J.J.エイブラムス、JFK暗殺を描いたスティーヴン・キングの小説をTVシリーズ化か

J・J・エイブラムス『LOST』『FRINGE/フリンジ』などのヒット作で知られる人気クリエイターのJ.J.エイブラムスが、スティーヴン・キングのSF長編小説「11/22/63」をTVシリーズ化する話し合いを進めていることがわかった。

2011年に発表された「11/22/63」は、発売前から映画化の企画が進行したことでも話題となったタイムトラベル系SFサスペンス小説。残念ながら、監督に指名されたジョナサン・デミ(『羊たちの沈黙』)が原作者と制作上の折り合いが付かないことを理由にプロジェクトから降板したため、映画化は叶わなかった。そんな中、エイブラムスの率いる製作会社Bad Robot Productionsとワーナー・ブラザース・テレビジョンが改めて同小説の映像化に名乗りを上げた。今回の企画ではエイブラムスがエグゼクティブ・プロデューサーを務め、TVドラマかミニシリーズを視野に入れて進めるという。

「11/22/63」とは1963年11月22日、ケネディ大統領暗殺の日を示している。テキサスを舞台に2011年から1958年へとタイムスリップした高校教師が、5年後の1963年11月22日に迫るジョン・F・ケネディ大統領暗殺事件を阻止するというストーリー。脚本家やキャストの詳細は未定だが、稀代のストーリーテラー、キングとエイブラムスがタッグを組み、米国史最大の謎ともいえるJFK暗殺事件を題材にするとなれば、一大注目作となることは間違いない。おりしも今夏にはキング原作のミニシリーズ『Under the Dome』が放映されることもあり、キング作品の企画にはことさら幸先がよさそうだ。

映画の尺に収まりきらないストーリーでも長期に渡って展開できるのがTVシリーズの利点。ジョージ・R・R・マーティン著『ゲーム・オブ・スローンズ』、トマス・ハリス著『レッド・ドラゴン』を基にした『Hannibal』や、新たに製作される浦沢直樹の漫画『MONSTER』など"原作モノ"がTV界を席巻しつつある。圧縮版の映画と違い、世界観をじっくり堪能できるためオリジナルファンにとっても嬉しい流れであるといえよう。(海外ドラマNAVI)

Photo:最低3人は影武者がいそう!? 連日多忙なJ・J・エイブラムス
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