先日ベネディクト・カンバーバッチが"ウィキークス"の創設者ジュリアン・アサンジを演じた『The Fifth Estate』に関するニュースをお伝えしたが、新たな作品でも実在したコンピューター業界における天才を演じるという。
新作映画『The Imitation Game』でベネディクトが演じることになったのは、第二次世界大戦時、史上最強の暗号とされた"エニグマ"の解読に貢献した英国人の数学者アラン・チューリング。現在のコンピューター科学や人工知能の分野の基となる華々しい業績を築きながらも、同性愛者であったことから1950年代初頭に(当時の英国では同性愛者であることは違法だったため)起訴され、後に非業の死を遂げる 。
この作品はグラハム・ムーアの脚本が基になっており、2011年に「最も有名な映画化されていない作品」としてブラックリスト入りした後、ワーナーブラザーズ(WB)が総額100万ドルで獲得していた。その時点でのチューリング役はレオナルド・ディカプリオと言われていたが、プロジェクトは難航。今回、WBに代わりBlack Bear Picturesが製作に乗り出すことになり、監督には映画『ヘッドハンター』のモルテン・ティルドゥムが決定。また、製作総指揮は、脚本を手がけたムーアが執ることになる。
ベネディクトの他には、映画『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズのエリザベス役で知られるキーラ・ナイトレイがチューリングの同僚の数学者ジョアン・クラーク役、そしてマシュー・グード(『イノセント・ガーデン』)が同じく同僚でチェスが上手いヒュー・アレクサンダー役で出演する予定。また、『ダウントン・アビー』で運転手のブランソン役を演じているアレン・リーも、スコットランド人でチューリングと敵対するソビエト連邦のスパイ役で交渉中だという。
現段階では、プロジェクトは始動したばかりではあるものの、すでにアカデミー賞ものと前評判の高い本作。ぜひ、完成までこぎつけていただきたい。(海外ドラマNAVI)
Photo:適度に休んでくださいね。ベネディクト・カンバーバッチ