音楽系)ドラマが続々誕生しそうですが、普通のドラマの特別編として放送されるミュージカルエピソードにも注目しましょう。

ミュージカルエピの元祖といえば、『バフィー~恋する十字架~』(2001年、シーズン6)。今でこそ、ミキシング技術の発達なのか、『Glee』でも全員完ぺき!に巧く歌いますが、『バフィー』のミュージカルエピでは、出演者たちが少々調子はずれだったりするのがおもしろい。最近では『フリンジ』もミュージカルエピを放送しましたね。歌わなかったメインキャラもいましたよ。俳優だからって、誰でも歌えるわけじゃないんです?

今後は『グレイズ・アナトミー』でもミュージカルエピが製作予定されています。ベイリー(チャンドラ・ウィルソン)は劇中で何度も歌声を披露していますが、トーレスことサラ・ラミレスも過去にトニー賞を受賞したことのあるミュージカルスター。『グレイズ・アナトミー』のミュージカルエピはこのトーレスが中心になるそうです。

これからも増えそうなミュージカルエピ。個人的には『チャック』や『マッドメン』あたりに期待しています。みなさんは、どのドラマでミュージカルしてほしい?

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