90年代に人気を集めたパズルアドベンチャーゲーム「Myst」をベースに、映像シリーズを作る企画が浮上した。

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Deadline.comが報じたところによると、制作会社のレジェンダリーTV & デジタルメディアは、ゲームの権利・開発元であるCyan Worldsとともに、TVシリーズ並びにビデオゲームを立ち上げる契約を交わしたという。(Varietyによれば、このシリーズがTVで放送されるのか、あるいはデジタル配信されるのかは未定とのこと)

1993年に初リリースされた「Myst」は、不思議な力をもつ"本"を介して、Myst(ミスト)と呼ばれる島を訪れた主人公が、島の各所にちりばめられた謎の解明に取り組むゲーム。あたかも本当に島にいるように感じさせる演出が秀逸で、驚異的なヒット作となり、「史上最高の売れ行きを見せたPCタイトル」として2001年まで君臨し続けた。続編タイトルや小説も作られたほか、映像化の企画もこれまでに浮上していたが、実現していない。

今回の発表に際してCyan Worldは、「リニアな視覚メディアにおいて、Mystシリーズが紡ぎ出す豊かなストーリーを、ようやく表現することができます」とコメント。「人を夢中にさせるTVドラマを生み出すだけでなく、両メディアにまたがるストーリーを表現するビデオゲームなど、本当の意味でメディアの垣根を越えたプロダクトを開発することを目標にしています」と続けている。

同社によると、タブレット所有者の7割は、週に数回以上、TVを見ながら端末を使用しているとのこと。そうした状況を踏まえて、インタラクティブなストーリーテリングを、新しい段階へと押し上げる潜在的可能性をみすえているということだ。

「Myst」はさまざまなプラットフォームに移植されているので、夢中になった人は多いはず。ゲームの雰囲気に忠実な映像化を、ぜひ実現させてほしいものだ。