『ダウントン・アビー』ロケ地巡り ハイクレアキャッスル編

2015年クリスマス、特別エピソードの放送をもって好評のうちに番組終了を迎えた英国ドラマ『ダウントン・アビー』。本国イギリスだけでなく、世界中で大人気の本作は、日本でもシーズン4が1月10日(日)よりNHK総合テレビで開始、シーズン5が今春よりスターチャンネルで放送予定となっており、再び注目が集まっています。今回は、そんなドラマの魅力の一つでもある美しいロケ地を巡る方法をご紹介いたします!

 

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まずは邸宅「ダウントン・アビー」のロケ地でもあるハイクレアキャッスルからご紹介。ハイクレアキャッスルはカナーヴォン伯爵が住む本当の貴族のお城です。ドラマの中では英国ヨークシャーに「ダウントン・アビー」として建てられている設定ですが、実際は英国ハンプシャーにあります。

■チケット購入方法■
ハイクレアキャッスルに入るには事前に公式ホームページからチケットの購入が必要です。VELTRAのような日本語が通じるツアーにも『ダウントン・アビー』関連のツアーはありますが、ハイクレアキャッスルがツアー内に組み込まれているのは、今のところ英語圏の会社のツアーでしかないようです。またハイクレアキャッスルに行けるツアーがあっても大抵は半年以上先まで売り切れが普通となっています。ということで、一番行ける可能性が高い方法である、個人によるホームページからのチケット購入方法を説明します。

なお、以降の手順などの記載の一部は2015年4月の内容となり、現在は変更されている可能性がありますので、ご注意下さい。

 

まず最初にハイクレアキャッスルの公式ホームページでメールアドレスを使用して、ホームページ右上のRegisterよりユーザー登録を行います。

 

続いて、"Admission Tickets"のページからツアーチケットを探します。ハイクレアキャッスルのツアーは基本的にイギリスのイースターである3月下旬から5月あたりまでの春ツアーと、7月半ばから9月までの夏ツアーがあります。入場可能な日付がカレンダー内に緑色で表示、チケットが売り切れは青色で表示されます。残念ながら、2016年春のチケット"Spring 2016 Admission Tickets"は2016年1月8日時点で全て売り切れになっており、2016年2月からサマー・チケットが発売予定となっています。

私が購入した2015年春ツアーでは日付の選択後に、午前中と午後の選択と、アフターヌーンティーの付きのチケットの選択が可能でした。私が購入した時は2015年3月下旬でも、ほとんど売り切れでしたが、4月の平日朝9時から開始のツアーが2日分程度余っていました。2016年は最終回を迎えた影響からか、明らかにチケットの人気が上がっているようです。

 

購入が完了すると、上記のようなチケットがメールで送られてくるので、プリントアウトしておきます。

■ロンドンからの移動■
ハイクレアキャッスルの最寄り駅はニューベリー(Newbury)になります。ロンドンのパディントン駅(Paddington Station)からファースト・グレート・ウェスタン(First Great Western)の電車で乗り換え無しで約1時間になります。

 

私が乗車した時はパディントン駅の一番端のホームでした。電車の切符はファースト・グレート・ウェスタンの公式ページや、パディントン駅にある窓口や自動券売機で購入できます。イギリスの鉄道は事前購入割引(Advance)、オフピーク割引(Off-Peak)、普通運賃(Anytime)などあります。帰りの時間が不明だったので、一番料金が高くなるのですが、乗車する時間や列車に条件がないAnytimeを選択。

スマホをお持ちの方にはNAVITIMEのTransit UKというアプリがオススメです。ニューベリーまでの電車は時間によっては乗り換えが必要な場合があるので、アプリなどでチェックしておきましょう。日本の乗り換え案内と同じように使用でき、UK内の鉄道だけでなく、地下鉄やバスにも対応しているので、非常に便利です。

■ニューベリー駅からの移動■
ニューベリー駅は残念ながらドラマ内の駅のシーンではなく、いかにもなイギリス郊外の駅です。ニューベリー駅からハイクレアキャッスルまでは、バスかタクシーを使って15分程度で移動できます。バスの場合はバス停から歩いたりと色々と面倒なので、タクシーをオススメします。駅を出るとタクシー乗り場がありますので、そこで印刷しておいたチケットを見せましょう。運転手も慣れているので、すぐ理解してくれます。また、ハイクレアキャッスルには駐車場がありますが、常時タクシーはいません。行きに乗ったタクシーで、帰りのタクシーも手配しましょう。私の場合は、運転手が気を利かせてくれて、帰る時はここに電話してくれと名刺をもらいました。基本、日本の携帯電話会社ならローミングされているので、日本で使用している携帯電話がそのまま使用できるはずです。

 

■ハイクレアキャッスル■
ハイクレアキャッスルのゲートでも、チケットを見せる必要があるので、チケットの準備をしておきましょう。ハイクレアキャッスルの領地は非常に大きく、ゲートを通ってもお城はすぐには見えません。森の中を進むと、羊が放牧されている、なだらかな丘陵が目の前に広がってきます。約5分ほど進むと、丘からハイクレアキャッスルが徐々に見えてきます。徐々に現れるハイクレアキャッスルにテンションが上がってきます!

 

駐車場といっても原っぱみたいなところですが、そこを降りると門を通っていよいよハイクレアキャッスルに! 写真は帰りに撮ったので人がいますが、私が着いた時はツアー開始の朝9時に少し遅れていたので、人は誰もおらず、朝もやが立ち込める中にハイクレアキャッスルが建つという幻想的な風景が目の前に! 玄関まで歩いて行く時は、まるでドラマのオープニングの1シーンのようで、頭の中にあのテーマ曲が流れてきて感動してしまいました!!

 

そして、グランサム伯爵一族と使用人たちが多くの人物を出迎えたあの玄関前に到着! 迎えの方が一人だけ玄関で待っており、まずは玄関ホールから大広間までの案内。私はツアーに少し遅れて到着したので、贅沢にも独り占め状態。そこにはドラマで観たあの光景が広がっており、思わず興奮。残念ながら邸内は写真撮影が禁止ですが、お土産のパンフレットやポストカードで邸内の美麗な写真が手に入ります。

 

大広間に入ると、その右手にはあの階段が! 既に始まっているツアーに追いつくために、まずはドラマのキャラクターたちと同様に階段を上がって2階へと行きます。2階はメアリーなどの寝室があります。残念ながら、2階の各部屋の中には入れないようになっており、説明を受けながらドアから部屋の中を眺めるだけでした。

 

2階の見学が終わると、階段を再び降りて大広間に戻り、今度はダイニングに。ドラマで観た絵画もそのまま飾られています。テーブルはドラマとは違うものが置かれていましたが、ダイニングはドラマで観るよりも天井が高く、かなり広く感じました。

 

ダイニングから大広間に戻り、いよいよ多くのドラマが繰り広げられた図書室に向かいます。図書室に入ると、巨大な本棚と本の圧倒的な量に驚かされます。そして、図書室の机やソファーはドラマでも使われていたものが置かれていました。

 

続いて、図書室から音楽室に移動するのですが、その時に通る扉は、本棚のような隠し扉になっています。シーズン1の第1話冒頭でトーマスが出てくるあの扉です。

 

次は音楽室から、数多くのシーンで使用されていた応接間に移動。ドラマ同様にシャンデリアやピアノ、ソファーがそのまま置かれていました。そこまで大きな部屋ではないですが、その豪華さに目を奪われます。

 

そして、喫煙室から最後に居間を通って大広間に戻り、1階のツアーは終了。また、キッチン、使用人たちのダイニング、使用人たちの部屋はスタジオだそうです。それを聞いたツアーにいたアメリカ人女性が、とても残念がっているのが印象的でした(笑)

 

ツアーのラストは、大広間から階段とダイニングの間の小さな扉を潜って地下に降りたところにあるエジプト展示室。5代目カナーヴォン伯爵が古代エジプトのファラオやツタンカーメンの王墓発掘の資金提供をしていたことから発掘に関する展示がされています。エジプト展示室を抜けると出口の近くにカフェがあります。残念ながら朝一のため、カフェは閉まっていました。ドラマでは映ることはないですが、ハイクレアキャッスルの裏に繋がって建っている小さな建物がエジプト展示室とカフェになっています。

 

ツアーを抜けて出るとギフトショップとアフタヌーンティーがいただけるコーチハウスがあります。ギフトショップでは、ダウントン・アビーのグッズはありませんが、ティーセットやマグカップ、帽子やアクセサリーなどハイクレアキャッスルのお土産が数多く売っていました。

 

ちなみにツアーに参加すると、パンフレット、ティーバッグの詰め合わせ、キーホルダー、メモ、ペンなどが無料でお土産としてもらえました。

アフタヌーンティーのチケットを購入していれば、コーチハウスの2階でアフタヌーンティーができます。私がチケットを購入した時は、アフタヌーンティーのチケットは残念ながら売り切れでした。2階にはダウントン・アビーのドラマに関連した展示もあるそうです。

 

ただし、アフタヌーンティーのチケットはなくても、ツアー参加者であれば、コーチハウスの1階でコーヒーか紅茶、それとケーキ類の無料サービスを受けられます。私はコーヒーと、スコーン、ヴィクトリア・スポンジ、バナナケーキを頂きました。アフタヌーンティーでも出されているものと同じようで、とても美味しかったです。

 

ツアー終了後は自由時間となっており、好きなだけ庭園を散歩できます。まずは、オープニングにロバートとアイシスが歩くアングルを歩いてみました。

 

右奥にはシーズン2でイーディスとゴードンが座っていた場所、ジャックドゥキャッスルが見えます。

 

シーズン4でコーラがゲストを招いて散歩をしていたシーンの撮影場所は、モンクズガーデンという場所です。

 

そして、シーズン1ラストのガーデン・パーティーのアングル。ドラマ内でもキャラクターたちが庭の散歩に行くシーンが良くありますが、本当に素敵な庭園でした。

後は帰りのタクシーを呼んで、無事に帰還。本当に素晴らしい一日でした。チケットをゲットすることは難しいですが、公式ホームページを常にチェックすることで、きっと手に入れることができると思います。ダウントニアンなら、きっと満足できる本当に素晴らしいツアーでした。

そして、イギリスになんて行けないという人にも朗報が。今年1月に"Highclere Castle"というアプリがAndroidとiOS向けに公開されました。ハイクレアキャッスルのヴァーチャルツアーなどが楽しめます。ご興味ある方はインストールしてみてはいかがでしょうか?

 

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(2022年4月時点での情報です)

Photo:(C)Highclere Castle