映画『羊たちの沈黙』で有名なハンニバル・レクター博士の若き日を描いた米NBCの『ハンニバル』。昨年夏、シーズン3をもって惜しまれながらも終了してしまったが、打ち切りとなったのはオンラインでの不正ダウンロードが原因だと、番組スタッフが主張している。英Digital Spyが報じた。
天才精神科医にして連続殺人犯のハンニバルを描いた本作は、地上波放送の限界に挑んだことで批評家から高く評価され、熱心なファンもついていた。しかし、徐々に視聴者数は減少していき、シーズン3初回では257万人だった視聴数が翌週にはシリーズ最低の166万人にまでダウン。番組終了決定後は多くのファンがTwitterで番組救済を呼びかけ、NetflixとAmazonが続編製作に名乗りを挙げるも結局断念する形となっていた。
製作総指揮を務めたマーサ・デ・ラウレンティスは、米The Hill紙にあてた文書で番組終了の理由を打ち明けている。「NBCが『ハンニバル』をシーズン4へ更新しないことを決めたのは、2013年に不正ダウンロード数ランキングで本作が5位になってしまったことも少なからず影響しています。放送翌日には正規の方法でダウンロードすることができたにもかかわらず、『ハンニバル』の視聴者の3分の1に近い人々が海賊版サイトで見ていたのです。番組がこのような形で盗まれてしまうと、クルーに対して公平に支払って製作を続けていくことが、不可能でなくても難しくなってしまいます」とそこには記されていたという。
さらに、「不法に私たちの番組を見ていた200万人以上の人々が、合法的に見ていた何百万人ものファンやクルーに対して、番組打ち切りに関して全く責任がないというのは難しいでしょう」と続け、昨今問題になっている不正ダウンロードが番組続行を難しくしたと述べている。
NetflixとAmazonでの引き継ぎのほか、映画化も検討されていた本作だが、製作総指揮のブライアン・フラーは「どんな形であっても続きが製作される可能性は50%もない」と話している。(海外ドラマNAVI)
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