【ネタばれ】『スター・トレック』新作は、前作の影響を深くは掘り下げない?

予告編が先日初公開されたばかりの新作映画『スター・トレック ビヨンド』。その監督を務めるジャスティン・リン(『ワイルド・スピード』シリーズ)が、アメリカで評価が分かれている前作『スター・トレック イントゥ・ダークネス』について述べた。Birth.Movies.Death.が伝えた。

【関連動画】『スター・トレック ビヨンド』予告編

(以下、『スター・トレック イントゥ・ダークネス』のネタばれを含みますのでご注意ください)

2013年に公開された『スター・トレック イントゥ・ダークネス』(J・J・エイブラムス監督)は、ヒットはしたものの、ストーリーの都合上、スター・トレック世界の根幹を揺るがしかねない出来事が放置されてしまったことが問題点として指摘されている。

例えば、惑星から他星系の惑星へと一気に転送する技術を惑星連邦が手中にした(これにより、宇宙船が存在する意味は事実上なくなってしまう)ことや、死んだ人間を生き返らせる手段ができてしまったこと、などがそうだ。

そうした前作の影響を、新作『スター・トレック ビヨンド』はどう扱うのかについて、リン監督は次のように述べている。

「脚本を担当したサイモン(・ペッグ)とダグ(・ユング)と一緒に、時間を割いて考えたんだ。スター・トレックは50年も続いているシリーズで、関わった映画作家は一人一人異なる視点を持っている。スター・トレックの宇宙は、多くの視点や旅路や冒険を包容できる。J・Jがもたらしたものを、僕は喜んで受け止める。J・Jがいなかったら、そもそも僕らみんなが一緒に仕事をすることはなかったから、とても感謝しているんだ」と、まずはエイブラムスの手掛けた前作を尊重する姿勢を示したリン監督。

その上で、「と同時に、問題となっている事柄を真剣に取り扱うのかと訊かれれば、答えはノーになる。意味を軽んじているわけじゃないし、起きなかったことにするわけではない。今やこの宇宙の一部となっているものだからね」と、リン監督は続けている。

つまり、前作で起きた出来事を否定するわけではないが、世界観を大きく揺るがす事柄を深く掘り下げるようなことはしない、という姿勢のようだ。

さらにリン監督は、新作は前作から2年半後の設定となっており、前作でアリス・イヴが演じたキャロル・マーカスは登場しないと述べている。また、スポックとウフーラの恋愛はまだ続いている設定だが、二人の関係がどの程度描かれるのかは曖昧にしている。

『スター・トレック ビヨンド』は、全米で2016年7月22日(金)、日本では同年夏に公開予定。(海外ドラマNAVI)

Photo:『スター・トレック ビヨンド』
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