田中正彦&鈴木麻里子&泉裕子&丸山壮史が、思わず審査員目線で語る!? 『プロジェクト・ランウェイ』シーズン9のアフレコ現場に突撃!

20130717_s01.jpg未来の一流デザイナーを発掘するためにスタートしたリアリティ番組『プロジェクト・ランウェイ』。気がつけば日本での放送もシーズン9となりました。そこで今回、本作のアフレコ収録直後の田中正彦さん(ティム・ガン)、鈴木麻里子さん(ハイジ・クラム)、泉裕子さん(ニーナ・ガルシア)、丸山壮史さん(マイケル・コース)というホスト&審査員チームにお話を伺ってきました。
(写真左から丸山さん、泉さん、鈴木さん、田中さん)

■「長くやっていると、誰がファイナルに残るのが、なんとなく見えてくる」(田中)

――今シーズンの見どころを聞かせて下さい。

田中 第1シーズンより実力のある人たちが集まってきているので、誰が落ちてもおかしくない状態です。そういう意味では毎週収録しながら「次回は大変なことになっちゃう!」っていう楽しみがあります。

――毎回毎回クオリティが高くなってるんですか?

田中 第1シーズンの時は、ほとんど半分アマチュアっていう人たちが多かったんだけれども、番組の人気が出てからは、応募する人たちが「すでにプロなんだけど、もっと全米展開をしていきたい」とか「自分たちは仕事を持っているけど、もうちょっとステップアップしたい」っていうデザイナーたちが増えてきたりとか...やっぱりクオリティが高いですよね。だから面白いっちゃ、面白い。ただ得手不得手があるからね!(デザイナーが)それぞれに個性があって、その課題にハマった時は力を出すけど、まったく不得手なものをやった時に、もう凄い悲惨な結果になったりして...。運、不運とかもあるのかもしれないけど。ファイナルに残るのはこの人くらいかなって、だんだん見えてきたね。この3、4人かなーってのが見えてはきたよ。やっぱり9シーズンもやってるからかな?
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鈴木 そうですねー。

田中 匂いが分かるようになってきた(笑)

丸山 前シーズンとかと比べると、審査員たちが審査をしているシーンが結構長くなってきたように感じまして...。その中で、これまでのシーズンではカットされてきたであろう、例えば審査員同士の意見の相違が出たときのやり取りとか、そういうのを今シーズンでは結構描かれているんで、そこもまた見どころの一つになってくるんじゃないかな?

鈴木 前シーズンの後半から、マイケルとニーナvsハイジっていう対立情勢が少しあって、それを第8シーズンにも少し引きずっているような感じもするくらい、意見の対立があるっていうところが...。そこをどう折り合い付けて審査しているのかは、そのあたりの事情はわからないんですけど...。

泉 言葉の端々にね。「チクッ!」って相手を刺している風なやりとりがあってね。「これは何かあったのかな?」とか思いますね。

鈴木 そういうところを演じる側も、「チクッ!」っていうのを含めながら、芝居するのも楽しいですね。

――ハイジが「私は『良い』って言ったんだけどねー?」って言い訳みたいなことを必ず言うじゃないですか。

鈴木・泉 そうそう!

丸山 ああいうのが、時々描かれていて、我々も楽しくやってます(笑)。

田中 以前は、デザイナーたちのプライベートな面が結構出ていてね。お互いをライバル視している様子とかいろいろね。第1シーズンの時はもっとすごかったもんね。なんだか嫌がらせのようなことがいろいろあって。半分ヤラセじゃないかくらい思ってたけど。

泉 そう思うと今シーズンは、割とそんなにぶつかることもなく、今日も第1話を観ていたんですが、みんな割とこなれた感じで、そんなに緊張感もなく、最初の課題も気楽にやってるなーって感じました。デザインの個性が1話からバーンと出ている人もまだ見受けられず...。だから、これからどういう風にそのあたりが出てくるのかな。いずれチラホラ見えて来るんでしょうね。

――収録現場で今後の展開を予想されることってあるんですか?

泉 ありますよ。よく、収録が終わってからね(笑)

田中 本国ではもう放送されちゃっているわけだから、ホームページを見ればわかっちゃうんだけど、なるべく、それは絶対見ないようにしよう、ってみんなで言ってるんだけど...。たまに観た人が、(結果を)ぽろっと言うときがあって(笑)。

泉 がっかりしちゃう(笑)。

田中 「えー!!」って言いながらね(笑)。

■内面から女として演じる!?

――今回のシーズンで登場するデザイナーで、それぞれ注目している&好きな人は誰ですか? 

鈴木 私はアーニャが凄く気になっています。自身の服のセンスからしても、凄いおしゃれだし、髪型も個性的だし。なのに縫製経験はまだ4か月ちょっとしかなくて。もともと持っているポテンシャルが凄い高い人なんだろうなって思います。どんな服作ってくれるのか、とっても楽しみです。
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――高く評価されてましたもんね、1話目でも。

泉 私もアーニャですね。キャッチフレーズにも「驚異の成長力」って書いてありますけど、今日第1話を観た限りでは、「この人、大丈夫なのかなー?なんだか縫製もできないしー」という感じなんですけど、あの強さっていうか、内に秘めているしなやかさっていうか、したたかさっていうか...。「まぁ、やりながら覚えるわよ」みたいな感じの余裕と、天性のセンスの良さが出てきてますね。

田中 この人、トリニダード・トバゴに住んでいるんだったっけ? あの子にだんだん似てきたよね?(第3シーズンで出場した)ウーリだったっけ!? ハワイかどこかで暮らしている...。

泉 ハワイ?

鈴木 ドレス作っている人?

田中 そうそうそう!

泉 それはウーリでしょ?ウーリはドイツ出身だけどフロリダにいて...。

田中 ああ、フロリダか! なんかそういう場所が好きでそこで育ったような、もともとの感性みたいなものが、何か他の人と違う気がしてね。

泉 発想はユニーク。着物にプリントを使うとかね。

田中 民族調っぽい感じがあるし、そういう意味では他のみんなとは全然違うデザインを出してくる。面白いですよね。

鈴木 柄と柄を合わせたりとか...

田中 派手な色をね...

鈴木 これとこれを組み合わせても、やりすぎにならないで品が保たれてるっていう。すごいセンスだなって思う。

丸山 アーニャは凄いなとは思うんですけど、みんながアーニャって言うんで、ここはやっぱり他の男性陣に頑張ってもらいたいですね。例えば、ジョシュアですとか、アンソニー・ライアンに。なぜかハイジは「アンソニー」じゃなくて、「アンソニー・ライアン」って必ず呼ぶんですけど(笑)。

泉 フルネームでね(笑)

鈴木 (アンソニーの)心は女性だけどね...。

丸山 そう。ゲイの出場者は多いんです。だからディレクターの久保さんから、吹替のときに「内面は女で演じてくれ」って言われて(笑)。口先だけでオネエ言葉にするんじゃなくて、内面から女として演じる...そこを、みんな苦労しているね。

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■忘れられない歴代"名物"デザイナーたち

――これまでのシーズンの中で、特に印象的なデザイナーは誰ですか?

鈴木 いっぱいいますねー!

泉 いっぱいいるんですけど...。

丸山 僕はやっぱり、断然サンティーノ(第2シーズン)ですね。

鈴木 うんうん。

田中 二―ナを泣かせた(笑)

丸山 デザイナーが審査員に食ってかかって、しかも泣かせてしまうなんて、前代未聞じゃないですか(笑)。これはやっぱり凄いなって思いましたね。

鈴木 シーズン終わった後、二―ナは「本当にサンティーノに殺されると思った」っていう(笑)。

泉 言ってた(笑)

鈴木 言ってたらしくって、そのぐらい鬼気迫るバトルがあって...。サンティーノはもう...。

泉 凄いですよね?そのぐらいの気合で来るっていうのはね...。

――他に印象深いデザイナーは?

鈴木 あとは...私はやっぱり第1シーズンのオースティン。いちばん最初の課題「スーパーマーケットにあるものでドレスを作る」で、オースティンはトウモロコシの皮を使ってドレスを作ったんですよ。

泉 その時は優勝したんですよね? 確か。

鈴木 そう。だけど、冷蔵庫に入れとかなかったから乾燥して、カピカピになっちゃって、作品自体はちょっと失敗ちゃったんだけど、でもたぶんあれを作ったことで、『プロジェクト・ランウェイ』っていう番組自体のクオリティや方向性が見えたんだと思う。このぐらいの物を作ってしまうデザイナーが出ているんだよ、っていうのがね。番組を方向づけた作品だったのかなって思っています。あのオースティンは、とても印象的でしたね。

泉 私も第1シーズンだったら、断然オースティン。でも女性的視点で言うと、第3シーズンのウーリとか...。さっきも話に出たけど、自分のライフスタイルをしっかり持っていて。ウーリはミュンヘンという色のない、物のない街で育ったから、「色」への憧れがすごく強くって...マイアミのあのカラフルな色に憧れていて、そこで自分が着たい、流れるようなカラフルなドレスを作って...。シーズン中もそのコンセプトで押していたし、番組での闘いが終わってからもマイアミに住んで、作ったものを売り続けているらしいんですけど。女の子から観てすごく素敵な洋服だったし、なんか自然体で、欲もそんなになくて、そこにずっと住んで楽しんでる、っていうそのウーリの生き方と作ったドレス...っていうのが、思い出深いですね。
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――田中さんはどうですか?

田中 そうですね。みんなそれぞれシーズンごとで、ファイナルまで残ったデザイナーの中に一人は印象に残るデザイナーがいますよね。

鈴木 私、あとモンドも結構...。

泉 あ、前の、8シーズンのね。

鈴木 デザイナーたちって、最後になればなるほど、自分の「我」がどんどん強くなっていくんですよ。その中でモンドは、「お前なんでまだ残ってるんだよ」ってみんなから言われているコステロの良いところを認めて、そこから二人で一緒に成長していくんです。相手のことを凄く認めて、自分自身も殻を破って成長することが出来たっていう、ちょっと珍しいタイプの人だったなって思って。人間的に凄く好きです。

泉 なんかこう、あたたかいシーズンでしたよね。二人が「初めはお互いのことが嫌いだったけど、やってみて、なんか仲良くなったんだ」みたいなこと言って。

――ぶつかりあいみたいなのがなかったって、珍しいですよね。

泉 ホッとするような...。でも、確かにモンドの服も凄く素敵だったし、最後にニーナ&マイケル対ハイジで割れたのも、やっぱりモンドの服が問題だったっていう。そこがいちばんね...。「こっちが良いのはわかるけど、そっちはやっぱり売れる」とか「今の女性のトレンドとかを考えるとこうなのよ」っていう、立場の違いがはっきりしたのは、やっぱりモンドの服がきっかけになってたのよね。

鈴木 そうですよね。

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■「決めゼリフ」にはこだわりがあるんです!!

――今、皆さんがそれぞれのキャラクターを演じる際に、シーズン9でこんなところを気をつけているとか、こういう風に演じている、ということがあれば教えてください!

(全員 大笑い)

丸山 なんか最近マイケル・コースが変なこと言うんですよ。デザイナーが出した服に対して、「ぺしゃんこになったスフレだ」とか(笑)。

泉 比喩がね(笑)。

丸山 比喩がだんだん面白おかしくなってきてるんです。かといってそれに乗っかっちゃって、なにかやると、ディレクターの久保さんとかプロデューサーから「やりすぎ!」「狙いすぎ!」とかって、いろいろ言われて来たんで(笑)。台本にこんなに面白いことが書いてあるくせに、あんまり乗っかってやらないようにするという調節が、いつもジレンマだったりします(笑)。とにかく、マイケル・コースに関して言えば本当に、比喩がもの凄く最近面白くなってきちゃっているんで、ハイジとニーナとの掛け合いのところで、多少シリアスなことを言いあっているなかで、ふわっと力を抜けられるような感じで、台詞の言い回しとかを考えてはいます。...でも4割くらいの確率で、「もう1回」って言われます(笑)。

――「いいね、いいね」のところで皆さん笑ってましたよね

丸山 あれも、ああいう面白さを多分求めているのかなって、本当に僕は普通に台本に書かれている通りに言ってただけなんですけど、結果として画で見たら、なんかみんなが笑っちゃうみたいな。だから、決してこっちは狙ってないけども、全体の絵として見たときにそれが面白く、結果的に聞こえてしまうような...。そういう面白さを、ディレクターさんたちが求めているのかなって思ったりもします。だから変に狙いすぎないように気をつけています(笑)。

泉 マイケル自身も素で楽しんでいるのがわかるもんね。

丸山 そうですね。

泉 ニーナはやっぱり、最初のころに比べるとだいぶ母親的な視線で言うことが多くなったりしてますね。その時の服を見ずに、「あなた、ここまでよくこんな風にやってきたわね」みたいな言葉があったりする。初期シーズンのころよりは少し柔らかくはしているんですけれど、やはり基本的に、ニーナは鋭く、厳しく、ズバって言うから面白いという風に思っているので、彼女の表情などを見ながら、なるべく甘くならないように、ピシって言うようにはしてるんです。とはいえ、今日第1話を見てみたら、もっと厳しく言ったつもりでいたんだけど「そんなにでもなかったかな?」「もっと、もっと言った方が面白いな」と思うので、一言たりとも気を抜かず、厳しくやっていこうと思います(笑)。あとやっぱり、ニーナの「視点」ですね。「売れる」とか「雑誌的に映えるわね」っていうのが二―ナ流のほめ言葉。情に流されず、クールな視点。私にはあまりない部分なので、ちょっと難しいですが、心がけてやっていますね。

鈴木 ハイジは、もともとモデルさんなので、洋服をどういう風に選ぶかって言うと、たぶん自分の好き嫌いで選ぶ人だと思うので、その自分の主張をハッキリ言うっていうポジションの人だと思うんですよ。それでマイケルとかニーナからは、「お前それ着るのか?」みたいな風に言われて、前回のシーズンだったらモンドが作った水玉の白と黒のドレスがあるんですが「それを着たハイジを見てみたいわよね」みたいなことを2人に言われちゃってるシーンがあるんですよ。それで「着るわよ!」とか言って、ちょっと熱くなっちゃってね。実際に何かのイベントの時にその服をハイジが着ている映像がありまして。言ったことは有言実行で、もう「なんとしても着るわよ」みたいな気迫があるくらい、自分の主張を曲げないっていう...そういうところをガンガン出していこうかなっていう感じです(笑)。審査員たちとのバトルの中で、負けないように、強く自分を持って芝居しなければっていう気持ちではやっています。でも、最終的にデザイナーに、合格・不合格を言い渡す時には、やっぱり話し合いの中で生まれた意見を、ちゃんと取り入れながら、「ま、内心、私はこっちの方が好きだけどね」っていうのがどこかにありながらも(笑)、「合格よ」って言っているところにちょっと含みを持たせている感じですかね。

田中 ティムはね、これで一躍人気者になりましたからね。でも、なんか立ち位置というか、スタンスは全然変わらないですね。最初から。ただ、慣れてきて、いろんな番組に出たりもするんで、表情は豊かになってきましたけれど(笑)。でも、やっぱりこの人の誠実さかな? スタンスは1からほとんど変わらないですね。だから、多分、向こうの表情が柔らかくなった分だけ、ちょっと感情こめてボソッと言ったりするところは、こっちもボソッとやってます。審査員とデザイナーたちの「つなぎ役」としての距離は、堅実に守っている人だな、と思いますよ。本当に。
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――ティムはデザイナーたちを指導している立場ですが、「俺もたまには審査員側を演じたいなー」なんて、思われたことありますか(笑)?

田中 どうなんでしょうね?ティムは製作途中に、デザイナーたちの進捗をチェックしに部屋に入ってきたりしてますが、たぶんその前の情報から全部映像では見てると思う。その上で「これ、どうなってんのお前?」って言う。言いたいことをこれ以上言うと、本人の感性を変な風に曲げちゃうから、ぎりぎりのところで言っていると思うんですよね。アドバイスも。
審査員になるってことは一度も考えたことないけど...。ただ、ファイナリストの家を訪ねた時は、かなり言いたいこと言ってますよね。「これでショーに出すつもりか?」みたいなね?

鈴木 最初の16人を決めるオーディションの時は、審査員役をやっているんですよね。

田中 やってるね。全米のオーディションとかね。

鈴木 でも、見てみたいですよ。ティムが審査しているところを。

――ティム・ガンの「形にしよう」っていうセリフや、最後に「ワークルームを片づけてくれ」ってさらっと言うセリフなど、シーズン9まで進みましたから様々なセリフが脳裏に浮かぶと思うのですが、自分の中で好きなセリフ、言い回しってありますか。

泉 まず...(丸山さんに視線をそそぐ)

田中・鈴木(笑)(同じように丸山さんに視線を注ぐ)

丸山 違うんですよ! ずっとマイケル・コースは「キュート」っていうワードをよく...

泉 連呼してる(笑)

丸山 審査の時に言ってたんですよ。

田中 最初のシーズンの頃ね。

丸山 そうです。それを最近言わせてくれないんですよね。

田中、鈴木、泉 (笑)

丸山 で、挙句の果てにはそのセリフをデザイナーたちが言ったり、ティムが言ったり、ハイジが言ったりするんですよ(苦笑)。もともと「キュート」はマイケル・コースのセリフなんですよ! だのに...「ちょっと、どうなってんの!?」って話ですよ(笑)。

田中、鈴木、泉 (大笑い)

丸山 いや、確かに原音聞くとそうは言ってないんですけどね(笑)...。でも、そこはほら、ずっと言ってきた言葉なんだから、たまにはちょこちょこっと入れてくれたっていいのになって。もう、それだけです。

田中 いやあ、「いいね、いいね」って言うのがね、「キュートだ、キュートだ」ってね(笑)

丸山 他の人に言わせることないじゃないか!!...そういう意味です。
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泉 ニーナはどうだろう?そんなに決まって言うっていう言葉はないかな?でも「洗練されてる」とか「洗練されてない」って言葉はよく出てくるかもしれないですね。あと「盛り込みすぎよ」「もっとそぎ落として」っていうようなことは、よく言っている気がしますね。「今日も盛り込みすぎ。そのディティールがうるさい」みたいな感じ。言葉としてはないけど、「洗練」っていう言葉はよく出てくるかなと思いますね。

鈴木 ハイジが必ず言う「ファッション界では今日流行ったものも、明日には消える」っていうセリフ。あの「明日には」でブレスがあるんですよね、必ず。溜めてからの「消える」(笑)。あそこが結構好きで、「今日も溜めてくれてありがとう」みたいな感じになります(笑)。あれがもしなくなっちゃうと、ちょっと寂しいですね。

――では、最後に。

田中 ああ、俺?(笑)いや、だから「形にしよう」は絶対...。とにかく、ティムって、第2、第3シーズンくらいでやっとわかったんだよね。ティムは、実はすごく難しい単語をしゃべっているんですが、それを日本語版ではわかりやすく翻訳されてたんですよ。それでやっぱりティムって、口語体じゃなく文語体的な言葉をしゃべっているんだっていうことを知りました。だからか、最近オリジナルを意識したのか、「進捗をチェックしに」が「進捗」になったり、そういう単語が増えてきましたけれども。...第4シーズンは凄かったよね。

泉 そこだけを集めたところがあってね。

田中 最後に同窓会みたいなので、NG特集を流した回があったんだけど、ティム・ガンの言ったセリフって言ったら、もう凄い難しい言葉ばかりで(笑)。まぁ、でもやっぱり「形にしよう」ですね。あれはみんなが真似しますから。

丸山 デザイナーたちが...!

田中 デザイナーたちが。

丸山 真似し始めちゃうんですよ。「形にしよう」っていうティムのセリフを。

田中 サンティーノが凄かったじゃん。

丸山 それがまた面白かったですけどね。

泉 ものすごく真似してましたよね。

田中 また、咲野(俊介さん。サンティーノの吹替を担当)が似てるんだ(笑)。俺に似せるのが(笑)。

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20130717_s08.jpg『プロジェクト・ランウェイ9』
WOWOWプライム
7月20日(土)スタート※第1回無料放送
毎週土曜深夜0:00

<出演>
ハイジ・クラム(声:鈴木麻里子)
ティム・ガン(声:田中正彦)
ニーナ・ガルシア(声:泉裕子)
マイケル・コース(声:丸山壮史)

(c)Barbara Nitke
(c)Lifetime