打ち切り『ハンニバル』、救済者は米Amazonか?

『羊たちの沈黙』で有名なハンニバル・レクター博士を描くドラマ『HANNIBAL/ハンニバル』が、アメリカで放送中のシーズン3をもって打ち切られることになったのは、先日お伝えしたとおり。番組救済を望むファンの声が高まるなか、製作総指揮者のブライアン・フラーが今後の見込みを話した。

Varietyのインタビューで本人が明かしたところによると、これまでのところ、映像配信サービスAmazon Primeを運営する米Amazonと、『ハウス・オブ・カード 野望の階段』など優れたオリジナル作品の製作でも知られるNetflixを相手に協議が行われているという。ただし、『ハンニバル』はこれまでAmazonが独占配信しているという事情から、Netflixが番組救済の担い手となる可能性はないだろうとのこと。

また、『ハンニバル』を放送中の米NBCと同じく、NBCユニバーサルのグループ会社であるSyfyやUSAといったケーブル局が放送を引き継ぐという話は、フラー自身はまったく耳にしていないという。

そうなると、Amazonの可能性が一番高いようだが、NBCが関与しなくなることで、アメリカ国外、とくにヨーロッパからの大きな出資がどうなるのかなど、未知の要素も多い。同時期に行われたDeadline.comのインタビューでも、番組救済が実現する見込みは「50%くらい」とフラー自身が言っているので、『ハンニバル』の今後の行方はまだまだ霧に包まれているようだ。

そんななかTwitterでは、#SaveHannibalというハッシュタグで、番組救済を求める声が今もさかんに発せられている。『アメリカン・ホラー・ストーリー』『Glee』のクリエイター、ライアン・マーフィーも、『ハンニバル』打ち切りを残念がるツイートを発していた。さらに、Netflixなどの映像配信サービスに向けて、番組救済を求める嘆願運動も起きている。

「(シーズン3は)このあと10話放送されることになっていて、放送中のライブツイートでファンの方々とやり取りもしています。今シーズンはどんどん躍動的・刺激的になっていると思いますよ。すばらしい出演者たちとぜひまた一緒に仕事がしたいです」と話すフラー。フラーやファンの強い願いはかなうのかどうか、進展を見守っていきたい。(海外ドラマNAVI)

Photo:『ハンニバル』シーズン2
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