『宇宙船レッド・ドワーフ号』新シリーズ アフレコ現場 直撃インタビュー

日本でもNHK総合テレビで放映され、更にはNHK教育テレビで再放送も行われたことで熱烈なファンを生み出した英国発のSFコメディ『宇宙船レッド・ドワーフ号』。日本未公開となっていたシリーズ9と10の日本語吹替版DVDが2月3日(火)に発売されました! そこで、吹替現場にお邪魔してリスター役の堀内賢雄さん、リマー役の江原正士さん、キャット役の山寺宏一さん、クライテン役の岩崎ひろしさん、コチャンスキー役の渡辺美佐さんに直撃インタビューさせて頂きました!! 今回は第1回目のアフレコ収録を終えた直後のお忙しい中でのインタビューのため、集合形式ではなく個別にインタビューする形式で行わせて頂きました。

 

【堀内賢雄さんインタビュー】
――収録お疲れ様でした。第1回目のアフレコを終えて、いかがでしたでしょうか?

堀内:まさかこれだけの期間が空いてから、このような形で続編ができるなんて夢のようだと、まず一番初めに思いました。スケジュールが入った時に「ウソでしょ!?」って驚きました。それと、前作を見返したんですが、自分達の声も若いですし、また同時にリスター達も年をとっているんだなと思いました。

 

――シリーズ8から15年、リスターらイギリスの出演者もほぼ賢雄さんらと同年代ですね。

堀内:岩崎さんには申し訳ないですが、前シリーズは亀山さんとずっとやっていた(※)ので、月日の流れの中で色々なことがあったなぁと。ちょっと感傷的になったりしたんですが、1本目の収録が終わった時に充足感というか満足感というか、色々と込みあがってくるものがありました。収録でリマーとキャットら、皆の声を聞いたら15年前を思い出させてくれたみたいな。

※クライテン役の吹替えは亀山助清さん逝去に伴い、本DVDから岩崎ひろしさんに変更になりました。

 

――リスターとして賢雄さんの第一声を聞いた時は懐かしさなどから思わず感動してしまいました(笑)。

堀内:さっき、演出家さんからはちょっと三枚目すぎるって言われたんだけどね(笑)。

――吹替キャストの皆さんも息がぴったりで、新しい日本語版も期待できそうですね。

堀内:本当にそうですね。レギュラーはベテランで気心も知れてるし、それぞれの演技の味で作品は前作以上に深みを増すでしょうね。とにかくスタジオは楽しいし、間違いなく素晴らしい吹替作品に仕上がりました。

【江原正士さんインタビュー】
――『宇宙船レッド・ドワーフ号』復活という本日のアフレコを終えて、まずはいかがでしたでしょうか?

江原:前回の収録から15年ぶりぐらいでしょうか。レッド・ドワーフのテイストを思い出す為に、第1話録りのチューチングには相当気合が入りましたね、(あの)テンションというか流れというか、(あれ)ですよ(笑)。シリーズ9の第1話の収録を終えた時には、ガッツリとチームワークを感じました、素晴らしいメンバーです! これから後半の収録が始まりますが、スタジオ作業が大いに楽しみです!

 

――私もリアルタイムでテレビ放送を見ていたましたので、新シリーズの日本語版は本当に楽しみです。

江原: レッド・ドワーフの続編に期待を寄せられているファンの皆様、この世の煩雑な雑味成分?をスベってコロんで何じゃコリャのドタバタ脳内コメディ、レッド・ドワーフ。新シリーズのお馬鹿度200%オーバーを、どうぞ御期待ください!

 

【山寺宏一さんインタビュー】
――収録お疲れ様でした。まずは第1回目のアフレコを終えて、いかがでしたでしょうか?

山寺:僕は当時、他のレギュラー番組の収録と重なっていたので一番後輩にもかかわらず、なかなか一緒に収録が出来なかったんですね。今回はこうやって揃って収録が出来たということが、非常に嬉しかったです。今日の収録に臨むために過去のシリーズを見返したんですが、あらためて見るとすごく面白くて、とんでもない作品なんだなと。他には全く無い、何にも似ていない。本当にスゴイ作品だなと思いました。

 

――新シリーズの英語版も一足先に観ましたが、SFコメディとして最高ですね。

山寺:今日もみんなとお昼を食べながら話していたんですけど、本当に面白くて良い意味でくだらないんだけど、ハイブローな部分とかがあってマニアには堪らないんだろうなと。そんな熱烈なレッド・ドワーフファンの方々のおかげで、新シリーズの日本語吹替版が制作できるということは本当に幸せなことだと思います。

 

――吹替現場の雰囲気はどうでしたか?

山寺:現場もすごく楽しくて、新しく入った岩崎さんにたくさん笑わせてもらっています(笑)。当時、クライテンを吹替されていた亀山助清さんも喜んでくれているんじゃないかなと。それと、今の若い世代の方々に前のシリーズを観てもらって今回の最新シリーズも観てもらえたら最高ですね。新シリーズをきっかけにもっとたくさんの人にレッド・ドワーフを知ってもらえたらなと思います。

【岩崎ひろしさんインタビュー】
――岩崎さんにとって本作は初の収録ということでしたが、本日の収録を終えて、いかがでしたでしょうか?

岩崎:亀山さんの代役ということで過去のシリーズを少し観せていただいたのですが、亀山さんは割と普通の声で演じられていたので、クライテンは亀山さんのイメージのままだなと。ただ、吹替にチームワークのある作品ですし、勝手にキャラを作るわけにはいかないので、最初はどんな感じにするか迷いながら始めたところはありました。

 

――収録を見学させて頂きましたが、後半あたりから違和感はほとんどありませんでした。

岩崎:不思議な世界観で、ユーモアとシリアスな部分が交互に入ってきて絶妙なバランスで進んでいくんですよね。僕もこういうドラマが好きなので、完全なコメディとはまた違いますよね。最初に心配したのは熱狂的なファンがいるということで、後から参加して受け入れてもらえるかが不安でしたね。ただ、救われたのは今日のメンバーとは長い付き合いだったので、やりやすかったというのはありました。

 

――岩崎さんというとアドリブのイメージが結構あるんですが、本作ではどうでしょう?

岩崎:ただ、きっちりと喋れなければいけないというのがあって、それが難しいところですね。わりと口調を変えたりするのは楽なんですが。あのキャラでこれからどこまでできるか分かりませんが、遊べるところは遊びたいと思います(笑)

【渡辺美佐さんインタビュー】
――今回コチャンスキーはゲスト出演なのですが、15年ぶりに演じられて、いかがでしたでしょうか?

渡辺:まさか、まさかのもう一回、この番組に関わることができるとは驚いています。前からレッド・ドワーフがとても好きだったので、改めてやっぱり面白い作品だなと思いました。

 

――新シリーズを演じて印象的なことはありましたでしょうか?

渡辺:イギリスでは20年以上も続いている作品なので、演じている役者たちも青年からいい年代になっていたのが印象的でした。

 

――吹替を担当されている声優の方ともほぼ同年代ですね。

渡辺:ですよね。私たちも同じように年を重ねているので、他の番組には無いような特別な感じで、収録はすごく楽しかったです!!

 

吹替収録最終日にはDVD-BOXの特典映像として収録される声優座談会が撮影され、堀内さん、江原さん、山寺さん、岩崎さんの4名が出演。江原さんはリマーの"H"マークを付け、岩崎さんはクライテンのメイクなど気合十分、爆笑の座談会となっている。『宇宙船レッド・ドワーフ号』のシリーズ9と10は過去シリーズのファンだけでなく、多くの海外ドラマ・ファンにも観てもらいたい作品だ。

 

『宇宙船レッド・ドワーフ号』DVDリリース情報
■2月3日(火)シリーズ9&10発売
DVD-BOX 8,500円(税抜)DVD4枚組:本編ディスク3枚+特典ディスク1枚(NG集・カットシーン集、声優座談会)

Photo:リスター役/堀内賢雄 リマー役/江原正士 キャット役/山寺宏一 クライテン役/岩崎ひろし コチャンスキー役/渡辺美佐 『宇宙船レッド・ドワーフ号』(C) UK Gold Service Ltd. 2009 (C) UK Gold Service Ltd. 2012 BBC and the BBC logos are trademarks of the British Broadcasting Corporation and are used under licence. BBC logo (C) BBC 1996.