「10年に一度の大彗星ドラマがキタ―!」『ワンス・アポン・ア・タイム』中川翔子インタビュー

9月19日(木)からスタートする、大人のためのファンタジードラマ『ワンス・アポン・ア・タイム』。本作のエンディングテーマ曲を歌うことになったのが、"しょこたん"こと中川翔子さん。ディズニー愛あふれる彼女からみた本作の魅力について、たっぷりお話を伺ってきました。

――ドラマを観てのご感想はいかがですか?

「ディズニーが作る海外ドラマ、ってどういうことなんだろう?」って思いました。これは期待せざるを得ないし、絶対に面白いに違いないなって。もう観る前から決めてかかったんですけど、その予想をどんどん上回る色んな謎が次々に出てきて、なおかつ面白いですね。おとぎ話の世界で誰もが知っている有名なキャラクターたちが、リアルに登場するというのが、ドラマでやれるスケールじゃないんじゃないか!?って心配していたんですが、本当に圧倒的なスケールで描かれていて映画みたいな豪華さですよね。どこからがCGでどこからが実写かっていうのが分からないぐらいにリアル。ファンタジーの世界が、恐ろしい森やお城、そしてロマンティックなシーンもですけど、ホラーも愛も謎もファンタジーも、ドキドキワクワクもスリルも、色んな要素がてんこ盛りに入っているっていうのが、すごいツボを突かれました。

第1話を観たら、「もう次が観たい!観たい!観たい! これ誰なの? これ何でこうなったの?」って、ほかの人とその先の展開を予想し合いながら話したいって思うようなドラマでしたね。あと、主人公のエマがメチャメチャ大人っぽいのに私と同い年ってことにビックリして。アメリカの28歳って大人っぽいなー、10歳の子供がいてもおかしくないのかって、衝撃を受けてしまったんですが、ちょうど寂しくなったり悩んだりする年頃でもあるんだなっていうのは、すごい共感しました。

そこに現れたヘンリーと、ストーリーブルックの街で色んな人と出会って、エマの気の強さがすごく気持ち良くて、チェンソー持って暴れたりとか、牢屋に閉じ込められようが関係なく、「ああ、こういう強さを現代の女性は持ってるんだな!」っていうのは、すごく力になりましたね。昔は、女性は助けられたり守られてたことも、もう男子の力も使わないで攻めて攻めて戦う、やられたらやり返す、それぐらい強くバリバリ進んでくれるから、観ててすごいスカっとしました。敵も恐ろしい女性ですけど、悪役だからこその展開も期待しちゃうので、エマがガンガンやられてほしいなって思います。その分やり返してくれると思うので。

――中川さんがこのドラマにおとぎ話のキャラクターで登場するとしたら、誰に扮したいですか?

やっぱり「ラプンツェル」になりたいですね。塔の上から髪の毛をおろして...。私もリアルに家に引きこもって絵を描いたりとか、動物と母と住んでいて十分幸せなんですが、外でお仕事したり外で歌を歌ったりすることで、また新しい夢が広がっていくんですね。おとぎ話から教わって現実に活かしていくということもたくさんあって、ロングヘアをキープしようとか、ファッションでもラプンツェル色の何かを身に付けたりとか、いつもディズニーのキャラクターのことを意識しながら生きているというのはあるんです。ラプンツェルのように王子様が窓から乱入して連れ去ってもらいたいなっていうのがあって。出演するならそういうラブロマンスのシーンも楽しみですね。
白雪姫とチャーミング王子のキスシーンもすごい美しいですが、この後、他のプリンセスにもいっぱい出てきてもらいたいなと思います。

――今回中川さんが歌われたエンドテーマ曲『Once Upon a Time -キボウノウタ-』では、初めて「愛してる」という歌詞が出てきたということですが。

満を持して「愛してる」という言葉を遂に言った!という感じがしますよね。自分自身の楽曲で、ラブソング自体が全然なくて...失恋とか別れとかはあるんですけど、ホントに愛を歌うというのはなかったんです。ということは、やっぱりこのタイミングでこのドラマに出会えてこの曲が生まれたというのは、すごく運命的だと思います。今まで歌った曲の中で一番難しかったんですが、最初はしっとり始まって、だけど力強いサビの中には、強い意志の力を込めたいなと思いました。この『Once Upon a Time』というタイトル通りに、時を超えて自分自身が今生きてる意味を...自分自身が生きているということは、過去の先祖の誰かの行動が1日でも違ったら私はいない訳だし。今、私が毎日の瞬間、悩みながら迷いながら生きることで、大きな未来の誰かの命の何かが変わる、そういうことを今まであまり考えないで生きてきたけれど、やっぱり今生きてることの意味や使命をちゃんと考えながら、改めて人生に向き合いたいなと思う年頃にもなってきていたので、そういった意味でも、そういう歌詞の世界のことを考えて時空を超えた概念を歌っています。

それと愛の意味もさまざまだと思うので、歌い続けていくほどに違いが増してくものだと思います。今後、アニソンだけじゃなくて、いつかシャンソン歌手になりたいという夢があるので。シャンソン歌手になるためには愛を知らなきゃいけないし、愛を歌わなきゃいけない。そういう大いなる目標への第一歩としてこの曲が生まれたんじゃないかなと思うので、このドラマのおかげで熟女になっても歌い続けたい曲が出来上がりましたね。

――レコーディングの時に具体的にイメージした王子様やアニメのヒーローはいますか?

ヒーローのことは考えてなかったかもしれないです(笑)。やっぱり強い意志を込めたいなと。サビの「愛してる」というところは、強い意志やまっすぐ未来を見つめる瞳、そういう希望の光をイメージして歌いましたね。ラプンツェルだけじゃなくて、みんなプリンセスは愛を信じて、どんな理不尽な目に遭っても、ちゃんと光を信じて、夢を信じて強く生きてきた。だからハッピーエンドがある。そういうことが共通してディズニープリンセスが存在すると思うんです。私もつい悩んだり迷ってしまったりするけれど、ちゃんと大切なものを見つめる気持ちだけはブレないでいようっていう誓いを込めながら歌った感じだったので、あまり男子のこと考えてなかったですね(笑)。ただ、例えばエマもですけど、旦那はいないけど子どもが出てきたりとか、子供への愛でもいいし、家族への愛でもいいし、もちろん恋人への愛でもいいですけど、「自分にとっての愛って何だろうな?」って考えながら、人生のタイミングで違って聴こえる曲になっていればいいなって思いました。

――取材前に出演された『ワンス・アポン・ア・タイム』のイベントで、「登場人物の中で悪役が気になる」とおっしゃっていましたが、「特にこの人が!」という人はいますか?

『眠れぬ森の美女』が大好きだったので、マレフィセントが出てきたのは嬉しかったですね。悪役をやるなら徹底的に悪く暴れてほしいなっていう願望があるので、出演する悪役はみんな、眉毛がどうやったらそんなに上がるんだろうっていうぐらい凶悪な角度になってますよね(笑)。徹底的にやり切ってくれてるのが面白いですし、エマは多分、やられればやられるほど燃えるタイプだと思うので、日常のストレスが全部、エマのやり返しによって爆発してスカッとするのではないかなって。おとぎ話の歴代の悪役が実写になったらどうなるのかな?っていう点が今からとても楽しみですね。

――今は1人で頑張っているエマに、今後期待する展開はありますか?

1人で誕生日を過ごすのが、平気そうに周りからは見えるんだろうけど、実際は平気じゃないからケーキを買ってきて寂しそうにしてる...っていう描写が印象的だったので、あんなに強いけれど、やっぱり女子なので誰かに抱きしめてもらいたいんだろうなって。それもあるから、エマより強い男が出てきてほしいです。でも、そうそういないだろうな(笑)。

――最後に、まだこのドラマを観ていない方へ一言、PRをお願いします。

ファンタジーと時代劇と謎とホラーと愛と、そして時空を超えた想い...。色んな目線で人間だからこそ考えて楽しめる要素がたくさん詰まっていて、こんなに盛りだくさんでギュウギュウ詰めな、楽しみてんこ盛りな作品というのは、10年に一度の大彗星レベルだと思います! これは毎回ネットなどで実況しながらみんなで楽しむことが向いているようなドラマだと思いますよ。欠かさず観てください!

Photo:(c)ABC Studios