【お先見】『デッドビート(原題:DEADBEAT)』海外ドラマの新時代到来!? ブラピの製作会社が放つオンライン・コメディ・ドラマ!
Instagram@chandstagrams

みなさんは映画の冒頭などに出てくる製作会社のロゴで、「プランB」っていう名前を見たことありますか?実はこの製作会社の最高責任者は、あのブラッド・ピット。アカデミー賞で作品賞を受賞した映画『それでも夜は明ける』の製作会社としても脚光を浴びました。そんな「プランB」が劇場用映画やTVシリーズのみならずオンラインでのオリジナル・コンテンツにも着手!話題を呼んでいるのが今日ご紹介する『デッドビート(原題:DEADBEAT)』というコメディドラマです。

 

Plan Bが手掛けるコメディドラマ『デッドビート(原題:DEADBEAT)』

日本でもお目見えしている米国動画配信サービスHuluが、アメリカ国内用のオリジナル・コンテンツとしてストリーミングしている30分もののコメディドラマです。今、こういった形で動画配信サービスの会社が製作・配給業に乗り出し、どんどん面白いコンテンツを生み出しており、TVはうかうかしていられません。

このシリーズで主人公ケヴィンを演じているタイラー・ラビーンは、海外ドラマ『REAPER デビルバスター』で主役の親友ソックを演じていたカナダ出身の男優。当時、主演アクターよりもタイラーのほうがいい味出してて、それ以来ずっと気になっていたんです。タイラーって、なんとなくジャック・ブラックを彷彿とさせて、バッちいけど愛着があって捨てられないテディベア的な存在なんですよね〜!(ってどんなじゃ!?笑)

ケヴィンの友人ルーフィー役は、映画『トロピック・サンダー / 史上最低の作戦』でアルバ・チーノ(思い出しただけで笑いがこみ上げてくる)を演じたブランドン・T・ジャクソン。最近では、映画『パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々:魔の海』でも活躍してましたが、個人的には『DEADBEAT』みたいなコメディーやってるときのブランドンが好きです。あと、『REAPER〜』でDEVIL役だった個性派男優のレイ・ワイズがケヴィンの住む街の市長役で出ているのも美味しいところ。

(以下、ネタばれをたっぷり含みます。とはいえ【お先見】はそもそもネタばれ前提ですが!)

さて、番組タイトル『DEADBEAT』ですが、これは俗語で「借金を踏み倒す怠け者」という意味。主人公ケヴィンが万年プー太郎だけど、成仏出来ないでさまよっている死人の話しを聞いてあげて助ける能力があるということで、死者のDEADとなまけものという単語を引っ掛けて『DEADBEAT』とタイトルづけされたわけです。

何かと規制だらけのネットワーク番組と違って、きわどい題材や会話がバンバン飛び出すところもこの番組の新鮮なところで、世間が眉をひそめるようなシチュエーションが大好きな筆者にとってこのシリーズは、早くもお気に入り番組の上位にランキング中です。毎エピソードごとに、幽霊がケヴィンにもちかけてくる、現世での最後の願いがサイコウで、たとえば、第2次世界大戦で童貞のまま戦死しちゃった兵士の幽霊が、代わりにケヴィンに元彼女(もちろん現在は、おばあちゃん!!)とベッドインしてほしい(ひえ〜〜!)とか、ホットドッグ早食い選手権優勝者の幽霊で、交通事故で死んだあと自慢にしていた胃袋を他の人に移植されてしまったので探してほしいとか(このエピソードは特にサイコウ!)、ネットワークではおそらくNGの爆笑ネタが続々。

ちなみに主人公のケヴィンは、友だちのラルフィーですらウンザリするほど、だらしなくて自分のことはヘルプできないヤツなのに、迷える幽霊たちにとっては頼りになる唯一の相談相手。実のところケヴィンは、幼い日々を孤児院で過ごしたという過去があるため、頼る人がいない幽霊たちの切なさがとてもよくわかるのです。毎エピソードごと、ケヴィンに最後の願いをかなえてもらった幽霊は、明るい光となってあの世に旅発って行くのですが、そのシーンではいつもジ〜ンとした気持ちになります。

おバカ・ギャグだけでなく、温かい思いもさせてくれる『DEADBEAT』。すでにTVドラマにありそうでない、こういったドラマ作りもオンラインならではかも。これからの時代は、番組作りに制約の多いTVネットワークではなく、オンラインが海外ドラマを大きく動かして行く主役になるかもしれません。