いよいよ7月23日（水）より、お待ちかねの第10シーズンがWOWOWで放送スタートする『グレイズ・アナトミー』。この第10シーズンの第4話で何と通算200話に到達！ ということで、ちょうどこの200話目のエピソードのアフレコ現場に潜入！ メレディス役の三石琴乃さんとクリスティーナ役の沢海陽子さんを直撃し、惜しまれつつこの第10シーズンで番組を去るクリスティーナについてもいろいろお話をうかがってきました。
――まずは通算200話到達、おめでとうございます！
三石 気付いたら「あ、200回だ！」という感じでした。「そんなにやったんだー」って後から月日の長さを感じて。いろいろ感慨深いものがこみ上げてきますね。
沢海 そうですね。10年って本当に早い。今もまだ第1話目のエピソードの映像が脳裏に焼き付いているのに。
――いまだ人気が衰えることのない「グレイズ」。その魅力はどこにあると思いますか？
三石 このドラマは、いろいろてんこ盛りですから。外科医という仕事に対する医師たちの情熱を軸に、ライバルとの切磋琢磨、同僚や上司との恋愛などなど。人の命を預かる病院が舞台だけに、「死」に直面した患者さんと医師たちとのやり取りももちろん頻繁に登場します。私はそこに極限のヒューマンドラマを感じるんです。
沢海 きれいごとじゃない部分を描いているところが好きです。信じられないような症例を盛り込んでうまくエンターテイメント性を演出している点も、このドラマの大きな魅力だと思います。
――「信じられないような症例」というお話が出ましたが、特に印象に残っている症例はありますか？
三石 とにかく印象に残っているのは、列車事故に巻き込まれてパイプに串刺しにされてしまったボニーとトムの二人の患者さんですね（第2シーズン第6話）。あのエピソードはとにかく衝撃的でした。
沢海 HPV感染が原因で全身にイボができた症例もありましたよね（第7シーズン第3話）。あのエピソードを収録するちょっと前に、たまたまテレビで同じ症例を見たことがあったんです。だからそれが「グレイズ」に出てきた時、「あ、これ知ってる！」って驚いたのを覚えています。「グレイズ」では、実際にある症例が下敷きになっているケースも多いんですよね。
あと、「オペ中に心臓が発火」（第2シーズン第7話）のアクシデントには本当にビックリした記憶が。あれは、視覚的にもインパクトが強かったです。
――200話の中で、吹替キャストして苦労したエピソードはありますか？
三石 ずばり、ミュージック・エピソード（第7シーズン第18話）の「歌」ですね。あの時は「勘弁してー！」って思いました（笑）
沢海 ミュージック・エピソードで「歌」に関わった日本語版キャストは、みんな苦労していたみたいで。クリスティーナには歌のシーンがなくて助かりました（笑） もしかすると、クリスティーナ役のサンドラ・オーさん、歌が苦手だったのかな？ きっぱりモノを言うクリスティーナみたいに、「私は歌いません！」ってプロデューサーに断言したんじゃないかと想像してます。だから、私もサンドラさんの真似じゃないけれど、ディレクターから「コーラスで入ってほしいんだけど......」って言われた時、「歌いません！」って断言しちゃいました（笑）
――吹替の苦労と言えば、Hなシーンを演じるのに苦労はありませんか？ もう慣れっこですか？
沢海 まあ平気です。ビデオが回り始めたらやるしかないですから。でも、へっちゃらでやってた以前より、むしろ最近の方が恥ずかしく感じてるかも。
三石 え!? ノリノリでやってると思ってたけど（笑）
沢海 大まじめにHなシーンをやってる最中、ふと我に返っちゃう瞬間があって。
三石 家でリハーサルがしづらいという点では、確かにHなシーンは苦労してます。子供にはまだ聞かせたくないので（笑）
――さて、いよいよクリスティーナの降板についてもお聞かせください。クリスティーナの降板を初めて知った時のご感想は？
沢海 私、めちゃくちゃアナログな人間で、インターネットとか一切見ないんです。だから、クリスティーナの降板のこともまったく知らなくて。そんな中、「グレイズ」ではない別のドラマの収録現場で、「クリスティーナ、残念だね」ってある人に言われて。私が「え、何!?」って聞き返したら、「第10シーズンで降板するんだってね」って。その時は「ふうん、そうなんだ」って冷静を装ってたんですが、心の中ではものすごーーくショックで（笑）
実は、「グレイズ」の日本語版キャストも、ほとんど全員がクリスティーナの降板を知っていたみたいなんです。どうやら、私がショックを受けると思って、みんなわざと黙っていてくれたようで。私が「クリスティーナが降板するって知ってる？」って聞いたら、「ついに知ってしまったのか......」なんて言われました（笑）
とにかく、「グレイズ」とは関係ない現場でこんな大ニュースをポロッと聞かされたのには、本当にまいりましたね。しばらくはショックで凹んでしまって......。でも、「ま、仕方ないな」ってすぐに復活しましたけど（笑）
三石 私はクリスティーナが降板するって聞いて、まず「それは困る！！」って思いました。
沢海 「困る」って（笑）
三石 だって、クリスティーナあってのメレディスですから。クリスティーナがいなくなったら、メレディスはどこかに埋没してしまいそう（主役なのに......）。
――クリスティーナがいなくなったら、メレディスは誰を相方にすると思いますか？
沢海 エイプリルじゃない？
三石 個人的には、ベイリーもイケるかなって（笑） うーん、でもよく分からないですね。クリスティーナとはインターン時代からの同志。特別な存在ですから。
沢海 私は、エイプリルとならメレディスも楽しい会話ができそうな気がする。メレディスがちょっとお姉さん的立場に立てば、うまくバランスが取れそう。
三石 もしエイプリルを相方にしたら、メレディスのセリフ量は極端に減るんじゃ？（笑）
沢海 エイプリルはしゃべり倒すキャラだもんね（笑）
――クリスティーナの旅立ちについては、どんなものになると想像していますか？
沢海 ありきたりじゃない旅立ちを期待しています。「グレイズ」ではすでにたくさんのキャラクターが死んでいるだけに、クリスティーナまで死ぬという展開はないんじゃないかと（笑）
万が一死ぬことになったとしても、ジョージのような美談とかじゃなくて、道を歩いていたら転んで死んじゃったとか、報われない感じの死に方がいいかもしれない（笑）
あれ、こんなひねくれた結末を望んじゃうのは、私自身がひねくれてるから!?
三石 クリスティーナの場合、突然トップのポストにポーンっと行ってしまう気も。
沢海 あとは、再登場するバークの関わり方ですよね。彼がどんなシチュエーションで登場するのか、それによってクリスティーナの結末も変わってくる気がします。
――クリスティーナの元彼バーク先生の再登場というお話が出ましたが、クリスティーナに一番ピッタリくる男性は誰だと思いますか？
沢海 個人的には、ビジュアルでジャクソン推しですが（笑）、そもそもクリスティーナって一生外科医をやる人だと思うんです。誰が相手でも結局は仕事をとるのがクリスティーナなんじゃないか、と。
三石 もっともっと歳を重ねてから、かわいらしい年下の恋人っていうのは!?
沢海 なるほど！ それはいいかも（笑）
――最後に、日本語版キャスト同志の交流とか、裏話的なものがあれば教えてください！
三石 飲むのが好きな人も多いので、スタジオの外で集まってワーッとやることもあります。最近の恒例行事としては、「高尾山に登ってビアガーデン」「ボジョレーヌーボーを楽しむ会」とか。
沢海 アレックス役の土田大クンとか、カリー役の田村聖子チャンとか、率先して声かけしてくれるタイプの人がいるからありがたいです。そうそう、聖子チャンは収録の打ち上げで温泉に行きたいって言ってるんですけど、実は私がそれに反対してて。結局、飲んで帰ってくるだけなら、温泉行かずに都内でもいいじゃん！ って思っちゃうもんで（笑）
三石 打ち上げは泊まりで温泉！っていう現場も確かによくありますよね。
沢海 そう。だから私は先に「温泉とか好きじゃないから！」って牽制球を投げたの。聖子チャンは「クリスティーナは今シーズンでいなくなっちゃうんだから、最後くらい温泉でもいいんじゃない？」って言ってるけど、「イヤだ！」って拒否し続けてます（笑）
三石 でも、今度ばかりはどうなることか（笑）
――では、最後に沢海さんからクリスティーナへのメッセージをお願いします！
沢海 クリスティーナ、とってもとっても大好きでした！ サンドラ・オーさん、ぜひほかの作品にもたくさん出てください！ そして、サンドラ・オーさんが出る作品では、ぜひ私を使ってください！（笑）
『グレイズ・アナトミー10』
7/23(水)スタート WOWOWプライム
[二]毎週水曜 よる 11:00～
[字]毎週木曜 深夜 0:00～
＜Photo＞
三石琴乃さん
沢海陽子さん
『グレイズ・アナトミー』吹替キャストの皆さん
通算200話記念ケーキ
(c) ABC Studios
