アメリカのTV視聴率のなかで広告主が最も重視する18-49歳層。そこで8年間にわたってトップの座を維持していた米FOXを、米CBSがとうとう打ち負かした。
2012年から13年にかけてのシーズンが終了するまであと数日を残すところだが、この間に形成が逆転することはほぼないと見られる。総合視聴者数においてはほとんど常にトップを走ってきたCBSだが、18-49歳層平均視聴率でも勝利をおさめるのは、実に21年ぶりのことだ。
同局が2月に放送し高視聴率を記録した「スーパーボウル」中継を除外しても、プライムタイムで放送されるドラマの上位15作品のうち、『ビッグバン★セオリー ギークなボクらの恋愛法則』『NCIS ~ネイビー犯罪捜査班』『パーソン・オブ・インタレスト』を含む、実に9作品がCBSの番組。こうしたこともあって、録画視聴やストリーミング視聴が増え、ケーブル局との競争が激化するなか、視聴率は前年比マイナス3%と、四大ネットワークのなかで下降を最小限におさえることに成功した。
さらに目を引くのは、FOXがマイナス22%と急落したこと。『アメリカン・アイドル』の不振などが原因と見られるが、それでも2位の座はかろうじて守りとおしている。
トップから転落したとはいえ、FOXは来シーズンでは、J・J・エイブラムス製作による近未来アクションドラマ『Almost Human』や『24-TWENTY FOUR-』のリメイク、『アメリカン・アイドル』のテコ入れなどで巻き返しをはかろうとしている。これからも熾烈な視聴率競争が繰り広げられることだろう。(海外ドラマNAVI)
Photo:『アメリカン・アイドル』
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