『GOTHAM / ゴッサム』ブルーノ・ヘラー(クリエイター)インタビュー

バットマン誕生前のゴッサムシティを描くドラマ『GOTHAM / ゴッサム』。なぜこの街はダークヒーローを必要としたのか? そのシーズン2がAXNにて2月29日(月)よりレギュラー放送開始となるのに合わせて、キャスト・スタッフのインタビューを6回にわたってお届け。

最後に登場するのは、クリエイターのブルーノ・ヘラー。コミックとドラマの描き方の違い、新たな悪役を出す際の判断基準など、数々の気になる要素について語ってくれた。

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――シーズン2で、あなたがカバーしたいテーマはありますか?

テーマと番組にはしっかりとした副題があるんだ。それは悪者たちだよ。昔ながらの悪者から、グロテスクで大げさなゴシック・タイプの悪者へと移行するんだ。ゴッサムはゆっくりとその方向に動いている。だから犯罪はもっと壮大で、悪者たちはもっと芝居がかっている。モンスターたちが、ドアから出てくるんだよ。

――コミックの中でバーバラとゴードンの関係がどう終わるかを知りながら、それについて番組でどうアプローチするのですか?

それはずっと続いていく番組をやる上で奇妙なことの一つだ。そういったことに忠実であろうとしながらも、驚きのある展開を用意したりする。すでに知っているそういったキャラクターや出来事について人々に話すとしても、僕らは常に、あなたの両親が言わない、彼らが死んだ後にあなたがドアを開けて「なんてことだ!」となる秘密について、違う視点を見つけるようにしているんだ。そういうことだよ。

――前シーズン、ちょっとだけジョーカーを垣間見ることができましたが、今シーズンの彼はどうなるのでしょう?

彼はアーカムだよ。もしそれが実際にジョーカーなら、彼はバーバラ・キーンが入るアーカム(収監所)にいるんだ。最も最悪な連中が入れられているアーカムにいるんだよ。そしてある出来事が起きて、それが次のいくつかのエピソードに彼を関わらせることになる。そして彼は、自分の宿命をとても派手に満たすことになるんだ。

 

――(脚本家の)ジョン(・スティーブンス)は、いかに次の3つのエピソードが絡み合っていくか、いかにエピックなスタートになるかといったことを話していました。明らかに多くのキャストと多くの違うストーリーを扱っているわけですが、そういったことを3つのエピソードでやる上で何が大事だったのでしょう?

僕ら全員が学んだこと、特に僕が学んだことの一つは、この世界はとても巨大で、描くことができる実に多くのストーリーラインとキャラクターと状況があって、詰め込みすぎる可能性があるということだ。前シーズン、僕はずっとそういったことで批判され続けてきた。でも、それがコミックなんだよ。伝統的なドラマでやるよりももっと多くのことをコミックでは詰め込むことができるんだ。でも今シーズン、僕らはもっと多くのことを語っている。まずそれをするには手続き要素があるということや、その世界はそういったフォーマルな物語構成をやるにはちょっと滑稽すぎて、ディオニソスすぎるといったことを伝えるところからスタートする。すべてのアクションはキャラクターやストーリーが進んでいくところで起こるんだ。だからすべてのエピソードが違うんだよ。あらゆるエピソードに独自のエネルギーと独自の部分があるんだ。

――こういったキャラクターについてそれぞれのエピソードをやるというアイディアが好きなのですか? そのフォーマットがこの番組には合っているのでしょうか?

このフォーマットをやるのは難しいよ。なぜなら一つのストーリーが動き出していて、それらはアクティブなストーリーラインで、一つのエピソードをじっと考えるタイプのストーリーラインじゃない。役者に、「いいかい。このエピソードで、君は不安を感じている」というふうに、そこだけを独立したものとして説明するのは難しい。脚本を書く点から見て難しいのは、視点を保つことなんだ。「もし今の景色が好きじゃなければ、2分後には違うキャラクターと違う景色になる」となるわけだけど、エピソードを通して脚本が首尾一貫しているかが重要なんだ。一本筋が通っていれば、それぞれのストーリーが独自なものとして成立する。それが独自なものかどうかに関係なくね。

 

――今シーズンはどんな悪役が登場するのでしょう?

これについては時間をかけて深く考えたんだが、実に多くのキャラクターがオリジンとなるストーリーを持っていなかった。それはまるで、「誰がこのリアリスティックな世界にフィットするか?」といったものだった。現実的なものじゃないといけない。数人のキャラクターはスタイル的にちょっと先に行きすぎていた。僕らはミスター・フリーズのストーリーがとても感動的なことに気づいた。それは検討することになるね。ヒューゴ・ストレンジはとても面白いキャラクターだけど、これまでオリジン・ストーリーをやったことがなかった。カレンダー・マンもそうだね。だからリアルなキャラクターは誰なのかを、僕らはかなりさかのぼって見ていったよ。

――シャイニング・ナイトは新たにヒーローに加わるべきだと思います。それについて何か教えてもらえませんか?

これもそうだけど、まずルシアス・フォックスとブルース・ウェインの関係がいかに強いものになるか説明するところからスタートするんだ。いかにルシアスが彼の人生に入ってくるか? ウェイン・エンタープライズでの彼の役目は何か? ブルースの父親と彼の関係は?といったことをね。そういったことはブルースが発見することになるであろう秘密のいくつかを解き明かす上で役立つんだ。それは後でバット・ケイブとして知られる場所になるんだけど、今は彼の父親の秘密でしかないんだ。

 

■放送情報
『GOTHAM / ゴッサム』シーズン2
AXNにて2月29日(月)22:00よりレギュラー放送スタート

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