【お先見】『ブレイキング・バッド』と『Dr. HOUSE』の製作者たちが手掛ける『Battle Creek』は性格が正反対の凸凹刑事コンビが活躍する軽快なドラメディ!

まずドラマ・タイトルのBattle Creekとは、米国中西部ミシガン州の小都市バトル・クリークに由来している。ミシガン州といえば、大都市デトロイトを舞台にした犯罪捜査系ドラマが多いが今回は少し郊外が舞台だ。『Battle Creek』は、性格が全く異なる男性二人がコンビを組んで「悪い奴らをやっつけろ~!」と、キレのよい軽快なテンポでストーリーが進行する"Buddy Cop(相棒刑事)"ドラメディ(ドラマ+コメディ)である。

米CBSにて3月に開始されたばかりの『Battle Creek』は、放送開始前からかなり話題になっていた。なにしろ『ブレイキング・バッド』の製作者ヴィンス・ギリガンと『Dr. HOUSE』の製作者デイヴィッド・ショアがタッグを組んで挑む犯罪ドラマなのだから期待が高ぶることは必至なのだ! そして皆さんのご想像通り! ピリリッとチクッと少し毒気のあるセリフやブラック・ユーモアあふれるドラメディになっていますよ~。

 

さて、ストーリーの中心となる"バディ・コップ"の一人は、まずジョシュ・デュアメル。ジョシュといえば...何といっても、ラスベガスのリゾート・ホテルのカジノを監視するチームの活躍を描いた『ラスベガス』のダニー役を思い出す人が多いのでは? 私もあのドラマが放送されている時にラスベガスを訪れた際には、ドラマがフィクションと知りつつも「ダニーいないかな~?イヤ、でもあんなカッコいい男性が働いているわけない!」と、キョロキョロと周囲を見回したこともあったな~(笑)。

そしてもう一人は、ディーン・ウィンタース。『OZ / オズ』『30 ROCK / サーティー・ロック』などテレビを中心に、シリアスなドラマからコメディまで幅広く活躍している俳優だ。まず私が思い出す役は『LAW & ORDER: 性犯罪特捜班』シーズン1に登場していたブライアン・キャシディ刑事役。長い年月を経てシーズン13から再度同じ役で時々登場している。そして、たった1回のゲスト出演だったが『SEX AND THE CITY』で、キャリーが「あ~誰かと寝たい!」と思って電話すると必ず来てくれる"都合の良い優しい性格のセフレ"のジョン役が、私にはとても印象に残っている。「エ~ッ!仕事もバリバリにこなす素敵な男性が電話1本ですぐ駆けつけてくれるなんて!キャリー贅沢だわ!」と(笑)。

 

モデル出身のジョシュの身長は192 cm、ディーンの身長は187 cm と二人そろって背が高いから、一緒に並ぶと実にサマになるのだが、そんな二人が活躍する『Battle Creek』を少しご紹介しよう。

ジョシュが演じるミルトン・チェンバレンは、FBIデトロイト支部から"強力な助っ人"として、バトル・クリーク警察署に派遣されてきたばかりのFBI捜査官。ヘアースタイルもスーツ姿もバッチリ決まっていて清潔な印象で笑顔も爽やかで社交的。最新科学技術を駆使した捜査方法を用いて、常に冷静で用意周到な性格だ。だからと言って、頭が固くて融通が利かないタイプではなく、「こんなパーフェクトな男性って存在するの?」って感じの捜査官なのだ。しかし、バトル・クリークに派遣(はたまた左遷?)されたことには理由があり、完璧に見える彼にも何やら秘密がありそうな予感!

対するディーンが演じるラス・アグニューは、疑り深く短気な性格で直感で動くタイプ。容疑者に「吐かないとオマエの人生メチャクチャにしてやるぞ!」と言葉と力で脅して真相を聞きだそうとする昔気質の叩き上げ刑事で、規則なんてお構いナシ。熱しやすい性格のため、行き過ぎ捜査で停職処分なんてこともある。しかし、署内で働く庶務担当の女性のことが好きなのに自分の想いを伝えられないウブな一面もあったりする。

そんな性格が正反対の凹凸コンビだから意見がことごとく合わないのは当たり前! 皆さんも学校や職場できっと誰かいますよね~。どうしても自分とは波長が合わない人って! まさにミルトンとラスはそんな感じ。自分とは180度違うタイプのエリートFBI捜査官のお手柄に「自分が今までやってきた捜査は何だったんだろう?」と疑心暗鬼になっていくラス。反論する余地のない正攻法でミルトンに捜査を指揮され、内心おもしろくなく不機嫌なラス。おまけに他の刑事たちがミルトンに好意的だから余計ムカつくラスなのだった。だからこそプラスとマイナスが上手く重なり合って、ミルトンとラスのケミストリーがドンピシャリ!と合えば恐いものナシ!...なのだが果たして今後の展開はどうなるのか!?

彼らの他には、同僚刑事にカル・ペン(『Dr. HOUSE』)、部署の上司役にジャネット・マクティア(『ダメージ』)も出演している。

『Battle Creek』の宣伝でジョシュとディーンが一緒にテレビトーク番組に出演した際には、「ドラマの中では、ぶつかってばかりだけど、オフでは仲が良いんだよ!」と笑って話していたが、今後、彼らが演じるミルトンとラスは良きライバルとなって"バディ・コップ"ドラマを代表するコンビになっていくのか楽しみなドラマだ。


Photo:Josh Duhamel and Dean Winters, stars of "Battle Creek" seen with fans in LA on the set of "Extra"(C)amanaiamges