ある日突然、人類は誰も死ななくなるという"奇跡の日"を迎える。しかし、このままでは4か月で人類存亡の危機に...。壮大なスケールのSFアクションドラマ『トーチウッド 人類不滅の日』が、7月13日(金)からスタートする。本作で、元警官でトーチウッドのメンバーである女性、グウェン・クーパー(イブ・マイルズ)の声を担当するよのひかりさんにインタビューしてきました!
★キャプテン・ジャック・ハーネス役の加瀬康之さんへのインタビューはこちらから。
★オズワルド・デーンズ役の後藤哲夫さんへのインタビューはこちらから。
――よのさんからみた"グウェン"ってどんな女性ですか?
第1話の映像を見たときは、「この人強すぎる・・・」って思いました。だってパワフルだし...バズーカ砲みたいなものをドーンって撃っちゃうんですよ。ところが話数を重ねていくうちに、普通の女性なんだなって分かってきました。妻であり、母であり、娘であり、それなりにおばちゃんであり(笑)...どこにでもいる普通の感覚をもったままトーチウッドにいる人なんです。グウェンは、今これがしたい、という欲求や、感じたことをそのまま口に出したり行動に出たりするんですよ。決して聖人君子じゃないんです。
とある場面で、愛する家族に危機が迫るんですが、そのときは同志であるジャックといえどもおかまいなし。普通の人間として今まで思っていたことをすべて吐露するんです。例えそれが人として汚いことであっても。そういう言動がとても人間くさくて、むしろ、おもしろい人だと思ってみています。
――普通の女性...となると、ご自身と何か近しいものを感じたりしますか?
似ている部分はあると思います。さすがにバズーカ砲は撃ちませんが(笑)。こんな場面に出くわしたら、私もきっとそう思うだろうな、とか、普通の子を持つ母親なら当然そういう行動に出るよね、とか。素の感覚を試されるシーンがたくさんありました。
きっとこれは私だけじゃなく、視聴者のみなさんも同じように思うんじゃないでしょうか。普通の人たちが普通に感じている気持ちをグウェンは代弁している気がします。おそらく視聴者のみなさんもスッとドラマに入りやすいのではないかと思います。
――今日で9話目となる収録ですが、演じてみて感じた本作の魅力とは?
実は最初、「トーチウッドって何? 人類不滅ってどういうこと?...人が死ななくなっちゃうってどういうこと?」ってところからスタートしました(笑)。SFものって、普通ならエイリアンが侵略したり...といった、わかりやすい敵がいる場合が多いじゃないですか。ところがこの作品は、「人が死ななくなる」という見えない相手に立ち向かってますよね。敵の存在が壮大すぎて自分のキャパシティが追いつかないときの人間の無力さを話数を重ねるごとに強く感じています。
だからこそ、グウェンも自分の内面にあったものがストレートに表に出てきちゃうんだろうかとも思いました。ギリギリまで追い詰められているから、真の自分・・・本性みたいな部分が出ているんだろうなって。特に彼女は「人が死ななくなった」ことで身内がとても大変な目にあっているので余計にそういう部分が現れやすい状態だったのだろうと。
――特に印象に残る場面ってありますか?
2話かな。2話で飛行機でイギリスからアメリカに移動する場面があるのですが、グウェンのパワフルな部分が発揮されているすごいシーンがありましたよ。尺にしたらほんの数分だと思いますが、とある事件でジャックの身にピンチが迫ったときのグウェンに注目です。あとは7話。こちらは思いっきりネタバレなのでヒミツ(笑)。
――収録の雰囲気はいかがですか? オズワルド役の後藤哲夫さんがムードメーカーと伺ってますが。
確かにそうですね!あとジャック役の加瀬康之さんもね。今回イギリス系のカタカナ言葉がすごく難しくて、一回ですらっと読めない名前や言葉が多いんです。今日も説明セリフ的なものがあって、ちょっと噛んだりしたんですが、加瀬さんったらそれをおもしろく拾うんですよ(笑)いつもいい温度感の現場でしたね。おもしろい現場です。
―最後に、よのさん流の『トーチウッド』の見方を。
今、そんなことありえない、起こる訳がないって思っていたことが、実際に現実の世界で起きているじゃないですか。天災にしろ人災にしろ。そういうことが起きたときの人ってどうなるのか、『トーチウッド』を見たら、追い詰められたときの人間の真の姿に、一言では表しきれない様々な思いにとらわれると思いますよ。
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『トーチウッド 人類不滅の日』は、7月13日(金)からWOWOWプライムにて放送スタート!
【二カ国語】毎週金曜夜11:00~
【字幕】毎週月曜深夜0:10~
(c)BBC Worldwide Limited 2011