アカデミー賞授賞式に出演したオバマ大統領夫人、ムスリム各国の放送用では衣装に異変が?

現地時間24日に行われた第85回アカデミー賞授賞式に、ホワイトハウスから中継でサプライズ出演したミシェル・オバマ大統領夫人。作品賞を受賞したベン・アフレック監督の『アルゴ』のプレゼンターを務め、会場を沸かせたミシェル夫人だったが、同作の舞台ともなっているイランにとって、そのドレス姿は少々過激すぎたようだ。

当日のミシェル夫人の衣装は、肩紐タイプで胸元が開いたシルバーグレーのナイーム・カーンのドレス。しかし米ABC Newsによると、イランのニュース通信社はそのドレスがムスリムの服装規定に反するとして、袖を付け加え半袖にし、さらに胸元がすべて隠れるハイネック風に画像を加工した状態で報道したという。

ただし、このようなことは珍しくないようで、米国務省のパトリック・ベントレル報道官は「これまでにも幾度となく、イランのニュース通信社は映像を修正したり偽造したりしています。それが国営や準国営の通信社であってもです。写真や公式声明が操作されたこともあります。ですから今さら驚くことでもありませんよ」と話している。

一方、イランメディアは、在イラン米大使館人質事件の救出作戦を描いた『アルゴ』が作品賞に選ばれたことに対し、「ベン・アフレックは歴史を歪曲しただけでなく、今もイラン人が悲惨な環境で暮らしているかのように描いている」と反発しているとのこと。

ゴールデン・グローブ賞の作品賞にも輝き、今最も注目されている『アルゴ』。意外なところでも話題を呼んだことでさらに注目度が高まるかもしれない。(海外ドラマNAVI)

Photo:『アルゴ』
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