【お先見!海外ドラマ日記】エリックの魅力さく裂!シーズン4を迎えてますます好調の『トゥルーブラッド』

シーズン4が後半に突入したHBOの『トゥルーブラッド』が、大変なことになっています。シーズン3に登場した新キャラクター、そして今シーズンからの新キャラが、物語をあらぬ方向に牽引していて、ルイジアナ州の田舎町ボン・タンはもはやナンデモアリの、魑魅魍魎がばっこする世界なのです。

ミッドシーズンに始まるドラマの中でも、『トゥルーブラッド』の宣伝ポスターはとりわけ人目をひき、ファンの想像をかきたてるものでした。そして7月1日号の『Entertainment Weekly』誌では、同ドラマの特集が組まれました。その表紙は同誌のための撮り下ろしで、ヒロインのスーキー・スタックハウスを演じるアンナ・パキンと主要キャラの俳優たちとの2ショット。ファンのコレクターアイテムとして、同じ背景に同じ衣装を着たスーキーとビル・コンプトン(スティーブン・モイヤー)、スーキーとエリック・ノースマン(アレキサンデル・スカルスガルド)と、そしてスーキーと新キャラ(野性味あふれるイケメン!)の3パターンがあり、定期購読している私の自宅にはエリックと2ショットのものが届きました。

これはちょっと嬉しかった。というのも、シーズン1、2を通して「スティーブン・モイヤーのビルが素敵!」だったのですが、エリックの怪しい魅力にも抗い難いものを感じていたからです。そしてこれが単純な三角関係ではなく、第3の男がシーズン3で現われてしまうのだから、とうてい一筋縄ではいきません。

またUS版『Vogue』 誌の7月号で、 アレキサンデル・スカルスガルドがモデルとして、ララ・ストーンとフリーダ・グスタフソンと一緒に「Spellbound」というタイトルのファッションストーリーに登場しました。フォトグラファーは大御所ピーター・リンドバーグで、なにやらラブ・トライアングルをほのめかした1940年代のフィルムノワール風の写真。アレキサンデル君は、見事にハマっていました。そんなこんなでシーズン4が進むにつれ、すっかりエリック派になってきています。もともと『トゥルーブラッド』に登場した当初から、「史上最もホットなヴァンパイア」と評判の高いアレキサンデルでしたが、私があえてここで言うまでもなく、これから映画界でもガンガン活躍しそうです。Way to go!

さて、混沌極まるシーズン4は、原作のシリーズ第4巻である『トゥルーブラッド4 奪われた記憶』を下敷きにしていますが、原作者のシャーレイン・ハリスによると、この第4巻は、現在第11巻まで発行されているシリーズを通して一番人気があるといいます。なぜなら、すごいセックスシーンがあるから。もともと人気のある作品だけど、ドラマ効果で小説がより売れているからハリス氏もハッピーだし、小説のファンもドラマが気になって視聴するという、相乗効果を上げているようです。

新キャラとして、映画『ハリー・ポッター』シリーズでハリーの叔母ペチュニア・ダーズリーを演じたフィオナ・ショウが、ストーリーのカギを握る役柄で出演します。彼女のインタビューによると、出演にあたり、クリエイターのアラン・ボールから原作を読まないように言われたそうです。原作はあくまでベースであって、ドラマは全く別ものとして製作しているからでしょう。私もこのシリーズが終了するまで原作を読むつもりはありません。

今月11日に、シーズン5の製作が決定しました。スーパーナチュラルな物語をエロティックかつリアルに撮ることができるアラン・ボールですが、前作の『シックス・フィート・アンダー』(HBO)が、シーズン5で美しく終わったこともあり、彼がいつまでこのシリーズを続けるのか、気になるところです。『トゥルーブラッド』は大好きなシリーズだけれども、ドラマはやっぱり面白い時に終わるべきだと思うので、たとえシーズン5で終わったとしても、異論はないのですが。